赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

危機が迫る尖閣諸島 コラム(136)

2016-02-01 00:00:00 | 政治見解



コラム(136):危機が迫る尖閣諸島

中国公船が尖閣諸島周辺の日本領海侵入を繰り返していることについて、ハリス米太平洋軍司令官は、「中国に攻撃されれば我々は尖閣を明確に守る」と言明しました。

実は、尖閣諸島周辺の事態は想像以上に悪化しています。ハリス司令官の言葉は、極めて危険な状態にあることを警告しているのです。

一方、軍事問題を分析する米ランド研究所は、中国は5日で日本に勝利するとのシミュレーション結果を発表しました。結論で、尖閣諸島を巡る日中の争いは米中戦争を引き起こす可能性が高いので、米国は日本に加担すべきではないと述べています。

日本はいつまでも日米安全保障条約の上にあぐらをかいている場合ではなく、自国の力で防衛する方策を早急に検討しなければならないことを示唆しています。


中国が大型巡視船に代えた意味

日米の軍事専門家は中国の尖閣領域に配備する艦船に危機感を強めています。中国は軍艦から巨大巡視船に入れ替えて日本領海に侵入しているからです。

巡視船と言っても12,000トン級で武装しています。現在日本では、相手が巡視船である限り武器を使用しての正当防衛は困難だとされています。中国は狡猾な方法で侵入してきているのです。

今年の1月1日から28日までのわずか一カ月弱で、中国公船による尖閣諸島接近は、接続水域入域が12日間34隻、領海侵入が3日間8隻となっています。

北朝鮮の核実験やミサイル発射予測なども出されていますが、実際の緊急事態は中国軍による領海侵入です。

防衛省は当然として、政府与党、野党問わず、全国会議員が緊張して注視しなければならない国家の緊急防衛問題が発生しているのです。


中国問題に詳しい方からの情報です。

・中国政府は国民向け国威発揚を目的に日本を攻撃したいと考えています。

・中国政府は日本の防衛力と、日本の背後に控える米軍に対し、軍事力で勝てる自信はありません。

・一方、中国軍部は正確な軍事分析能力がないため、自国の軍事力で勝てると思っています。また、軍部の兵士たちは、所有する武器を早く使用したい衝動にかられています。



習政権と軍部の間の意思の疎通は十分ではなく、中国政府は、先走る軍部の行動を追認する形になります。

いずれにしろ、尖閣周辺では中国の巡視船との衝突事件を引き金に、一気に緊張が高まる可能性があります。



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