コラム(504):
Ⅳ.中国の未来
――医療崩壊、社会崩壊、社会秩序崩壊の先に
昨日の(『Ⅲ.中国の未来――中国はコロナで滅びる!?』の続きです)
昨日のブログで、ゼロコロナ政策の方針転換したために、来年の1月から、医療崩壊、社会崩壊・信頼崩壊を通して、政権崩壊に至る可能性を専門家に分析していただきました。
今日は、国際政治学者の中国分析をお届けします。
中国でコロナが大拡大しています。
これまで習近平政権はゼロコロナでやってきましたが、それがどういう意味かというと、医療資源、様々な予算、それから人材、それをゼロコロナ対策に全部向けてきたということなのです。国民も隔離するほどでした。しかし、それでは国民の反発が強すぎて、白紙革命ですね、白い紙をもって、みんな街頭に出て抗議するというようなものが急速に広まってしまいました。
これはやばいということもあって、政権が揺さぶられることも怖くなって、末端の方から実際上は緩めている方針を改めたわけです。なお、習近平はゼロコロナを止めて、新しい方針を取るというような発言はしていませんが、12月11日、ミシェルEUの大統領に会ったときに、それを示唆するような発言をしているわけです。
しかし、これを、準備をしないで緩めてしまった。本来なら、ゼロコロナを止めれば、人が動く、動けば患者が増え、死者もでるわけで、それに対する医療体制はある程度の時間をかけて整えておいてゼロコロナ解除に向けて医療資源をシフトさせるべきものです。
そういう患者を治療する体制、そういったものを整えた上でやるという準備が全然できないで、ゼロコロナを末端の方から解除してしまいました。その影響でいま猛烈な勢いでコロナが増えています。
イギリスにエアフィニティという医療情報関係の会社があるんですが、11月28日に、そこが、「いま中国がゼロコロナの政策を止めると130万人から200万人の死者が出るだろう」というレポートを出したそうで、そこまで行ってしまうと、死者数はもっと増えるかもしれません。
そうなると、社会秩序の維持が困難になってしまうと思います。実際、医療崩壊は、「コロナで発熱しました、大変だ」と病院が満杯になってしまい、コロナ以外の病気に対する対応が全然できなくなります。このことは、日本でも一時的に起きたことです。
このような状況になれると、普通の人の病気の面倒が全然見られなくなる。それだけじゃなくて、すべてのコロナ患者の治療もできないということです。
そうすると、またある時点で、ゼロコロナだ、ロックダウンだということに後戻りをしてやらざるをえなくなる。そうなると社会が混乱して国民が政治家のいうことを聞かなくなります。たとえ、強権をもって、軍隊をもって弾圧する、警察をもって逮捕するといっても、誰もその言うことを聞かなくなります。あるいは、軍隊や警察が機能しなくなることも考えられます。
だから、医療崩壊、社会崩壊、社会秩序崩壊に結び付く可能性が出てきたと思います。第一弾はバブルの崩壊でした。しかし、前から申し上げている通り、バブルが崩壊するだけでは共産党の支配体制崩壊には結びつかない。むしろ経済が悪くなれば、中国共産党にすがって生きなければならない人がいるから、共産党の権力が拡大するということもありうる。
しかし、コロナの問題は対応を誤りました。これは天罰テキメンというか、新型コロナウイルスを世界に広めたのが中国共産党なわけですから、それが巡り巡って、今度は中国自身が苦境に陥ったわけです。来年は習近平自身が権力の根幹を揺さぶられるようなことになってくると思います。
中国の方にはお気の毒ですが、ゼロコロナで苦しめられて、今度は無防備なところでコロナがバッと広がってしまう。そして、それによって経済もさらに崩壊する。
経済活動はできなくなるわけですから、非常に苦しくなる。そうすると、あっちでもこっちでも暴動、社会暴動のようなことが起きてくる。そうすると、いよいよ共産党の支配体制を揺さぶることになる これが来年、中国に起きることではないかと思います。
もっとも、共産党が強権を発動して上から押さえつけてしまえば、社会秩序は崩壊しませんが、ただし、共産党支配体制は崩壊するということになるかもしれない しかもまた、非常に悲惨な内乱的、内戦的な状況に陥るのではないかと予測しております。
日本人にできることは、中国を脱出して日本に早く帰るということです。また、中国に人を派遣している企業は一刻も早く、責任をもって、中国から脱出させること。それを責任をもってやることが社会的責任だと思います。
おそらく今、我々が想像できないレベルにまでコロナ問題は巨大化しています。このことをメディアは言わないけれど、来年になると爆発的にひどい状況になっているということがわかると思います。
(続報が入りましたので、明日お伝えします。)
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