大善人へ身魂磨き

善でありたいと思う。日々精進。感情の渦に呑み込まれそうな時もあるけれど最後には明るく静かな大海原に和合したい。

星に縁のある神仏 4 七夕伝説

2021-03-06 07:18:00 | 神話・物語・本から

昨日のつづきです。


機織りで思いだすのは、服織り女(はたおりめ)です。

この服織り姫は天棚機姫神(あめたなばたひめ)のことで、その名の通り、七夕伝説の織姫様にあたります。星に縁があり、別名ワカヒメ様とも言われています。


神々のために星を散りばめたような着物(天の羽衣)を織っていたんでしょうか。素敵です。また、七夕伝説にあるように、琴座のお姫様です。お琴も嗜んでいたのかも。お琴も機織りもなんとなく似ていて、弦で繋がります。






琴座の織姫様は、ワカヒメ様とも言われているだけに、和歌(ワカ)がお上手なので、綺麗な音を奏でる点で琴と和歌が繋がります。


このお姫様は、天岩戸開きのきっかけとなる布を織った、倭文神=建葉槌命元祖  機織りの男の神様)と機織り繋がりの縁があったと推測します。


カガセオ様は、建葉槌命が琴座の織姫様(=天棚機姫神あめたなばたひめ)の縁者だとわかり仲良くなり、星繋がりの縁で結ばれたのかな。

何ともうひとつ考えました。(空想が止まらない!!!。)更に逆の視点から空想を膨らますと、


七夕伝説を深読みする、、、


スサノオ尊は、「牛」頭大王とも呼ばれています。牛繋がりで、もしかしたら牽「牛」彦星と縁があった?と空想しました。


そう考えるると、天の服織りのお姫様が、スサノオ尊の縁者?彦(ヒコ=日子)に縁により引かれあった。


猛烈にまわりは反対するが、2人が惹かれるなら仕方ないと、建葉槌命は星神様カガセオに、姻戚になる以上、天照大神に従うという条件と2人の会う日を決める条件付きで認めた。


だから、


一年に一回だけ逢うことを許されて服織り姫(=織姫)は牽牛彦星と会い(愛)、時間をかけてお互いの愛を確認する

前者は、自然な縁により惹かれあい恋に落ちる、家族になる。縁があるもの同士が引き合う。そして、何の抵抗もなく繋がる縁=純粋な縁、順縁(純縁)です。


一方、後者は色々な摩擦があり、反対されたり、苦しんだり、究極は摩擦を解消するために出会う縁であり、悪縁かもしれません。



色んな縁をあるがままに受け入れ、一見悪縁と思われるような縁を順縁(純縁)に変えているけると、虚空(=抵抗の存在しない世界)に辿りつけるのかもです。



自分の世界にいた悪縁と思われる縁が順調な縁だったと捉えていけるまで輪廻を繰り返すのかもしれません。どの縁も肯定して捉えられるように精進したいものです。



つづく


【画像は月岡芳年浮世絵画像、古代機織り、兵庫県播磨町ホームページ弥生の古代琴検索より】


星に縁のある神仏 3 日本神話

2021-03-05 07:40:00 | 神仏について

  昨日の続きです。


従わない星神様をなんとか、香取神宮、鹿島神宮の二柱の神様があの手この手で従わせようとし最終的には、建葉槌命(タケハヅチノミコト)を遣わし星神様であるカガセオ様を従わせました。


今日は、この続きで、建葉槌尊について書いてみます。


この神様にはいろんな表記や別名があります。もともと、日本は漢字を中国からとりいれてますので、音の響きからの当て字が多いのです。だから神話の神様なんかは、特に同音の言葉の響き、言霊の感じ、漢字や部首のもつイメージを大切にしてその名前を感じるのが私は好きです。


この建葉槌尊には別名が二つあるようです。


ひとつめは、


別命天羽槌雄神=天の羽をたたく男の神様と読めます。


天の羽からは、天から降った天女が人間界で水浴びしているあいだに、男に「天の羽衣」を奪われて、しばらくのあいだ、人間界で過ごし、やがて天に帰って行く羽衣伝説を思い浮かべます。


ふたつめのお名前は


別名倭文神(しとりのかみ、しずのかみ)とも呼ばれているようです。この倭文(シトリ、シズリ)は、天照大神を天の岩戸から誘い出すために織ったとされる文からきています。


「布」は、言霊でいう「ヒレ(霊顕)」(=比礼)=風にたなびくもの、の事のようです。







天岩戸で天照大神に何とか出てきてもらおうと思案した神様、思兼命(オモイカネ尊)に命じられ、目の荒い織物=荒妙(あらたえ)と呼ばれる麻布を織ったのが、建葉槌命(=天羽槌雄神=倭文神)だと思います。



ちなみに、滑らかな布は和妙(にぎたえ)、絹なんかだそうです。布にも、荒、和があるんですね。



話は戻り、



では羽衣やら布の意味を名前に隠し持つ織物の神様、建葉槌尊が何故星の神カガセオ様を服従する事が出来たのか?


色々諸説あるそうですが、紹介されていたのを2つ挙げます。


  • 1つ目は、建葉槌命が武神だったとする説。建葉槌命の「建」は「武」、「葉」は「刃」と読み替えると武刃槌となり、まさに武神。武力で従わせた。



  • 2つ目は、織物の中に星を織り込んでしまって、星の神を織物の中に封印したとする説。


と調べたら書いていました。うーん。なんだかなぁ。、、、私は武力で服従とか、封印がなんとなく気に入らないので、私なりに色々空想してみることにします。



つづく


【画像は羽衣伝説(三保の松原)、日本服飾史画像検索より】


星に縁のある神仏 2 日本神話

2021-03-04 06:58:00 | 神話・物語・本から

昨日書きました虚空菩薩は金星に由来のある菩薩様でした。霊眼が有る方は別だとは思いますが、神様、仏様をこよなく愛する霊眼が開いていない私には、形あるものはやはりたよりになります。


お寺で仏像の形があると手を合わせたくなるし、山々や川に祠があったり、神社があれば、目には見えないけど確かにいらっしゃる自然の何ものかに、自然と手を合わせたくなります。



神道と仏教を融合させた稀有な国日本は、仏像の姿で顕されたものの多くが、神道の目には見えないけれど大いなる意思を持つ神々としていらっしゃると思っています。



そこで金星ついて日本神話ではどうなっているか調べてみました。

日本書紀に出てくる天津甕星(あまつみかぼし)、別名香香背男(かがせお)と言う星神様が偉大な星の神様なのだそうです。無数にある星のなかで、私が知る綺麗だなと思う、金星や北極星やシリウスや北斗七星なんかを想像します。

天津甕星(あまつみかぼし)、別名香香背男(かがせお)と漢字で書かれていて、神様のお名前は難しい!ので、わかりやすく、キラキラお星様なので私はカガセオ様とカタカナにします。


このカガセオ様は、音の響きからして「カガ(香々)」は「輝く」の意だそうで、星が輝く様子を表したもので神威の大きな星を示すのだそうです。名前に輝くがついて星なんてキラキラキラキラ。

この星神様のカガセオ様を、実は日本の神様は服従させるのに手こずったようです。日本は太陽の国(天照大神の国)、星まで従わそうとするなんて、、苦笑

地球からみたら、太陽の恩恵はすごいかもだけど、銀河宇宙からみたら輝く星の中にはめちゃくちゃすごい星がいるんだぞっ!と、カガセオ様が怒ったかどうかはさておき、笑、

天照大神から絶大な信頼を得た、香取神宮の御祭神経津主神(ふつぬしのかみ)と常陸国(茨城県)鹿島神宮の御祭神武甕槌命(たけみかづちのみこと)は、従わない同じ常陸国にいる星の神、カガセオ様を目の上のたんこぶの様に思われたのです。

そこで二柱は、倭文神(しとりがみ)=建葉槌命(たけはづちのみこと)を遣わしなんとかカガセオ様を従わせようとしたそうなんです。


そこで、派遣された建葉槌命は静の地に静神社をたて、星神様カガセオ様をなんとか平定させたとか?


出雲の国譲りのあと、様々な攻防が日本で繰り広げられたことがうかがえますね。大和王朝は太陽を神として天照大神を祀りますが、当時の日本には星神を信仰していた部族等があり、なかなか服従しなかったことを表しているとする説もあるそうです。

いまでも、全国の星神社や星宮神社の多くは天津甕星、つまり、カガセオ様を祭神としています。

星は空を夜彩ります。それは、街灯などない時代、又は航海での道標だったでしょう。また、私たちは星回りで避けられない運命もあると思います。

宇宙に思いを馳せるのは神秘的です。大自然の満天の星が自慢の母の故郷を思います。あと、大好きな母の実家、高知県四万十川源流の里、津野町のお饅頭は美味です!


つづく


【画像は津野町満天の星ホームページより】


星に縁のある神仏 1 虚空菩薩

2021-03-03 07:44:00 | 神仏について

星に縁がある神仏でまず思い浮かべたのは、虚空菩薩です。虚空菩薩は金星に縁がある菩薩様です。


まず、虚空ですが、何もない、あるがまま(真如)の世界で、抵抗のない世界の事のようです。あるがままを説いた老子の無為自然と繋がります。


抵抗がないというのは、ぶつかるものが無いという事だから、嫌な人や嫌な事がなくなったりすることにも繋がるかなと思います。比較心、差別心、嫉妬心なんかは、他者と自分の抵抗マックス、笑、ですから、そういうことが無くなる、存在すらしないことです。

減ってくる、というレベルではありません。存在しないんです!凄いレベルです。他人の悪口なんて、もっての外。


あるがままは真如ともいうようで、一般の人は有垢真如といって、仏は無垢真如というようですね。一般人は垢(あか)が有る!垢が有って悪かったワネ。毎日お風呂入りまーす。笑


というか、


この垢は心の垢のことです。垢が無い、無垢な人は仏様のようです。歳が何歳になっても年齢を感じさせない異様にピュアな人、周りにいませんか?!


 この虚空の名前がついた菩薩が虚空菩薩で、明けの明星、つまり金星に関係があります。


地球から見ると、金星は明け方と夕方にのみ観測でき、太陽、月に次いで明るく見える星です。明け方に見えるものを「明けの明星」といいいます。地球の姉妹惑星とも言われています。


この明けの明星が輝くのを見て菩提樹の下お釈迦様は真理を見つけましたし、空海さんは高知県の室戸の洞窟で、明けの明星が口に飛び込み悟りを開いたようです。イエスキリストも、聖書の中で「輝く明の明星」と呼ばれているみたいです。



空海さんの本なんかを読むと、修行が凄くて

「虚空蔵求聞持法」を一定の作法に則って真言を百日間かけて百万回唱えて、明けの明星が口に飛び込んできたのです。


さすが!


この金星は、誰もが知る超聖人(星人かも?)が悟りをひらくきっかけになるほどの星です。


虚空菩薩は、智恵や知識、記憶といった面での利益をもたらす菩薩として信仰されているようですね!覚えたことを忘れないとか、試験前にはすがりたくなりますね。


空海さんのように、悟りを求めて真言を百万回×100日唱えると、さすがに神仏の御心に、琴線に触れたのでしょう。


テストまえは最低100回繰り返すと功徳が有るかも?と私は子供達に伝えようと思います。なら、10回くらいはやってくれるかな?



つづく


【画像は空海画像検索より】


浦嶋太郎と日本神話 4

2021-03-02 07:32:00 | 神話・物語・本から

大分県にある健男霜凝日子神社の御祭神に纏わる話や伝説のまとめを書いて置きます。マニアックです。


健男霜凝日子神は、穴森神社の嫗嶽大明神とも言われています。


大分県と宮崎県にまたがる標高1756メートルの祖母山の山頂の上宮に鎮座し、天候の守護神として崇敬されています。


配祀は4


豊玉姫            神武天皇の祖母、竜宮城の乙姫

彦五世彦        神武天皇の兄 

大太夫夫婦    華本姫の両親

華本姫     嫗嶽大明神(健男霜凝日子神)の妻で、宇田姫社のご祭神。


神殿の清水の湧出する穴そのものがご神体で女神を表すものといわれている。また、ご神体である穴は、遠く祖母山のふもとの姆嶽岩窟に通じているとされています。


 華本姫の佐伯に纏わる伝説

夜な夜なくる男、夜這いにて姫と交わった男性に針をつけて見つけにいくと大蛇だったという、佐伯に纏わる伝説あり。豊後大神氏の祖、大神惟基が蛇神の子という言い伝えから始まる。平家物語の繯巻記。

           おだまき記、「緒環」とも)


おだまき伝説は奈良県三輪にもあります。

             

「古事記」に残る有名な伝説。

美しい活玉依昆売(イクタマヨリヒメ)のもとに夜毎立派な男性が通ってきて、やがて姫は身ごもる。姫の両親が問うたところ「姓も名前も知らない」と言うので、両親は姫にその男性の衣の裾に糸のついた針を刺しておくように教える。


両親の言う通りいうにしたところ、朝起きると、衣の裾につけた糸は戸の鍵穴を通って外に出ており、オダマキ(苧環)に残った麻は三勾(三輪)だけで、糸を辿ると三輪山の大神神社まで続いていたので、男は三輪の神であり、生まれる子どもは三輪の神の御子(オオタタネコ)であるとわかった。


そして、このことから、この地を「三輪」というようになったそうである。


とのこと。


三輪山と祖母山の話、そっくり過ぎます!てか、流れは同じ。



合祀をみていきます


面足尊、かしこね尊    

この二柱は、神代6代目の夫婦神で、神代7代目(イザナギ、イザナミ)の親とも呼ばれていて、神や人の身体を完成することがお役目であり、容貌、面貌に託して表した神様のようです。



猿田彦命    

国津神で、天尊降臨、瓊瓊杵命の道案内をした。 



大山祇神    

イザナギとイザナミの神産みにおいて生まれた神様であり山神様  


木花開耶姫尊   

山幸彦の母、大山祇神の娘(姉の石長姫に比べて容姿端麗。夫は瓊瓊杵命。1夜で懐妊したことを夫に疑がわれ、産屋に火をつけて身の潔白を証明する。美しいが潔い。桜の花を想像させる姫様。)



奥津彦尊、奥津姫尊      

二柱あわせ、大戸比売神(おおべひめのかみ)スサノオと大山祇神の娘カムオオイチ姫の孫にあたり、カマドの神様、火の神様とも。三宝荒神におきかえられています。


  三宝荒神とは、清浄と尊び不浄を嫌うという非常に潔癖な性質を持つカマド神は、不敬には怒り焼き尽くします



大巳貴尊     

スサノオの娘スセリビメの夫で、のちの大国主命。優しくて、因幡の白兎を助けます。意地悪な八十神のお兄さん達をやっつけて、大国主命となって国を治めます。国津神の代表であり、天津神に国譲りして出雲へ。出雲大社や、大神神社の祭神。



少彦名命

大国主命の心から信頼した小さな神様で、国造りを助けますが、途中でバイバイします。



菅原道真  

太宰府で陰謀により悲しい死を遂げた平安時代の秀才。雷神として太宰府天満宮に祀られている。

 

ちなみに、健男霜凝日子神社の関連社穴森神社の御祭神には、


神武天皇の父ウガヤフキアエズや、宗像三女神の市杵島姫(航海の神様)もいらっしゃいました。


神様を人のようにみたてた日本神話。日本昔話にも繋がる。奥深いです。神社には縁ある神様が一緒に祀られているので、どの神社の御祭神もそこの土地や縁ある人を見守って下さっているのだと思います。



おわり


【画像は穴森伝説より】