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シリコンバレー・バンク破綻の隠れた理由 :230318情報
先般、『米地銀の取付け騒ぎ』についてお伝えしましたが、アメリカの金融事情に詳しい専門家からのお話が届きましたのでお伝えいたします。
シリコンバレー・バンクの破綻が3月10日に明らかになりました。このシリコンバレー・バンクは、総資産が2,090億ドルで、資産額が全米16位なので小さな銀行ではありません。日本で言うと大きめの地銀、例えば横浜銀行くらいが破綻してしまったわけです。
アメリカでは今、FDICという銀行預金を保証する公社が一律に、一つの口座で25万ドルまでは無条件に預金を保証しますが、それ以上は保証しませんよということになっていました。なので、ここのところ非常に不安があったわけですが、
破綻後すぐ(3月12日)に、イエレン財務長官がFRBや大統領の許可も得た上で、預金を全額保証しますと言ったので、これ以上パニック状態になるということは避けられました。しかし、この破綻に関して、有名なシリコンバレーの投資家:ピーター・ティールなどは破綻の少し前から、シリコンバレー・バンクは危ないからもう預金は引き出しておいた方がいいという話をしていたそうです。
シリコンバレー・バンクについて調べてみると、総資産が2,090億ドルで、預金残高が1,750億ドルあるんですね。意外に、このうちの89% 1,560億ドル(21兆円)が保険でカバーされる外側の預金だということです。
ということは、25万ドル以上預けていた口座が非常に多かったということです。なので、ここは個人というよりは、法人中心の銀行であったと言われています。
このシリコンバレー・バンクは、既に報道されているように、全米のスタートアップ企業のファイナンスをする銀行として有名で、法人営業が中心だったということです。そうすると、本来であれば 89%の預金がカバーされないという大変なことが起こります。
なので、この預金が飛んでしまったら潰れてしまうという企業は随分あったわけですが、今回はいち早く、預金は全額保証しますと言ったので、最悪の事態は避けられたということです。
そして、払い戻しには順調に3月13日から応じているそうです。これは、仮想通貨関係の会社も随分お金を預けていて、仮想通貨の担保にしてある現生が入ってるわけですから、それがなくなってしまうと、企業自体が破綻する可能性も随分あったのですが、それは防げたということですね。
さらにこの銀行では、3年間で預金が3.8倍になったと言われています。そして、急に増えてしまった預金を、借りてくれる人もあまりいなかったので、これで大量にアメリカの国債を買っていたということなのです。
ところが、国債の値段がここのところ下がってしまっているわけです。前から申し上げているように金利が上がりますと、既存の債券の値段は下がります。なので、大きな含み損を抱えていたということが、破綻の原因だと一般的に言われているのですが、これは原因の一つに過ぎません。
他の銀行や金融機関も同じようなことをやっていますから、それだけで潰れるわけがありません。そこで隠れた理由として、私はESG投資、チャイナ投資、仮想通貨関係があるのではないかと思います。
例えば、ESG投資について言うと、要するに環境問題、CO2排出規制、それに沿うようなベンチャー企業に投資するということなのですが、これは全然儲からないし、それどころか損する投資になってしまっているということです。
そして、太陽光発電や水素関連の企業にかなり投資をしていました。なので、私はこれが破綻の一つの大きな理由なのではないかと思います。
それから、チャイナとの関係でいうと、このシリコンバレー銀行は、チャイナに合弁の銀行を持ってました。そして、預金残高は約2,400億円(2021年末)ということで、ここにもかなり入れ込んでいたということです。
チャイナ経済は上手くいっていないので、これも破綻の一つの原因ではないかと思います。
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