標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

想定外というのは、リスク管理ができずただリスクを回避してきた言い訳に過ぎない

2017-11-15 19:16:52 | 日記
先日ニュース(報道ステーション:11月13日)で、
静岡県西伊豆町仁科地区にある佐波神社に戦国時代初期に東海地方を襲った明応地震による津波の記録が残っている。阿部郁男教授(常葉大、津波工学が専門)はその記録がどうしても気になっていたという。明応地震では現在の想定よりも津波の規模が大きかった。阿部郁男教授は地震による海底地すべりによって津波が巨大化したのではないかという見解を語った。

明応地震はプレートのズレによる津波と、海底地すべりによる津波で想定よりも大きい津波が起こったとされる。しかし日本ではこういった想定外の津波に対応してないとのこと。阿部郁男教授の故郷は東日本大震災の被災地の岩手県山田町だ。これ以上被害を出したくないという思いがある。想定外が起こる可能性を忘れてはいけないとという。

海底地すべりとは、直接関係ないが、想定外という言葉を聞き次のように思った。



想定外という言葉は、しばしば使われる。東日本大震災の津波と原発事故もそうであった。しかし、上述した以外にも日本各地では、過去の津波の記録や伝承が残っていている。確率的には1000年に一度というので大丈夫だろうと、備えに対して甘くなる。千年であろうが、万年であろうが、事態が起これば甚大な被害が出る。
終戦直前の広島、長崎の原爆投下は、有史以来初めてであった。仮に原人が現れたのを人類の誕生とすると、180万年に一度の原爆による出来事が起きたといえる。それも人類が自ら作った技術で人類を殺戮した。

日本は、原爆による被ばく、福島原発による事故と、2度も原子力の被害を受けている。その原因は、前者は人為的で、後者は津波という自然現象だ。しかし、原因が戦争であろうが、自然現象であろうが、原子力による被害は絶対に防げる。原子力を人間が操ることができるようになった時に、被ばく事故は想定できたことだ。リスク管理をせず、大丈夫だろうという安易な思いで、原子力開発が進んできた。リスク管理ができず、リ単にスクを回避しているに過ぎない。

核爆弾も原発も人間が作ったものだから、作らなければよい。作らないということは、物心のついた幼子でもわかるのではないだろうか。
想定できる3度目の原子力の脅威を体験してはならない。。

原子力を有する以上、被爆というリスクはある。もし、今後、3度目の被ばく事故が起こったらやはり想定外というのであろうか。
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野球のビデオ判定導入。だが、その呼称は「リクエスト」だって?

2017-11-14 19:11:31 | 日記
13日、日本野球機構が、来シーズンから判定に異議のある際に、監督が映像によるリプレー検証を求めることができる制度を導入することが決まったとのこと。大リーグでは、「チャレンジ」という制度がすでに導入されている。大リーグと同じ名称に何故しなかったのかと疑問を持った。



調べてみると、日本球界の事情によるようだ。大リーグの場合はリプレー検証用にカメラを特別に設置(30数億円)していて、審判とは別のスタッフが別の場所で検証するという。大リーグのようにジャッジにチャレンジ(挑戦)するという表現ではなく、審判とチームが協力し合って正しい判定を求めていくという意味を込め、依頼するという“リクエスト”という柔らかいものにしたとのこと。

テニスの場合、世界大会など、カメラシステムが設置されたコートでは、ライン際のイン、アウトの微妙な判定の際、審判に対してビデオ判定をチャレンジできる。チャレンジはプレーヤーはもとより、観客(テレビでの視聴者も含む)にとっても、新たな競技の要素となる。選手も、審判も、観客もテレビ視聴者もかたずをのんでモニターに注目する。一瞬だが、新たなゲームに参加したような錯覚に陥る。

これと同じように野球もリプレー検証を導入するのだが、すべての判定ではないようだ。
ストライク・ボールの判定、ハーフスイング、自打球・走塁妨害、守備妨害か否か、インフィールドフライ、塁審より前方のファウル、ボークは、リクエストの行使ができないという。

ファールかホームランか、ベース上のセーフかアウトかの類が多くなるだろう。テレビ中継で、解説者が再生ビデオを見ながら、「イヤー、今のはセーフでしたね」という発言をする。視聴している我々も、その解説を聞きながら、判定にたいして不服の念を増強する。この興奮を引きずりながら、その後の試合を見る・・・。こんな、ゲームの鑑賞がなくなるのかな? 興奮が少なくなるのかもしれない。テニスと同じように、ビデオに注目するという新たなゲームの味わいが出てくる。我々だけでなく、選手も審判もわだかまりなく次のプレーに臨めるようになるのかな。
判定のトラブルによる退場も減ることだろう。



でも、個人的には、呼称は「リクエスト」でなく「チャレンジ」の方が、ゲームらしくふさわしいと思う。リクエストとは、「特にラジオ・テレビなどの番組で、聴視者が特定の曲の放送を要求すること」とういう説明が載っている辞書もある。「チャレンジ」という呼称が使えるよう、すべての日本リーグの試合を行う球場にビデオを設置するべきだと思う。
日本野球機構は設備充実に向かってチャレンジをしてほしいと願う。
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外国人記者が見たトランプ大統領のアジア歴訪(BS-TBSを見て)

2017-11-13 19:38:09 | 日記
12日のBS-TBSの「外国人記者は見た+」は「世界はどう見た?! トランプ大統領のアジア歴訪」だった。5か国の外国人記者が流暢な日本語で語る評論は、興味深かった。



一部を除きほとんどのニュース番組は、日本人のコメンテーターである。しかし、この番組はアメリカ、ドイツ、イギリス、韓国、中国の5か国の記者がメインだった。

以前にも述べたが、日本では、イヴァンカ氏とトランプ大統領の日本訪問の1週間は、各マスコミが賑やかであった。しかし、内容はそれほどでもないと思っていた。この日の番組でも多くのコメンテーターの意見は、成果はなかったとのコメントが多かった。

ドイツと韓国の記者は、今回のアジア歴訪について点数を聞かれて、目の前のパネルに「0」と大きく書いた。100点満点の0ではなく、プラスマイナス0ということだ。つまり、トランプ大統領と安倍首相の「信頼関係を維持した」ということと、「アメリカの言いなりであることを確認させられた」という判断とのこと。

韓国の記者は、韓国の新聞の風刺画(北朝鮮の金正恩氏が羽をつけた天使)を例に、天使がいる、つまり北朝鮮の問題があるから、トランプ大統領は韓国に軍事装備品を買いなさいとか言う。韓国も導入の理由がたつなど。プラスマイナス「0」という評価。イギリスの記者は、「トランプは浅い」と言い切っていた。考えも発言も浅いとのことだろう。アメリカの記者は、「60点」との評価点だった。アメリカでは60点は落第点だとのこと。

中国の記者は、他の記者と大分見解が異なるようで「120」点だった。そして、終始笑顔だった。報道にあるように、米中企業などによる2500億ドル(約28兆円)もの商談や投資がとりまとめられた。トランプ大統領は、それまで米国の対中貿易は多額な赤字で、「不公正で一方的な状況だ」と是正を迫っていた。しかし、「お土産」をもらったので、直接中国を責めるのは控えた。アメリカの今までの政権が悪いなどと発言した。

中国としては国賓を超えるもてなしをし、トランプをうまくやり込めたとでも、言っているようだった。私の中に、中国人記者の終始笑みが消えない映像が、今でも残っている。しかし、番組中でも他のコメンテーターが発言していたが、お土産以上に、貿易赤字は多額だ。28兆といっても具体的な商談が成立したわけでもない。中国の強い押しによって今後、アメリカが痛手を負う可能性もあるとのことを付け加えていた。

そして、今回のトランプ大統領のアジア歴訪により、最も利益を得ているのは、北朝鮮ではないかという。北朝鮮への対応について、日本はトランプ大統領に追従するばかり。韓国と中国はアメリカの制裁ありきではなく、対話が必要という。中国の制裁の内容は緩い。温度差は温存されたままだ。北朝鮮としては国際世論が分断していた方が都合がよいからだ。

トランプ氏は、今後どのような発言、態度を表出するか分からない。今回の歴訪はあってもなくても、変わらなかったのではないか、というコメントもあった。

それぞれの国の思惑はなかなか変わらない。
今後は、各国は表面的な華やかさではない、己の立場の主張ではない、地道な討論、関係づくりをしていってほしいと願う。
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シーズー犬タロのトリミングに2時間かけて終わった

2017-11-12 20:07:17 | 日記
今朝は気温が4℃弱だったが、昼間は最高気温が15.5℃。陽だまりは暖かく小春日和だった。2か月ぶりにタロ(犬)のトリミングを妻と二人かがりで行った。


トリミング前のタロ

トリミング前のタロを写真で撮ろうとしたら、横を向いてしまった。高い台の上に乗せられると、おとなしくなる。これは、昼間暖かったので、外のテーブルに座って、日向ぼこをしている。しかし、次はトリミングだと予感しているのかもしれない。「タロ」と名前を呼んでもなかなか振り向いてくれなかった。

トリミングは洗面所で折りたたみ机を置いて行う。普段、机は2階に置いてある。運ぶために階段を降りるのだが、それなりの重さと大きさがあるので、いつもとは違う足音がする。また、それなりの大きさがあるので、必ずと言ってよいほど壁や段差にガタガタとぶつかる音がする。そして、洗面所で折りたたんであった机の脚を広げる時に、机の足はパイプなので、キーというそれらしき音がする。


タロが非難するカプセルハウス(長さ40cm、横25cm、縦30cm。入り口は20cm四方。タロは寝そべると60㎝だ。でも、頭から入り、入り口の方に顔を向けるために狭い空間でくるっと回ることができる)

階段を下る足音、ぶつかる音、広げる音の3拍子がそろう。タロは何が始まるかわかるらしい。私がトリミングの準備のために、これらの動きをすると、決まって1階の廊下にある自分のハウスに避難する。ハウスは主として夜の寝床。そして、怒られた時や、嫌いななことをされると予感した時に避難するところでもある。また、お客が来て、リビングに入れない時にも自ら籠って寝ている。タロがもっとも自分でいられる場所だ。
しかし、今日は予めタロがリビングで寝ている間に、静かに準備しておいた。起きたところを抱っこして、机の上にのせた。


トリミングの道具。バリカンはアタッチメントを換え、刈り取る長さを調整できる。

タロの毛は長いので、バリカンの歯がうまくかみ合わない。均一にきるのは難儀する。最初に鋏で切ってから、バリカンですく。我々が鋏で切るとどうしても虎狩になってしまう。それをバリカンで何回も撫でるようにあて、何とか虎狩りを目立たたなくする。

何度行っても、その度に出来具合がことなる。今日は2時間もかかった。時間がかかった割には、出来具合は並であった。


大分スリムになったタロ。「やっと終わったね。お疲れさん。ご褒美に、大好きな散歩に行こう」と話して、終わるや否や、散歩に出かけた。

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犯罪被害者等の報道は、プライバシーを尊重しもっと控て欲しい

2017-11-11 19:10:23 | 日記
今朝、ナックファイブのラジオ放送でパーソナリティの大野勢太郎さんが、座間市の事件の報道に関して、高校の先生からの投稿を紹介していた。被害者の顔写真の掲載やその高校に行って取材するなどプライバシーの詳細を報道するのは止めて欲しいという内容だった。一方では報道の自由があり、他方では故人や家族のプライバシーの侵害が考えられる。加害者が未成年の場合は、氏名の公表も控えるのに、被害者の場合は報道各社の自主性に任されるということで詳細な報道になっている。


11月11日付け:朝日新聞朝刊より

犯罪被害者等に関する個人情報の保護に関しては、以前から話題なっているのに、今回の報道を見る限り、被害者等への配慮をしているとは思えない。

私も、以前から被害者の過剰なプライバシーの報道については、ご遺族の悲痛な複雑な思いを推し量ると、控えたほうがよいのではないかと思っていた。どの報道もパターン化している。顔写真、クラブ活動の様子、知人・有人のインタビューなどを交えて、生前は、おとなしく、やさしかったなどというコメント付きで報道する。

ある意味では、生きていた証を語ることで、報じる側の故人への弔意の思いが込められているのかもしれない。だが、執拗なくらい深かすぎる。被害者の生前の活動などに社会性があり、弔意を表すのなら、ある程度理解できる。しかし、特にテレビ放送は、犯罪の残忍性を強調するために、被害者をクローズアップしているように映る。これでは故人やご遺族のプライバシーが考慮されているとは思えない。

J-CASTニュースによると、弁護士の発言として「報道機関の有する報道の自由と犯罪被害者のプライバシー権、どちらが優先するかという点で法律問題に発展する可能性はある。しかし、現状では報道機関の自主規制に沿って報道されるのみで被害者や遺族から訴訟提起されるまでに発展することは多くない。被害者の方が報道により傷つけられたとしても泣き寝入りになっているのが現状である」とのこと。

政治・経済など国民生活に関する報道は、国民が知りたいと期待する。これについて、細部まで報道するというのは、報道の自由と国民の知る権利の両面が成り立つ。大いに報道しても差し支えない。しかし、犯罪被害者の報道については、被害者や家族のことを最優先に配慮し、良い意味で忖度して報道の自主規制を行い、被害者等のプライバシーを尊重して欲しいと願う。
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