コラム(181):全体分析 ~参議院議員選挙情勢~
前のコラムで公開した個別の当落予測を一覧表にまとめました。
自民だけで単独過半数に
自民党は32ある1人区で野党共闘と激しい戦いを展開していますが、31勝1敗で圧勝する勢いです。岩手や沖縄でも勝利をおさめる可能性が高くなっています。
とくに、沖縄は現職の島尻安伊子氏(沖縄・北方担当大臣)は、米軍の犯罪問題がありましたが、現地の声を聞くと、同氏の政治力で沖縄の経済的繁栄がもたらされるという見方をしています。
現在、野党共闘を支援する一部マスコミが意図的な報道をしていますが、かえって自民の引き締め効果になっています。このため、自民は1人区の圧勝の勢いそのままに、複数区、比例区で議席を伸ばすと思われます。
おおさか維新、大躍進
当初の想定より少ない人数の立候補者となったおおさか維新ですが、それでも、複数区と比例区で健闘しています。唯一、兵庫(定数3)で伸び悩んでいるほかは選挙区で全員当選(9人)の勢いがあり、さらに、比例区で8議席近くを取りそうです。
これにより、おおさか維新の議席数は改選2議席を大幅に上回る17議席に届く可能性が大きくなりました。この勢いは、年内に想定される解散総選挙でも衰えないと思います。
日本のこころを大切にする党は手堅く3議席確保
次世代の党から党名変更した日本のこころは、選挙区で善戦しています。埼玉選挙区(定数3)では、公明党、おおさか維新とデッド・ヒートを繰り広げていますが、あと一歩の段階に迫っています。一方、愛知選挙区(同4)では、民進党の一角を切り崩して当選圏内に入ったと見られます。さらに、比例区では、一定の支持者を全国に持っているので2議席は確保できると思われます。
民進党は大苦戦
民進党は長期低落傾向に歯止めがかからないとの予測です。選挙区では東京(定数6)の2議席確保以外はかろうじて静岡(同2)、愛知(同4)、兵庫(同3)で1議席確保するようです。したがって、北海道(同3)、埼玉(同3)、千葉(同3)、神奈川(同4)、京都(同2)、大阪(同4)、福岡(同3)などの複数区では議席の獲得が危ぶまれています。特に、安保法制成立時に国会内で暴れていた人たちが含まれます。
さらに、岡田代表の金城湯池である三重選挙区(同1)も例外ではなく、「地元で公認候補が負ければ、代表選出ない」との発言が党内で批判されています。退路を断って必勝を期したのだと思いますが、地元のことだけに焦点をあてている姿勢が、無責任と言われているのです。自民党は、投票日前日まで、自民候補の応援のため、大物が三重に入る予定で、岡田代表にとっては辛い結果をもたらしかねません。
なお、比例区は組合の民進党離れの動きが進み、労組候補では日教組出身者だけが当選する模様です。
共産、社民、生活
共産党は、自民党嫌いで、かつ民進党に愛想をつかした人の票を吸収するので、改選前より議席は伸ばすと思われます。
なお、社民党と生活の党は選挙後、急速に力を失うものと思われます。
当ブログの選挙予測は、情報にバイアスをかけているマスコミとは違う結果となっています。しかし、マスコミによってどのような報道がなされても、保守への回帰の流れが変わる事はありません。
今回の選挙結果は日本の政治に大きな変化をもたらす可能性があります。皆様と共に注意深く観察していきたいと思います。
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