作家の永井路子さんが亡くなったと夜のニュースで流れた。
大河ドラマ『草燃える』の原案になった『北条政子』と『炎環』を読んで以来、
わりと好きな作家さんだった。
お市の方を主役にした作品やお江の方を描いた作品も読んだなぁ。
個人的には現代小説に古代史を絡ませた読売新聞社から出た『茜さす』が好きだったなぁ。
鑑真とその弟子で碧眼の若い僧侶と奈良時代の政争渦巻く社会とテーマにした『氷輪』もよかったなぁ。
話の筋は忘れちゃったけど『山霧 毛利元就の妻』も読んだっけ。
評論も面白かった。『歴史をさわがせた女たち』で学校の歴史の授業だけでは知りえなかった歴史の中の女性たちの存在も知った。
ただ、エッセイで学徒出陣のセレモニーを神宮外苑で見守ったというエピソードが印象に残っていたので、「果たしてご存命なのかしら?」とも思っていたわけで。
昨年、大河ドラマで再び鎌倉時代がとりあげられた関係で
朝日新書から『源頼朝の世界』が再販され、朝日文庫からは『歴史をさわがせた女たち』が再編集された形で再販されたことで、「まだご存命だったのねぇ」。
この2冊は読みそびれてしまったのだけど、
電子書籍で『北条政子』と『炎環』を買って読み返し、『草燃える』のもう一つの原案だった『つわものの賦』も読んだ。
『つわものの賦』は昭和54年当時、学校の図書館にも所蔵がなくて、お小遣いで買えるはずもなく読めなかった。
でも、たとえ入手できたとしても、当時は難しくて読めなかった。
今だから読める。てか、大河ドラマ『鎌倉殿の十三人』を視ながらだったから、興味を持って読めた。
そして、改めて「永井路子さんって、すごいっ!」と思った。
それだけに訃報は残念。
享年97歳。ご冥福をお祈りします。
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