不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

una scappatella dal caldo torrido ~ Lago Matsukawa

2020-08-14 23:55:00 | 日記
夏休みっぽい暑さが続く日々。

吉川さんのライブもイタリア行きもお預けの夏休みは
久々にレイラとまったりできる休暇。

午前中ちょっと雑用を済ませてから
近場へドライブ。

県を跨ぐ移動は慎重にと言われても
やはり他県ナンバーの車の多い伊豆地方。
とりわけ海岸線は、
例年ほどではないにしても
渋滞していそうな気配なので、
伊東の海側を敬遠して
自宅から山を超えて山の中へ。

伊東市の生活用水を供給する奥野ダムが作り出す松川湖。
春は桜、秋は紅葉、初春は梅と
花を愛でるのにもってこいの環境なので
わりとよく立ち寄るスポット。

すごく涼しいわけではないけれど
街中に比べれば風が吹き渡って心地よいし
なにより水辺なので、
それだけで涼しい気になる。



梅林をなんのあてもなく彷徨う1人と1匹。

この梅林の隅には
不釣り合いなモニュメントがあって。


よくみないとわからないけれど、相撲のモチーフ。
伊豆韮山の蛭ヶ小島に流されていた源頼朝を慰めるために
地元の豪士・伊東祐親が主催した巻狩りのあとの余興の相撲がこの地で行われたそうで。
その時の、祐親の息子で剛力と名高い河津祐泰と俣野景久との取り組みで繰り出された技「河津掛け」を記念して作られたものらしい。

伊東祐親、河津祐泰とくれば曽我物語で
叔父の眠る曽我の墓所霊園には
その仇討ちの主人公である曽我兄弟の母の満江御前の墓があり
昨夏から、何かにつけて気になっている。
そんなアンテナに、
ちゃんと引っかかってくるから面白い。

松川湖は湖畔一周4800メートルで、
ダム堰も含めて
遊歩道をぐるりと歩いて周ることができるので
灼熱の太陽の下、無謀にもレイラと歩き始める。




木陰は涼しいし、そんなにアップダウンがあるわけでもないので楽勝。




ただしダム堰の上だけは日陰になるものもなく
烈火に炙られた歩道をレイラに歩かせるわけにもいかず、
そこだけは抱いて通過。




遊歩道にあるレトロなデザインの柵。
なかなかかわいい。

コースの途中にはベンチや水遊びのできる広場もあって
涼をとり休みながら進めるので、
真夏でもそんなに辛くはなかった。


密を避ける必要もないくらい
誰もいない。



以前は芝桜が咲いていた広場は再整備されたよう。



7月にあんなに降り続いたのに
ダムの水位はかなり下がっていてびっくり。
あの水はどこに行ったんだ?



パンパースグラスが風に揺れている。
いつもはもうちょっと季節が進んでから開花するのに、
今年は早いような気がする。



のんびり歩いても1時間ちょっと。
レイラとお散歩にはもってこいのコース。

秋にまた遊びに行こう。







劣化する語学力

2020-08-06 12:59:54 | Tra la mente e il cuore

なんてことはない、放置しすぎたので、書いてみようかなと思っただけ。

今朝、通勤の途中で、
三島駅新幹線のチケット売り場を横切ったのだけれど、
その時視線の端に、
何か呪文のように唱えているおじさんの姿。

よく見ると、かなりご高齢なユニフォーム姿の駅員さん。
もしかしたら正社員さんではないかもしれない、おじさん。
胸の高さくらいのところで律儀に両手で小さな冊子をもち
それを一生懸命音読しているようで。

後ろを通り過ぎるときに聞こえてきたのは、
ぶつぶつと繰り返す英語のフレーズ。

外国のお客様の利用も増えてきていた三島駅。
勤務する以上はちょっとした英語でのコミュニケーションが必要だったので
会社から支給されたのか、もしくはご自分で作ったのか、
駅で必要な簡単英会話のリストを用意しているのでしょう。

Covid-19の影響で利用客がぐっと減り、
ましてや外国のお客様など、ほとんど姿を見かけないここ数ヶ月の三島駅。
それでも漫然と朝の勤務時間を過ごすのではなく、
時間ができたらさっと冊子をとり出して
自分でスキルアップの努力をしているのかなと。

その姿に、
己も死ぬまで貪欲に学び続けなくてはいけないなと心を新たに。
とりわけ語学というのは、
一朝一夕でどうにかなるものではなく、
たとえ使う機会がなかったとしても
日々ブラッシュアップしていかなくちゃいけないものなんだから。

とは言いつつも、
私のイタリア語力は日に日に劣化していっている。
もともと、イタリア語で自分が理解したものを
誰かに日本語で伝えることがとても苦手で
あぁ、同時通訳は絶対できないと思って諦めているけれど、
歳を重ねて、イタリアを離れて
ますます日本語への置き換え作業が苦手になっている。
努力が足りないってことに尽きるわけですが。

相手のあるコミュニケーションの中では
想定外の展開にもなるし、
決まり文句じゃ凌げない場面のほうが圧倒的に多いので、
語学って使えるフレーズを丸暗記しただけじゃ意味がないという方も
たくさんいらっしゃいますが、
なにもしないよりはずっといいわけで。
そういう、誰かのために何とかしたいという気持ちこそが、
実は語学の域を超えて、
相手に伝える原動力になったりするわけで。
伝えたいことがあること、
伝えようという気持ちがあること。
文法よりも語彙数よりも、それがとても大切だと私は思っている。

だから、
駅員さんの今朝の努力が報われる日が来ようが来るまいが
その時間は決して無駄になることはないよね。


Essere un po’ beneducati

2020-02-15 03:00:00 | 日記


カルビーのかっぱえびせんと吉川さんのコラボレーションキャンペーンを通して、
きっとカルビーさんは吉川晃司の底力を
(というか、彼を支えるファン層の厚さとその力を)
実感していることでしょう。


かっぱえびせんのリニューアルキャンペーンで展開されているオリジナルクリアファイル配布ですが、
なかなか手に入らないエリアが多くて
ネット上では、あこぎな商売や心ないメーカー批判も見かけたりしますが、
そういうことは吉川さん本人が一番嫌がることだろうなぁと思います。



そもそも非売品なので、数も限定されているし
メーカーさんのマーケット戦略だって色々あるわけだから、
手に入らないからといって
あまり執心してはいけないのかもしれないよね。
そりゃぁ、見つけられなくて寂しいのは
私も同じだし、
見つからないと思っていても、
延々クリアファイルを探して
普段足を運ぶこともないスーパーなんかを梯子したりして(笑)。

あまりにお行儀の良くないファンが悪目立ちすると、
メーカーさんたちにマイナスイメージを与えかねません。
結果として、
吉川クラストは扱い難くて面倒くさいことになると思われちゃうと
この先タイアップやコラボ企画を持ちかけてもらえないなんていう最悪の事態だってありうるんじゃないかな。
それは吉川さんにも迷惑かけちゃうから、全力で避けたいなと個人的には思います。



カルビーさんが吉川晃司を採用してくれたことに感謝して
これをきっかけに
ポテトチップスだけでなく
リニューアルしたかっぱえびせんの売り上げも伸びるように
微力ながら貢献したいと思います。




Grandi cambiamenti da aspettare

2020-01-24 12:30:29 | 日記

最近身の回りでいろいろな変化があって、
それは自分で引き起こしたものだったり、
どこかからもたらされたものだったり
様々ではあるけれど、大きな変化もあって。

なんとなく心と体が落ち着かない日々が一か月ほど続いていて
久しぶりに昨夜夢を見た。
というか見た夢をちゃんと朝まで覚えていた。

100万円をリュックに入れて
何かを買いに行く旅に出かけた私。
(何を買うつもりだったのかを思い出せないが)
古びた木造の宿で寝て起きたら
なぜか部屋の真ん中にマグマの穴がぽっかり空いていて
よせばいいのに、不用意にのぞき込んだら
100万円をマグマの中に落としちゃって
さぁ飛びこむかどうするか。
と悩んでいるところで目が覚めた。

大金を落とす夢は逆夢だといわれるし、
基本的にどんな占いも佳いことしか信じない得な性格なので、
この夢も、前途の明るい夢だって信じていたら、
たまたま見かけたイタリアの星座占いでこう出てた。

Grandi cambiamenti nel vostro settore professionale entro l\'anno: cercate di stare al passo. 

今の仕事に不満があるわけじゃないけれど、
もっとやりたいこともあると思っているので、
仕事の面で何か大きな変化があるのなら、きっとそれだ。
だからちゃんと、迎え入れる心づもりをしなくちゃいけないってことだね。



Le benedizioni del Monte Fuji

2020-01-09 23:30:00 | 日記
フィレンツェ時代の友人が
家族と久々の一時帰国ということで
仕事はお休みをもらってお出かけ。
前日の大風と雨が過ぎ去って
すっかりクリアになった冬の1日の休日は
休んでよかったと思える1日に。

御殿場でイタリアンレストラン

Trattoria Firenzeを営む共通の友人の計らいで
伊豆まで来てくれた友人たちに
見てもらいたいところは山ほどあるのだけれど
子供たちも楽しめるところで絞ると
あそこかあそこかな。

友人たちの意見も聞いて
伊豆パノラマパークに決定。

けっこう長めのロープウェイに乗って葛城山山頂へ。
ロープウェイの中からも
山頂到着後のテラスでも富士山を眺めることができて
伊豆の国市内の観光スポットとしても
無条件でおすすめだけれど
今日のような快晴だともう最高!
だって、絶景。

標高3776メートルの霊峰富士と
最深2500メートルの日本最深の駿河湾を見渡す。
展望レンズを覗きこんで、
富士山山頂の山小屋やら登山道を見つけ出して大喜びするイタリア人をみて
あぁよかったなぁって思った。

子供たちが楽しめると思ったアスレチックは
大人も楽しむ。
三世代で文字どおり全身で楽しんでくれるイタリア人って
本当にステキだなって思う。

ボードウォークも行きたいといってくれたので
歩いてゆく。
彼らは植栽にも興味があって、色々質問されて
やはりもうちょっと草木について勉強しなくちゃいけないなぁって思う。

足湯にも入ったり、
あちこちの展望台から富士山を愛でたりたっぷり3時間弱山頂滞在。
まさかこんなに長居するとは想像もしていなかったけれど
ここまで気に入ってもらえて嬉しい限り。

ランチでひと休みしたあとは
富士山つながりで見てほしかった柿田川湧水群へ。

いつ見ても美しいコバルトブルーの湧水ポイント。
こちらは第2展望台。
透明度が高すぎて深さがまったくわからない井戸の跡から
絶え間なく美しい水が湧いて、
その流れの中を悠々とあゆが泳ぐ景色は
ありがたい美しさ。
第1展望台はブルー感はないけれど
地中から湧く水の力と
木々の力が満ち満ちた心地よい空間。

富士山の融雪水が
30年近くの年月をかけて
数千年前の噴火の時に流れ出た溶岩の隙間を通って
その溶岩の南端で地表にあらわれて
柿田川の始点となっているので、
富士山を見てからここを訪れると
一段と感慨深いし、
我々がいかに富士山の恩恵を受けているかを実感できる。

伊豆に生まれてよかったな。
伊豆に来てくれてありがとう。