インフルエンザの予防接種で急逝するなんて、世の中何があるのか本当に残念である。
私は過去に北氏と文通をしていたことがある。
そこに記された文章には、生と死は表裏ですが、なるべく長生きをしたいという氏の実直な気持ちが氏独特の小さな字で綴られていた。読者を大切にする姿勢に敬服の念を感じていた。
そもそも、数百通も毎日ファンレターが届いていたそうで、私もその中の一人にすぎなかったのに、お手紙を差し上げると必ずご返信を頂けるという幸運にめぐまれた。全ての人に返信していたら仕事にならないので、秘書?が選別してくれていたようでもある。
大躁病になったときに、マンボウマブゼ共和国等を作り独自の紙幣やたばこなどを自身で作られていて、
私も、星新一氏や井上ひさし氏などに配った紙幣を頂ける幸運に恵まれた。
北氏によれば、最高額の紙幣は前述の数名にしか配らなかったとのことで、そういう意味では、皆故人となられたので、紙幣を持っているのはおそらくご家族と私だけなのである。
冗談で先生の研究者になろうかと思うと書いたら、北氏に快諾していただけたこともある。しかし、あまりの光栄つえに、却って氏の仕事を邪魔してしまうようなきがして、少し手紙を送ることにためらいを感じたことがある。そうしたところ、北氏から年賀状が届いた。どこまでも実直で、その几帳面な部分が日本文学にユーモアという新しいエッセンスを盛り込んできたのであろう。(続く)
私は過去に北氏と文通をしていたことがある。
そこに記された文章には、生と死は表裏ですが、なるべく長生きをしたいという氏の実直な気持ちが氏独特の小さな字で綴られていた。読者を大切にする姿勢に敬服の念を感じていた。
そもそも、数百通も毎日ファンレターが届いていたそうで、私もその中の一人にすぎなかったのに、お手紙を差し上げると必ずご返信を頂けるという幸運にめぐまれた。全ての人に返信していたら仕事にならないので、秘書?が選別してくれていたようでもある。
大躁病になったときに、マンボウマブゼ共和国等を作り独自の紙幣やたばこなどを自身で作られていて、
私も、星新一氏や井上ひさし氏などに配った紙幣を頂ける幸運に恵まれた。
北氏によれば、最高額の紙幣は前述の数名にしか配らなかったとのことで、そういう意味では、皆故人となられたので、紙幣を持っているのはおそらくご家族と私だけなのである。
冗談で先生の研究者になろうかと思うと書いたら、北氏に快諾していただけたこともある。しかし、あまりの光栄つえに、却って氏の仕事を邪魔してしまうようなきがして、少し手紙を送ることにためらいを感じたことがある。そうしたところ、北氏から年賀状が届いた。どこまでも実直で、その几帳面な部分が日本文学にユーモアという新しいエッセンスを盛り込んできたのであろう。(続く)