Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

現代の茶釜

2008年02月19日 00時06分46秒 | 美術画廊・ギャラリー
釜師 山口孝雄 作釜展
※渋谷・東急百貨店本店8階の工芸ギャラリー 2/20まで

東京・北区の釜師さん。

茶釜は先日来、芦屋釜や大西家のクラシックな作品ばかり観ていたので、目が覚めるような新鮮な印象。
日本伝統工芸展の入賞作品(茶釜)を観た時もフォルムの斬新さに驚いたが。

山口さんの作品は形が優しい。
直線を生かした釜もあったが、角の僅かな丸みがホッとする。
そして、曲線を生かした作品は独創的なフォルム。
時節柄か、釣り釜向きの茶釜が結構目についた。「線は細いけど、いい感じで沸きそうな釜だなぁ」と感じた。

野点に持っていけそうな小ぶりの釜も。
「小さな風炉でお使い下さい」
そーゆーのがあれば、いいなぁ。

ユニークなのが蓋の摘み。
剣玉のような、蒸気機関車の汽笛のような、キャンディのような。
今まで目にした事のない形の摘みが幾つかあったので、思わず質問。
「具体的な物はないんです」
デザイン性よりも機能重視?
男性はお点前をする時に素手で持たなくてはならない。
当然、熱い。
なので、この形にして中を空洞にする事によって熱を逃がすのだと。
熱を摘みに伝わりにくく、ふくさでも持ちやすい摘みを考えたら、剣玉みたくなったとの事。

ナルホド。

美術画廊めぐりの面白さは作家さんの生の声を聞けることがある事。
それは、とても勉強になる。
(ただし、いつもいらっしゃるわけではないし、時には話をするのも恐れ多い場合もあるが)
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