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鐘楼の蝙蝠

2014年04月06日 | ミステリ
読んでいる最中、「幽霊男」「悪魔の寵児」といった横溝正史のB級作品を想い出していました。
それほどエロでもグロでもないですが、
犯人あて謎小説の形式ではあるけれどミステリ興味が薄味なところがそっくりです。

大げさでなくてもいいけれど、強烈な謎が欲しいと思ってしまうのは贅沢なんですかねえ。
探偵役のマクドナルド警部は推理もせず、ただ仮説を立てるだけ。
犯人が自分からボロを出すというのは、
本格ミステリ、というよりサスペンスに近い味わいです。
「クリスティに比肩する」とうたうならば、
もうちょいミステリ味の濃い作品をお願いしたいところです。

■鐘楼の蝙蝠 E・C・R・ロラック 創元推理文庫
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