不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Edimburgo Part 5

2008-12-17 21:07:01 | 旅行記

エジンバラ視察観光の続き。

バスで旧市街、新市街を周った後は
エジンバラ城前にて解散。自由時間。

せっかく観光Passをいただいていたので
恐いエジンバラ城に入場してみることに(爆)。
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Passを持っていたので入場無料。
Passなしだと大人10ポンド。結構しますね。

私はただただ「運命の石」が見たかっただけなんです。
宝物館にあるということで一目散にそちらへ向かうことに。

途中はこんな感じ。
どこをとっても中世の恐いお城という感じです(笑)。
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城内結構風当たりが強くて寒いのです!
久しぶりに耳が千切れそうな寒さを体感しました。

「運命の石」は一室そのまま金庫になっている部屋に
王冠と一緒に飾られていました。
石でした・・・。
見るからに石だったのですが、見られたので満足!

エジンバラ城を後にした頃にはすっかり日も落ちて。
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観光Passで利用できるアトラクションが
まだ他にもあるということだったので
エジンバラ城の近くにあるアトラクションへ
時間の許す限り出かけてみることに。

まずはウィスキー蒸留工場。
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ウィスキーの樽に乗って製造工程を見学できるという
子供も喜びそうなアトラクションでしたが
残念ながら既に完売で樽に乗れませんでした!
地下にあるレストラン&ティスティングコーナーへ。
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カウンターの向こうにはウィスキーがずらり。
ウィスキーが大好きな吉川さんとかうちの父とかには
楽しい場所なのかもしれません。
飲めない私には豚に真珠。
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ティスティング用にウィスキー注がれました。
琥珀色なんだねぇ。

ウィスキーを堪能したあとは(笑)
はす向かいにあるタータンチェックの織物工場へ。
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地下が工場で
がちゃんがちゃんと古臭い織機が動いていて
かすかに油のにおいが漂い、
上階ではお土産やタータンチェックの織物を売っています。
ダイアナ記念の上品なブルーのタータンが気に入ったのだけれど
なんか似合わなかったので断念。

エジンバラの旅もそろそろ終わり。

エジンバラPart6へ続く


Balsami di Maria Maddalena

2008-12-16 00:40:32 | アート・文化

宗教画の中で香油壷を持つ姿で描かれる女性。
金髪の豊かな髪をたたえ、時に裸身で描かれる聖女が
マグダラのマリア(Maria Maddalena)。

イエルサレムの「聖なる地」を守る
フランチェスコ会修道士たちが
「マグダラのマリアの香油」と名づける発掘品が見つかりました。

イエス・キリストが受難を受け、十字架にかけられる前に
地道な説教を続けた場所とされるガリレア(Galilea)の
ティベリアデ湖(Lago Tiberiade)に近い
マグダラ(Magdala)の地で
発掘作業が続けられている遺跡があります。

ローマ皇帝ヴェズパジアーノ(Vespaziano)が
紀元後66-67年に破壊を命じたとされる神殿とともに
埋没した当時の浴場施設のプール跡から
紀元後70年前後の
木製の皿やカップなどとともに見つかったのが
数多くの女性の化粧品や装飾品。
そのなかに陶器やガラスの小瓶に入った香油がありました。
現在科学的な調査が進められていますが
フランチェスコ会ではこれを、
マグダラのマリアが愛用していた香油、
もしくは少なくともそれに近い成分のものであるとほぼ確定。

もしマグダラのマリアの使用していた香油であるとすれば、
彼女が十字架に架けられる前のキリストの足を洗った香油
または彼女がキリストの墓に出向いたときに
遺体を清めるために持っていた香油ということになり、
キリスト教徒にとっては非常に貴重な発見となります。

まだ科学的な証明が確定していないものの
当時の女性が使っていた香油や香水が
発見されたことは興味深い事実です。
この成分分析が完了したら
「マグダラのマリアの香油」は商品化され
信者をはじめ多くの人に求められるのかもしれません。

マグダラのマリアについては
なぜか思うところも多く、
自分の中でまだきちんと咀嚼できていない部分があり
きちんと捉えることができません。
まだまだ勉強不足…。

2006年にスイスのプライベートコレクションの一枚である
「ちょっとみだらなマグダラのマリア」が
レオナルド・ダ・ヴィンチの作品として認定されたのですが
この作品のイメージ画像でなかなかいいものが見つからず。
プライベートコレクションだけに見つけにくいのですが。
Maddalena Discinta。観たい…。


Hana

2008-12-15 13:52:45 | 映画

友人・知人、強力なパートナーたちを見つけて
ぼちぼち始動させることになった長年の夢。
「フィレンツェで日本文化を伝えよう」

伝統芸術やクラシカルだけでない、
今のジャンクな日本もきちんと伝えたい
そういう気持ちがずっと私の中にあり、
ようやく日本文化アソシエーションとして活動開始。

現在登録手続き中ですが、
かなり期待できるパワフルな団体になります!

で、その初イベントとして
小さな日本映画上映会を実施しました。
2005年の是枝監督作品「花よりもなほ」。

基本は侍映画ですが、
言葉遣いは現代風だし、いわゆる日本のブラックコメディー映画。
この手の日本映画が
果たしてどこまでイタリア人に理解されるかというのも
これからの楽しみではあります。

お話は貧弱な侍が父親の敵を討つために
江戸に出て来たものの、敵を討てないまま3年。
そして貧乏長屋の人々と触れ合ううちに
敵討ちだけが父親の願いに叶うことでないことに気づき
自分が敵と思っている相手にも家族があること、
そして敵討ちのその先には新たな憎しみが生まれてくることに
思いいたり、一芝居打つことに。

侍人情映画。

笑いのつぼはとても日本的。
描き方もすごくシュールで結末もこれまたとても日本的。
こういう良作をこれからたくさんイタリアで紹介できるといいなぁ。

次回の日本映画上映会は2009年1月末の土曜日の午後を予定中。
近日中に日本文化アソシエーションも紹介します!


Arancine e Cuccia

2008-12-14 16:34:53 | Squisito!

友人宅で「アランチーネとクッチア」の夕べ。

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アランチーネとブリック。
ブリックは本来は三角形のフライで
チュニジアの食べ物らしいのですが、
今回はちょっと変り種で春巻き風。

Arancineはシチリアでよく食べられるライスボールフライ。
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1200年頃、シチリアはひどい旱魃に襲われ
飢餓の危機を迎えていました。
そのときに、はるか海の向こうから
穀物をいっぱい載せた船が到着して
シチリアの人々の飢えを救ったという伝説が残っています。

船いっぱいの穀物を人々は炊いて無心に食べたそうです。
小麦などはパンやパスタにするのが普通なのでしょうけれど、
めちゃくちゃお腹が空いていた人々は
手をかけずに簡単に炊き上げて食べる方法を選んだらしい。

その伝説に尾ひれや背びれがついて
12月13日のサンタ・ルチアの日には
シチリア(特にパレルモ)では
パスタもパンも食べずご飯を使ったアランチーネだけを
めちゃくちゃ大量に食べるようになったのだとか。
ドルチェも茹で麦がごろごろ入ったクッチアという独特のお菓子。

そういうわけでパレルモから
はるばるやってきた巨大なアランチーネとクッチアをいただきました。

アランチーネは3種類。
どれも私のこぶし2つ分くらいの大きさ。
とても3つ全部を食べることはできないので、
すこしづつ味見。

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ほうれん草

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モッツァレッラ&ハム

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ラグー

シチリアの本当のアランチーネって本気で大きいです。
これをサンタ・ルチアの日には
おいしいバールをはしごして
いくつも食べ歩くツワモノもいるとか。

アランチーネのあとはクッチア。
Cucciaと書くと普通はuにアクセントが置かれ
クッチャと発音されてワンコやニャンコの寝床のこと。
でもパレルモ周辺の方言では
uではなくiにアクセントが置かれてクッチアと発音され
1年でも12月13日にしか食べないという
この不思議なお菓子のことを指します。

クッチアは2種類。
クラシックなリコッタクリームバージョンと
モダンなチョコレートクリームバージョン。
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これも大量に用意されていましたが、
一口づつ味見するのが精一杯。
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私はクラシックなリコッタのバージョンが好き。
ベースはリコッタチーズで
砂糖漬けドライフルーツとチョコレートチップ、
そして茹で小麦がごろごろ入ってます。
クリームのベースはカンノーリの中身と似ています。
なので、カンノーリが大好きな私にはもってこいのお菓子。

チョコレートクリームのほうはチョコレートが甘すぎて
ちょっとだけいただいたら満足。

1年に一度しか食べないお菓子。
通常はパレルモでも売っていないのだそうで、
貴重な体験ができてよかった!


Il conto corrente

2008-12-13 13:47:19 | 日記・エッセイ・コラム

うちの家賃は10日までに支払うことになっていて
ここ数年は銀行に行っている時間もないので
ずっとオンラインバンキングの振込みを利用しています。

すっかり支払いを忘れており、気づいた11日。
真夜中にオンラインで振込みしようと思ったら
なぜか「Il conto corrente momentaneamente chiuso」。

で、2回ほど試してみたけど、無駄だったので
諦めて、翌朝銀行へ。

しかし運の悪いことに12日は
イタリア全土で各種各業界の
ゼネラルストライキが敢行されており
銀行も例外ではなく
行ってみると人気がない。
とりあえず机の向こうに座っているおじさまに声をかけて
「オンラインバンキングの問題で伺いたいのですけど」
というと、
「あぁ、担当者来るかなぁ。
ほら、今日ストだから、知っているでしょ?
まぁ、全員がストライキに参加しているわけじゃないから
もう少し待っていたら誰かくると思うから。」
「もう少しってどれくらい?」
「30分くらいかな」
「いや、仕事に行かなくちゃいけないので…」
「あ、じゃ10分くらい。誰か来るよ、きっと。
Buona Fortuna!」

Buona Fortuna!っていわれても…。

まぁ、待つしかないので、
5分ほど待ってみたら女性登場。

ほっ。

コンピューター立ち上げるまで待って早速相談。
彼女が言うにはすべて正常で、何も異常はないとのこと。
でも昨夜は使えなかったといったら
一緒に試してみましょうということで
その場で振込みしてもらいました。
正常に作動していたんだよね。

「メインテナンスでもしていたんじゃないかしら」と彼女。
だったらメインテナンス中ですって表示にしてくれ。
そして毎回言っているけど、
メインテナンスするなら事前に知らせてくれ!

「日本の銀行はちゃんと
事前にメインテナンスの連絡してくれるんですよ」
といってみたら
「すばらしいわね、やはり日本は違うわぁ」
と感心され。
感心している場合じゃないよ。
それに11日から12日にかけて
本当にメインテナンス中だったかどうかは
誰も知らないんだし、君たち…。

で、別のオペレーションをしなくてはいけなかったので、
先ほどオンラインバンキング利用したら正常稼動していました。
まぁ、動いていればいいんです、動いていれば。