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Ⅱ.中国スパイ気球、その後
--揺さぶられたバイデン政権--:230311情報
昨日のお話では、中国のスパイ気球によって、「中国人の嘘つき体質が全世界に知られることになった」という台湾独立運動家の指摘をご覧いただきましたが、今度は、被害を受けたアメリカのバイデン政権も政権運営に黄信号がともったというお話です。
国際政治の専門家に語っていただきました。
■スパイ気球を隠蔽しようとしていたバイデン政権
スパイ気球事件で、米中対立がエスカレーションしました。そしてこの事件が、アメリカ国民の反感を非常に買って、自由にスパイ飛行をさせてしまったバイデン政権に対する批判にもなっています。
ですが、一般に言われている、たまたまそういうことになってしまって、ドタバタで、バイデン政権が処置を誤ったのかというとそうではありません。バイデン政権は初め明らかに隠そうとしていたのです。
元々、バイデン政権には、ブリンケン国務長官の訪中や米中関係の部分的和解というものをやりたいという欲求が根強かったです。
だから、このスパイ気球が話題になってしまうと困るということで、隠そうとしていたことが、かなり分かってきました。
これは2月4日、ブルームバーグが書いてるのですが、「実は1月31日に初めてホワイトハウスはこれを知らされた」と言われています。
そして、ホワイトハウスが、緊急会議を開いたのが2月1日で、この時には、国民には知らせないことを決定し、さっさと片付けてしまおうという風にしました。
ですが、2月2日に、気球がモンタナ州に入り、皆が肉眼で見えるようになってしまったので、仕方なく空軍が発表したということです。
2月1日の会議で、バイデンは、これを直ちに撃墜しろと言ったのですが、軍がこれに反対しました。
これは、オースティン国防長官とマーク・ミリー制服組トップが、「今、アメリカ領の中で落としてしまうと一般市民に損害を与える危険があるので、もう撃墜はできない」、「気球が海の上に出るまで待ちましょう」と言ったのは確かです。
ですから、2月1日の時点では、明らかに隠そうとしていたということです。それで、誰の目にも分かるようになり、サウスカロライナまで行ってしまったということですね。
バイデン政権はアメリカ国内だけでなく、世界でも恥をかいたということです。
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