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秋季特別展『深まりゆく秋 --初秋・晩秋の取り合せ--』
※前期:10月24日(日)まで /後期:10月26日(火)~12月5日(日)
入口に秋の設えがしてあって、心は一気に秋気分になった。
展示室に入ってすぐの「待合」に烏丸光広の初秋萩画賛と裂手鑑 銘「花みし峯」。
烏丸光広は直前に訪れた湯木美術館でも見たので、「どういう人だろう」と思って解説文に目を通した。
後陽成天皇と後水尾天皇に仕えたというから、桃山時代から江戸初期の人かぁ。
などと考えていたため、肝心の萩の絵の印象が全くない。。。 惜しいことをした。
印象がないのは隣の裂手鑑の部厚さに目が吸い寄せられたせいでもある。
土田家伝来という。土田友湖の「土田」家のことなのだろう。たぶん。
そんな感じで左ケースから順に鑑賞。
伊賀瓢形耳付花入は耳が付いている部分が面白い。
七五三切合風炉釜。欠けていない切合の鉄風炉は迫力ある。
李氏朝鮮を思わせる狂言袴水指。お尻のカーブがいい。
唐物の常陸帯茶入。螺鈿のお盆がすてき。
大徳寺呉器茶入、宗旦の茶杓「道成寺」、青磁夜学蓋置と禅宗っぽいものが並ぶ。
信楽寄栗建水はがっしりしてい重そう。
右ケースは近衛家熈筆の懐紙から。
大西浄清作の菊文花台釜には絶句。見たのは2度目なんだけど、やはりすごい。
(家光が重用の節句を祝うため、遠州に作らせた~と2014年秋の鑑賞記に書いてあった)
花台そのままの形もすごいけど、これは炉用の釜。
炉中に据えられている姿がみたい。(炭手前の時にめちゃ盛り上がりそう)
原羊遊斎作の菊大棗。30個じゃなくて31個作らせたって、初めて知った。
中央ケースは炉用の炭手前の道具など。
高麗砂張の灰匙はまるでスプーンみた。
香合は前期の展示は交趾焼に伊賀、信楽、備前に道入、仁清、乾山。
(後期は中国系?の交趾、青磁、染付など海外系のラインナップに展示替えされるようだ)
茶室展示は不昧公作の尺八の竹花入、道安風炉と芦屋棗形尾垂桐地文釜。
鉄釉の絵高麗、茂三の茶碗に南京青磁内赤絵の替茶碗。
七宝唐草文の建水。
いずれも秋を感じさせる道具組は見事なぁと、いつも訪れるたびに思う。
地階は三代叶松谷作の東海道五十三次絵茶碗展。
前期なので前半分の静岡の真ん中あたりまで。
なかなか面白かった。
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