赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

北朝鮮チュチェ思想の支配下にある日本人

2023-02-24 00:00:00 | 政治見解



北朝鮮チュチェ思想の支配下にある日本人:230224情報

北朝鮮のチュチェ思想というのは、日本共産党の専従だった篠原さんに言わせると、マルクス主義に朱子学を加えたもので、「革命的血統を正当化」する「カルト宗教」と断じています。完成したのは60年代末なのですが、チュチェ思想というのができた時に、日本でも、結構影響を受けていたと篠原さんが指摘しています。

当時の新聞をこの間国会図書館で見ました。驚きました。70年代の前半には、『読売新聞』が北朝鮮を礼賛しているのです。チュチェの国とか、「行ってみました」とか言っていろいろな著名人で北朝鮮に行った人の経験、見聞記を載せて「こういう所は子どもの教育もすばらしい、少年宮殿があって天才みたいな子たちがどんどん才能を発揮している」とか、今から言えばあれは見世物でしょう。

また、絶対にうまくいっていない農業を「集団的にうまくやっている」と載せています。特に言われるのは、「中国などと違って、人民が団結して、指導者に団結して一生懸命国造りを頑張っている」というのが共通した文句でした。『読売新聞』や『朝日新聞』もそうでした。

60年代の同じ時期に日本で何があったでしょうか。それは、学生運動の挫折です。

70年安保とかいろいろ言っていますが、赤軍派というのが出てきて、武装闘争をやって、テロまで起こして、弾圧されました。当然です。日本は革命国家ではないので、そのようなことは許されません。70年には、よど号事件が起きて、赤軍派が平壌に亡命してしまいました。そういうような事件が繰り返された時期で、共産主義というものに対する幻想が少し剥がれてきました。

ベトナム戦争はアメリカがゴチャゴチャしていますが、「共産主義にとっては少しおかしいんじゃないの」と思ってきているところに、美しく1つの国があって、指導者がいて、慈父のような、温かいお父さんのような形で君臨しているという幻を見てしまったのではないでしょうか。

そこで一気に、マルクス・レーニン主義のよりどころとなっていた勢力が冷戦の片方の勢力が崩壊しました。

『人間中心のチュチェ思想 チュチェ思想に関する連続講座』などのいろいろな本が出ています。尾上さんという人が中心になっていますが、「なぜソ連がつぶれて中国が腐敗した資本主義に戻って、しかも官僚の腐敗か出るような腐った国になったか。それは、人間第一主義にしなかったからだ。人間が第一で、人間が主人公という視点で国造りを進めていけば、北朝鮮のような理想国家ができるのだ」というようなことを『自主の道 日本の進路への新しい提起』というような本で説いています。

しかし、これを研究していると、かなりカルト宗教の匂いが私にはしてなりません

ところで、朝鮮労働党というのは、ずっと一貫して朝鮮戦争の後から工作して、南に秘密党員を作るという工作を半世紀以上やってきました。


文在寅(ムン・ジェイン)前大統領だけを見ると間違うのですが、実はチュェ思想派としてもっと力があるのは、元ソウル市長の朴元淳(パク・ウォンスン)【※1】の方だと思います。

【※1】弁護士、市民活動家、ソウル特別市長。参与連帯、「美しい財団」、「希望製作所」の創設者。元秘書の女性へのセクハラ告発を受けて、失踪し、2020年7月遺体で発見された。

彼は日本にとっても重要な人物で、常に注意しなければならないのは、2000年に東京で国際女性戦犯法廷で、検事役をやって中心的な役割を担い、それを契機に日本にも人脈をつくったのは朴元淳(パク・ウォンスン)なのです。

それからずっと歴史戦が起こっているわけです。

正義記憶財団(日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶財団)は、ことあるごとにソウル市政からお金をもらっているのです。ある意味で左、左と言っていて、歴史戦とやっていますが、利権あさりをやっているという面もあります。

慰安婦像を1体1万何千ドルなどで売るなどしていて、産業化しています。朴元淳(パク・ウォンスン)というのはすごくて、2000年にそれをやったのは、日本に対して「ナチとも手を組んだ全体主義的侵略者、帝国主義者である。これは糾弾しなければならない。かわいそうな慰安婦のことは忘れてはいけない」ということを感情的に組み上げて、オーストラリアやアメリカ、ドイツに持ち込むということに成功したわけです。

私が危惧しているのは、朴元淳(パク・ウォンスン)は2000年以来、日本にも自分のシンパを作っているということです。朴元淳(パク・ウォンスン)が関与している団体や、シンクタンクがありますが、「参与連帯」と「希望製作所」という2つは日本事務所があります。

希望製作所については、一時期立憲民主党の大河原雅子衆議院議員(比例)の事務所と同居していました。

そこの代表というのは、今全国を歩いて地方議員を集めて、ソウル研修をやっています。何を研修するのかといえば「ソウル市政の優れた所」です。「学校の給食は無料なうえに、オーガニック給食だ。ホームレスの支援事業も非常に優れている。労働者は安心して暮らして、賃上げも行っているし、無駄な労働がない」というようなことです。

私から言わせると、一時期北朝鮮が行った平壌モデル観光のようなことをやっているのです。

しかし、日本人が弱いなと思うのは、それをうのみにして自分の支援者に報告集会をやるというのがここのところはやっています。「ソウル行ってきました。こういうのを見て、こういうのを勉強してきました」と言うと、
「今度はみんなで行こう」とまた行くわけです。それがまたうまいのです。大ソウル市の市長が会うわけです。
一介の市会議員の後援会にです。皆感激ですよ。

そういう人たちが同時に、辺野古にも行くのです。最近Facebookというのがあるではないですか。同じ議員さんが正直だからそういうのをFacebookに上げているわけです。そのような人が日本には何人もいます。

立憲民主党と、最近は旧生活クラブの人や、共産党も若干います。共産党はこういうことに一番警戒心が強かったはずなのに、今は緩いですね。


(つづく)


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