「湯西川のざっと昔」 湯西川の生活と昔話 中本 勝則
伴 ハツさんの話
「それで、背負ってきた杓子、よおーく、サメの皮で磨くんだわ。
きれいに磨くの。
磨けなんって、小っちゃい時だから、眠ったくて、ごめんだ。
けんど、夜っぱらからやったよ。
誰も夜の仕事だから。
だから、わしら、勉強ってしないんだ。
そういうことばっかしてて、バカみたいな話しだ。
本当にやだったよ。」
「小っちゃい時から、仕事なんだよ。
おっかさまの後ついて、木いこりって、木拾って、背負わされるんだよ。
遊んでられねぇんだ。」
伴 ハツさんの話
「それで、背負ってきた杓子、よおーく、サメの皮で磨くんだわ。
きれいに磨くの。
磨けなんって、小っちゃい時だから、眠ったくて、ごめんだ。
けんど、夜っぱらからやったよ。
誰も夜の仕事だから。
だから、わしら、勉強ってしないんだ。
そういうことばっかしてて、バカみたいな話しだ。
本当にやだったよ。」
「小っちゃい時から、仕事なんだよ。
おっかさまの後ついて、木いこりって、木拾って、背負わされるんだよ。
遊んでられねぇんだ。」