先日、紀尾井町の清水谷公園内にある偕香苑を訪れる機会を得た。
千代田区が管理する公共施設。
間取り図を見ると、炉が切ってある和室が3室もある。

建物自体は昭和59年に建てられたものだから、けっして古くはないのだけど、なかなか味がある雰囲気。
何よりもこれだけ茶室があるのはうれしい。
2年前の春に区に寄贈され、一般公開されたらしい。
お茶会も開催されているようだ。
私が訪れた主目的は茶会ではなかったのだが、茶の湯愛好者の仲間内の集まりではあったので、真ん中の四畳半でお点前つきの呈茶はあった。
盛夏で計20人前後の集まりだったからと仕方のないことだけど、「もったいないるナ」と思うことがあった。
奥の茶室が“待合”的な存在だったのだ。
そこは参加者の荷物置き場となり、先に呈茶を終えてメインエベント(香席体験)が始まるまで、他の参加者とその部屋で待たされた。
どう見ても、「又隠」の写し。
洞庫の確認だけ失念したが、にじり口、茶道口も同じだったし、天井の造りもたぶん同じように造ってあったはず。
その気になれば、待ち時間で「茶室勉強会」できただろうに。
後から、資料を見直して「もっと、ちゃんと見ておけばよかった~」と後悔した。
以前、中村昌生氏の『公共茶室』を読んだ。
その中で、「公共施設ということだから、流派に偏らない、多くの人に使ってもらえる設計に」という意味のことが書いてあって、フムフムと思った。
もっとも、後から寄贈された場合は変更しようがないけどね。
「又隠」は裏千家の茶室だけど、使い勝手的には流派の敷居はないから“公共”向きではある。
ただ、本格的な茶室であるがため、多人数の場合は“使えない”のがネック。
いくつかの公共茶室で四畳半以下の小間の茶室を見たけど、茶会の時は控え室とか荷物置き場になってしまう場合がほとんどだったかなぁ。
公共施設の場合、小間の他に八畳以上の広間があるので、どうしてもそちらを茶席にせざるを得ないワケ。
(↑過去の大寄せ茶会の手伝いに行った経験での所感。)
ただ、そういう場合でもよく見ておいて、後から仲間内のみの茶会で使ったことはあった。
やっぱ、茶の湯を本格的に楽しもうと思ったら、一席数名単位の茶席が理想なのかなぁ。
★かつて見た他の公共の小間茶室で、「よかったナ」と感じたところ
・世田谷区の羽根木公園内の「日月庵」。
(二畳台目中板つき。ほかに星辰亭というもある)
・品川区きゅりあんの茶室
(三畳台目。屋内とはいえ、露地や腰掛待合もあって本格的)
★参考 茶会の会場
千代田区が管理する公共施設。
間取り図を見ると、炉が切ってある和室が3室もある。

建物自体は昭和59年に建てられたものだから、けっして古くはないのだけど、なかなか味がある雰囲気。
何よりもこれだけ茶室があるのはうれしい。
2年前の春に区に寄贈され、一般公開されたらしい。
お茶会も開催されているようだ。
私が訪れた主目的は茶会ではなかったのだが、茶の湯愛好者の仲間内の集まりではあったので、真ん中の四畳半でお点前つきの呈茶はあった。
盛夏で計20人前後の集まりだったからと仕方のないことだけど、「もったいないるナ」と思うことがあった。
奥の茶室が“待合”的な存在だったのだ。
そこは参加者の荷物置き場となり、先に呈茶を終えてメインエベント(香席体験)が始まるまで、他の参加者とその部屋で待たされた。
どう見ても、「又隠」の写し。
洞庫の確認だけ失念したが、にじり口、茶道口も同じだったし、天井の造りもたぶん同じように造ってあったはず。
その気になれば、待ち時間で「茶室勉強会」できただろうに。
後から、資料を見直して「もっと、ちゃんと見ておけばよかった~」と後悔した。
以前、中村昌生氏の『公共茶室』を読んだ。
その中で、「公共施設ということだから、流派に偏らない、多くの人に使ってもらえる設計に」という意味のことが書いてあって、フムフムと思った。
もっとも、後から寄贈された場合は変更しようがないけどね。
「又隠」は裏千家の茶室だけど、使い勝手的には流派の敷居はないから“公共”向きではある。
ただ、本格的な茶室であるがため、多人数の場合は“使えない”のがネック。
いくつかの公共茶室で四畳半以下の小間の茶室を見たけど、茶会の時は控え室とか荷物置き場になってしまう場合がほとんどだったかなぁ。
公共施設の場合、小間の他に八畳以上の広間があるので、どうしてもそちらを茶席にせざるを得ないワケ。
(↑過去の大寄せ茶会の手伝いに行った経験での所感。)
ただ、そういう場合でもよく見ておいて、後から仲間内のみの茶会で使ったことはあった。
やっぱ、茶の湯を本格的に楽しもうと思ったら、一席数名単位の茶席が理想なのかなぁ。
★かつて見た他の公共の小間茶室で、「よかったナ」と感じたところ
・世田谷区の羽根木公園内の「日月庵」。
(二畳台目中板つき。ほかに星辰亭というもある)
・品川区きゅりあんの茶室
(三畳台目。屋内とはいえ、露地や腰掛待合もあって本格的)
★参考 茶会の会場
今度、内輪でお茶会するように言われているのですが、
ホテルなんかは高くて借りられないし、
参考になるでしょうか。
『公共茶室』、私は図書館で借りました。
ちょっと大きい本です。
茶道ではなく、建築の書架に配置されていて、どちらかといえば設計者の参考になる本かなー。
「茶室を借りたい」と検討されているのでしたら、本日のブログの最後に参考リンクしている「茶会の会場」をクリックしてみてね。
その中で紹介している本が参考になるはずです。
具体的に検討しているのなら、まず御自身の自宅および勤務地のある区域の公共施設が茶室を持っているか否かを調べることが先決。
仲間うちも巻き込んで探すと、首都圏ならば一つくらいはあるかも。
ホテルは高いですよねぇ!
同感です。
拙ブログにも「貸し茶室 (地名)」で検索してたどり着かれる方が多いです。
小間の茶室が町中にあるなんて、さすが花のお江戸ですね。京都はお寺に茶室があるくらいですね。公民館に炉が切ってあるというのは聞きません。個人宅にもあるのでしょうが、どうやって維持しているのでしょう。
老後に物置みたいなちっちゃい茶室が持てるといいな~と妄想しています。
地方でもちょこちょことあるみたいですよ。
明石市の茶室もステキでした。
京都なら、宇治市の対鳳庵がとてもいいところです。
(中村昌生先生の設計です)
今回紹介した公共茶室は管理の行き届いていますが、友人に聞いた話だと管理者がお茶を理解していないせいか、とんでもないところもあるそうです。
(畳がボロボロとか、お釜にマジックで施設名が書いてあるとか)
私も老後に茶の湯を楽しむべく、茶室が持てたら~と「淡交ムック」観ながら、夢見てます。