不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

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2011-08-31 19:06:42 | Tweet Log



Macchiaioli a Villa Bardini

2011-08-30 20:09:01 | アート・文化

1800年代後半から1900年にかけて
フィレンツェを中心とした
トスカーナ地方で起こった芸術運動で
イタリアの印象派などとも呼ばれるマッキアイオーリ派。
色斑を多用して描く技法が特徴的で
風景、人物など
身近で素朴なものが題材とされる点も特徴の一つ。

展示されている48点は
これまであまり公開されてこなかった
個人コレクションからの出展多数。
しかしながら、マッキアイオーリ派を代表する
Giovanni Fattori(ジョヴァンニ・ファットーリ)、
Telemaco Signorini(テレマコ・シニョリーニ)、
Silvestro Lega(シルベストロ・レガ)、
Plinio Nomellini(プリニオ・ノメッリーニ)
などの作品も含まれていて
この時代の作品好きな人にはかなりお勧めの展示です。

展覧会のパンフレットにも使われているのは
テレマコ・シニョリーニの「Primavera(春)」。
若草色の草むらで戯れる子供二人を描いていて
1860年頃ののどかな春、
草の香りが漂いそうなリアルさがあります。

Primavera


ジョヴァンニ・ファットーリの
「Contadina fra i Pioppi(ポプラ並木の農婦)」も
ポプラの木立からこぼれる柔らかな陽射しと
夏を迎える草木の生命力が美しい作品。
何時間見ていても飽きない作品の一つです。

Fattori_poppi

それに対し、プリニオ・ノメッリーニの「L’orda(群集)」は
彼の政治的傾倒も影響していると思わせる、
1905年のヴェネツィア・ビエンナーレで高く評価された作品。
埃っぽい空気感と
群集の汗の香りまでにじみ出そうな迫力があります。

Orda

Lorenzo Gelati(ロレンツォ・ジェラーティ)の
アルノ川を題材にした作品は
下書きと完成作品が展示されています。
1870年頃にはアルノ川のあの辺りは
洗濯物が干してあったのかと
当時の暮らしぶりを垣間見る楽しみがあったりして
面白い作品です。

Arno


フィレンツェといえば
どうしてもルネッサンス芸術に偏りがちですが、
マッキアイオーリ派の作品を通して
1800年代後半の日常のフィレンツェを
覗いてみるのも興味深いと思います。

Macchiaioli a Villa Bardini
会場:Villa Bardini (Costa San Giorgio 2, Firenze)
会期:2011年10月30日まで
開館時間:10:00-19:00
休館日:月曜日
入場料:6,00ユーロ

*展覧会のチケットでVilla Bardiniの常設である
Museo Annigoniや
Museo della Fondazione Roberto Cappucciも見学できます。
Annigoni のコレクションもこれまた見応えありです。


Priority Pass a Duomo di Firenze

2011-08-23 23:05:00 | アート・文化
世界的に有名な、アメリカの旅行雑誌「Travel&Leisure」の
読者アンケートの結果、
2011年の「旅行者に愛される世界の観光地」ランキングで
フィレンツェはバンコクに次いで第二位となりました。
因みにランキングは下記の通り。
1位 バンコク
2位 フィレンツェ
3位 ローマ
4位 ニューヨーク
5位 イスタンブール
2009年に6位だったフィレンツェが一気に2位まで上りました。

観光都市であるフィレンツェは年間を通して観光客で賑わい
ウフィツィ美術館やアカデミア美術館の
長蛇の列はよく知られています。
実は3月から11月までのハイシーズンでは
一日の入場者数22,000人とも言われるドゥオーモでも
大抵は30分程度の待ち時間ですが長蛇の列ができます。

ドゥオーモは現在も入場無料で予約不可のため
現地で直接並ぶより方法がありません。
しかし、炎天下での20-30の待機は
体力的にかなり厳しいものもあります。

公表はされていませんでしたが、
8月8日からドゥオーモで試験的に
プライオリティ・パスの導入が行われています。

ドゥオーモ入り口に立つ係員から
購入することができるのですが、
まったく宣伝もしていないので知らなければ利用できません。
7ユーロで購入するプライオリティ・パスをもっていると
この長蛇の列に並ばず、
専用入り口(実際には鐘楼脇のドゥオーモ南側の通常出口)から
優先的に入場ができます。
ドゥオーモだけでなく、関連施設である
洗礼堂、クーポラ、地下礼拝堂、
ジョットの鐘楼、付属美術館にも
列ができている場合には優先的に入場できます。

ただし、飽くまで優先入場パスであってチケットではないので
それぞれ入場料が別途必要となります。
因みに入場料は
ドゥオーモ:無料
クーポラ:8ユーロ
ジョットの鐘楼:6ユーロ
洗礼堂:4ユーロ
付属美術館:6ユーロ
地下礼拝堂:3ユーロ
クーポラ&付属美術館共通:11ユーロ
付属美術館&洗礼堂&
ジョットの鐘楼&地下礼拝堂共通:15ユーロ
全施設共通:23ユーロ

試験的に導入されて以来
毎日10人程度の購入があるということですが、まだまだ少数。
この優先パスによるドゥオーモ管理団体の利益は
わずか0,5ユーロ/人ということで
決して大儲けを考えているわけではありません。
1年間は試験導入を続けるということで、
試験期間終了後に正式な導入が検討されるようです。

チケットもなく無料で入場できる施設に
敢えて7ユーロ支払って
優先的に入るかどうかは個人の価値観次第です。
時間を有意義に使いたい駆け足の日本人旅行者とか
炎天下や雨の中待つのが嫌だという人にはお勧めです。


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2011-08-23 19:06:45 | Tweet Log



Passeggiata in Costa San Giorgio

2011-08-21 19:04:07 | 日記・エッセイ・コラム
気温40度を超えるような
猛暑のときにするものではありませんが、
Villa Bardiniまで展覧会を観に行きたかったので
必然的に炎天下のCosta San Giorgioをお散歩することに。

暑いけどちょっと涼しい気分になってみようということで
いつもは素通りするPonte Vecchioからのアルノ川の眺め。
Dscf1167
水位が随分下がっているけど、水面が穏やかで
それなりに涼感があるよね、広がりがあってさ。

Dscf1171
Costa San Giorgioを上っていくと途中で変則3叉路に。
ここってその昔
「冷静と情熱のあいだ」で撮影されているよね、確か。
アングル違いますけどね。
「遠くに見えるBadia FiorentinaとBargelloの塔と
道路標識」というのを撮りたかったのだ。

Dscf1173
ガリレオが暮らしていた家。
入れないけどね。
一回見てみたいんだよね、中も。

Dscf1177
Costa San Giorgioも
Villa Bardiniよりも上の方が風情があって好き。
これは美術館前から坂上を臨む感じ。

美術館は貸し切り状態で
たっぷり楽しませてもらいました。

その帰り道。
Dscf1181
フィレンツェっていいよなとこういうシーンを観ると思う。
美しい青い空と緑とレンガ色。

夏の暑さもこの空気感のためなら私は我慢できるけどねぇ。
さすがに今日は暑かったね。