1.ドイツ絵画
13世紀の祭壇画もすばらしかったが、デューラーはアルテ・ピナコテークの作品があまりに素晴らしく、ここの作品は小品のみ。
The Fountain of Youth, 1546.

彼の最も有名な絵。画面中央に20人以上の女性が噴水の中で戯れる。不道徳と永遠の若さへの憧れを表している。よくみると画面の左から老女が噴水を通って若返る様子を描いている。背景の風景も左側は荒涼としていて右側は緑豊か。この絵の左右には一対の官能的で魔女のような表情のVenus and Amor(1537と1530)が掛けられています。この絵画館でだれもが立ち止まってしまう展示場所です。
クラーナハは、初期は「ドナウ派」と呼ばれる画風だった。その傑作の例の
も展示されている。

1505年ザクセン選帝侯フリードリヒ賢公に招かれてヴィッテンベルクの宮廷画家になってから画風は一変。
なども展示されていたが、クラーナハいえば、官能的な表現のヴィーナス。異彩をはなつ。警戒すべき女神、魔女として描かれている。

などが並び壮観です。当時の謝肉祭劇の教訓的な主題から影響を受けたとされるが、この魔女のような女性の表現にこんなに多く注文があったとは、時代の要請でしょうか?

たぶん婚約用の絵画で花嫁のもとに送られたもの。商人の仕事部屋の様子が詳しく描かれている。N.Y.フリックコレクションやThe Metでみた荘厳な印象の画面に比較すると、かなり立体的に描かれていて温和な印象を感じます。このほかに飾られていたあとの4点の商人の肖像画も同様。
参考:Sir Thomas More at Frick Collection

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