徒然なるまままに

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平城遷都1300年記念 国宝 薬師寺展

2008-04-06 | 美術
平城遷都1300年記念 国宝 薬師寺展
2008年3月25日から6月8日
東京国立博物館

NHKが日光・月光菩薩立像(国宝)がそろって寺外ではじめて公開されると喧しい。先週の日曜日は雨で空いていたようだが、今日は混雑。

まずは、薬師寺の鎮守休ヶ岡のお宝。
  • 重要文化財 板絵神像 堯儼筆 鎌倉時代・永仁3年(1295);社殿の6面の障子に描かれた、22体の男女神像。
  • 国宝 八幡三神坐像 僧形八幡神、神功皇后、仲津姫命;薬師寺に八幡神が勧請された9世紀末の木像。

    そして薬師寺伽藍に
  • 国宝 仏足石 1個 奈良時代・天平勝宝5年(753) ;かすかに修学旅行での記憶があるが。

  • 国宝 聖観音菩薩立像 188.9cm; 吉備内親王が養老年間(717~724)に建立した東禅院の後身である東院堂の本尊.
    金堂に薬師如来の両脇に立つ
  • 国宝 日光菩薩立像 317.3cm;
  • 国宝 月光菩薩立像 315.3cm;

    修学旅行の記憶は全くない。銅 鋳造製だったとは。銀色の肌の光沢が素晴らしい。また、日光、月光菩薩の大きいこと。少し日光菩薩のほうが腰回りがあり、鼻が高いような気がした。

    薬師寺の歴史
    薬師寺は、天武天皇が皇后の病気平癒を祈願して天武天皇9年(680)藤原京の地で建立を発願したのが草創。持統天皇2年(688)に法会、同11年(697)には仏像の開眼供養の記載があり、7世紀末には完成した。和銅3年(710)に都が平城京に遷されると、薬師寺も移転。

    出土品。
  • 三彩多嘴壺 奈良時代・8世紀 薬師寺東院出土 奈良・薬師寺蔵;奈良三彩というが唐三彩の技術が伝来したものか?
  • 白磁碗 奈良市薬師寺西僧坊出土 1個 中国・唐時代・9世紀 ;気品のある白磁碗。

    写経
  • 44 紺紙金字成唯識論 巻第六 1巻(10巻のうち) 平安時代・12世紀 奈良・薬師寺蔵; 藤原家の写経とのこと。
  • 45 瑜伽師地論 巻第七十三 1巻 奈良時代・8世紀 奈良・薬師寺蔵;瑜伽はヨーガのことらしい。
  • 46 重文 大般若経 巻第一、巻第十 2巻(48巻のうち) 奈良時代・8世紀 奈良・薬師寺蔵

    法相宗について初めて知った。
    玄奘三蔵(602~664)インドにわたり、645年の帰国。膨大な数の仏典などをインドからもたらした。その中に法相宗の根本経典である『瑜伽師地論(ゆがしじろん)』が含まれており、玄奘はこれを漢訳。日本の法相宗では玄奘を中国の法相宗の始祖としているという。

  • 国宝 慈恩大師像 1幅 平安時代・11世紀 奈良・薬師寺蔵;慈恩大師(632~682)は玄奘の弟子。康平4年(1061)から始まる薬師寺慈恩会の本尊として制作されたと考えられているとのこと。容貌は魁偉、身長8尺、気宇広大だったという。釣り上った眉がすごい。

  • 47 国宝 吉祥天像
    平成天皇の即位を記念して開催された御物のオンパレードだった日本美術名品展に出展されていたようだが、あまり記憶にない。毎年正月の吉祥悔過会の際に飾られているとのこと。今回は一室を使って解説もされていたのでまじまじと鑑賞できた。多彩な表現に感心。

    格の違う国宝をじっくりと鑑賞でき、素晴らしかった。

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