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蔡英文総統率いる与党、台湾地方統一選挙で大敗
11月26日に行われた台湾統一地方選挙は蔡英文総統率いる与党民進党の大敗で終わりました。素人目に見て、これは中国のサイレント・インベージョンが成功したからかと内心がっかりしましたが、現地の情勢を分析する方のお話によると、必ずしも、そうではないとのことで少し安心しています。
以下は、台湾独立派の運動家による統一地方選挙に関する情報です。
蔡英文政権の支持率は50%を超えていて、経済も好調。本来勝てる環境が整っているのに、なぜ与党民進党は大敗したのでしょうか…
■人選ミス
本来民進党は備選挙を得てから公認を行います。しかし、今回の人選は実質的に蔡英文総統に一任。蔡英文は外交と国防の分野ではとても素晴らしいリーダーシップを発揮していますが、党内の権力分配と地方勢力の権力分配に全く無関心です。
それにより民進党は一致団結していませんでした。これは民進党内にもおごりと慢心があったといえます。
■政策論争よりもネガティブキャンペーン
今回の選挙は国民党も民進党もほぼネガティブキャンペーンです。民進党の一番の支持者は台湾の若者。しかし、今回の選挙、若者はほぼ動かなかったのです。2020年の総統選挙のように、自分の出身地に戻って投票する動きもありませんでした。
それは若者がネガティブキャンペーンに嫌気をさしていると同時に、今回は若者にとって魅力のない選挙であったからといえます。
今回の選挙結果、大きく勝利した国民党は勢いがつき、外国から見ると親中派が台湾派に勝ったという見方ができます。では、今回の選挙後の動きはどうなるのでしょうか…
■蔡英文の影響力が低下
蔡英文の内政面でのレームダック化。ポスト蔡英文が今日からスタートし、蔡英文の影響力が無くなるというわけではありませんが、蔡英文の影響力低下は免れないでしょう。
■頼清徳が総統選挙候補になる確率の上昇
蔡英文は党内での影響力低下により、意中にしていた候補が選ばれる可能性が下がりました。今回の選挙で民進党は一時的に混乱し、国民党は勢いづきます。
国民党は勢いがあるうちに24年の総統選挙に臨んでくるでしょう。
民進党は内部闘争をする余裕がなく一致団結する可能性が高いです。民進党の今回の大敗は決して悪い結果ではありません。
しかしそれは、反省をきちんとしているのでれば…ということです。
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