コラム(369):夫婦別姓をめぐる問題について
私事で恐縮ですが、今年に入って息子が結婚し季節の贈り物を宅急便で送ってくれました。送付状の送り主欄には赤峰〇〇と見慣れぬ名前が書いてあり、とても不思議な感覚に陥りました。コロナ禍で結婚式も披露宴もできない状況で籍を入れたので、余計に不思議な感覚になったのかもしれません。何気なく使っている赤峰という「姓」を改めて認識した瞬間でした。
私自身は、価値観の多様化で結婚前の姓をそのまま使い続けたいと望む人が増えている現状に対しては、個人の自由ゆえに異議を唱えません。またし、「家」という枠組みに対しても自由で構わないと思っています。しかし、特定の野党が会期ごとに繰り返して提案する「選択的夫婦別姓」案には強い違和感を覚えています。
かれらが提起する「選択的夫婦別姓」案は、現代の多様化した社会の多様なニーズに対応するものという美辞麗句の裏に、日本という国を破壊してしまいたいという願望が潜んでいることが透けて見えるからです。
現状の日本はあらゆる意味で改革しなければならないことはわかっていますが、その方向性が共産主義的な思考のもとに日本を中国のような国家させていくことだけはゴメンこうむりたいのです。
実際、特定の野党が提案する選択的夫婦別姓案に賛同するのは、朝日新聞ははじめとする反国家メディア、弁護士会、市民団体を装う共産党組織などで、強い破壊願望と共産主義というすでに陳腐化した妄想にとらわれている人たちです。
かれらはもともと戦後の混乱期に乗じて日本革命を行おうとして武装蜂起した人たちの思想的系譜を受け継いでいます。かつての武装蜂起には国民がついて来ずその目論見はとん挫しましたが、かれらはその失敗の原因が天皇制打倒を掲げたことにあると総括したため、以降、日本革命成就のためには事前に天皇制を葬っておかなければならないと考えるに至っています。
その考えを段階論にして、第一はかれらの意に添わぬ社会通念を破壊すること、第二に、日本の伝統や文化を封建制の遺物、因循姑息なものとして否定すること、そして、最終的には、日本の文化伝統の核心である天皇「制」の権威を貶め、解体を図る。しかる後に武装蜂起して日本革命を成就するというのが彼らの考え方の基本です。
そのために、皇室の権威を貶め国民の尊崇の念を奪い取ることが最重要課題となっているわけで。これは、見方を変えれば、天皇「制」こそが反革命の砦であるということができます。
さて、話を戻して、特定野党の提起する選択的夫婦別姓案は段階論における第一のステップです。しかし、第二のステップに至る段階で保守側の強烈な抵抗にあって前に進めません。十年以上も同じところでとどまっている状況です。最近ではメディアを総動員してもかれらの手詰まり感は否めません。
今後どうなるのかといえば、この膠着状況は続くと思います。この間に保守層、あるいは維新から、時代のニーズにあった「選択的夫婦別姓」を含む民法改正が提起されれば彼らの思惑はとん挫するはずです。
また、かれらの思想的祖国となっている中国が崩壊に至ることがあれば、かれらの思想的かつ精神的な支柱が失われて、かれらの行動そのものが無効になることも考えられます。0
いずれにせよ、保守は明日のより良い日本を築くために、時代のニーズに合わせた国家観と将来像を積極的に国民に示すべき時が来たと思います。万物は刻々と流転するわけですから、現状維持で事足れりという発想は早急に捨て去るべきと考えます。
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