3月初めにはうららかぁな春の日が続いて
もうこのまま暖かくなるのかなぁなんて思っていたのに
ここ二週間は寒さが戻ってきて不安定な天気のフィレンツェでした。
この雨が降ったり風が吹き付けたり、寒い寒い日々の
まさにその2週間がフィレンツェのドゥオーモの
「定期検診」に当たっていたのです。
彫刻家の手とハヤブサの眼と写稿修道士の忍耐力、
そしてロッククライミングの技術を要するといわれる
過酷な仕事のひとつです。
その上に悪天候に見舞われたのでは大変。
毎年一回ドゥオーモ・洗礼堂・ジョットの鐘楼の
外壁の汚れや破損を確認して
必要な修復・洗浄の決定をするためのベースになる検査。
全表面積を合計するとサッカーのグラウンド4個分にもなるのですが
その広さを徹底的にしらみつぶしにチェックしていく作業。
しかもクレーンに乗ったり宙吊りになったりの不安定な状況での
綿密な仕事になります。
こんな仕事をイタリア人がやっていると思うだけで拍手したくなるのです。
しかも雨にも風にも負けず…サボらずに。
15人の作業員が交代で2週間。
3月19日から始まった作業は順調に進んで
どうやら最終段階に入っている様子。
こういう地道な作業で世界遺産の数々は護られているわけですね。
ご苦労様です。
ちょっとクレーンに乗って
間近からクーポラのレンガとか見てみたいなと思ったりしましたが。