モノと心の独り言

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パセオ・プロジェクトから10年、音声とブラウザの本質を考える時代

2005-12-06 08:26:01 | コミュニケーション-メディア
もう、10年も前、
インターネットが普及する前に、
電話線を使ったコミュニケーション・システムの実験事業があった。
それは、USのゼネラル・マジック社のエージェント機能とGUIを使った
携帯端末による、コミュニケーションとメディアの仕組みだった。

今、回線接続がIP接続へと一元化してゆく最後の段階に入っている。
この10年、電子メール・WEBからの発想が大勢をしめていたが、
”携帯電話+iモード”の普及が、PCとは、別の分野を切り開いた。
パセオでできなかった、音声と画面での合体が、
IP化で現実化してくると、
浜松パセオ・プロジェクトのエッセンスが、現実化できる。
1998年からの、西尾でのケア・サービス・コミュニケーションもその一つだけど、
あの個人日記をきっかけに、皆が遊びまわる暮らし方は、
今のブログ、そのものだ。

<パセオ・プロジェクト 詳細>
1994年から、NTT、ソニー、AT&Tが共同で
NTTファン企画という実験会社をつくり、
1997年まで、2500台ほどの端末で実験だった。

私も、その200台の実験を、浜松パセオプロジェクトとして担当した。
仕組みは、携帯端末機と東京のエージェント・センターと繋いで使い、
画面出力だけは、FAXで受けられた。
端末画面は、机のメタファーによるアイコンにより、
メモ、住所録、ファイル棚があり、
メールは、絵葉書のような感覚で、
手書き、テキスト入力、音声(5秒)、クリップ・アートなどを貼り込んだ。
送信・受信BOXに貯めて、電話線での接続時に、UP/DOWNを行った。
有料モニターは、
商工会議所青年部、金融機関、在宅介護センターなどや、
若手社会人、高校生など、セグメントしたモニターを集め、
東京のエージェントセンターと、システム・コールセンター、
浜松でのサポート・コールセンターで、対応した。
コンテンツは、
東京からは、ニュース・コミック・英会話教室・ゲームなど。
浜松では、同報メールによる日記公開から、地域情報を集め、
ローカルニュースをつくっていた。
オフ会「感激情報交換会」で集まった仲間へ、個人日記を同報で送る。
「餃子屋」の話が上がれば、誘い合って試食に行く。
おいしかった、それほどではと、また盛り上がって、
次々に話題が飛び出してくる。

実務的に一番助かったのが、在宅介護センターだった。
在宅現場を廻るヘルパーでも、出先でも、
メモ書きのように記録しておいて、
帰宅後に繋ぐと、日報として、事務局FAXへ届く。

パソコン通信からインターネットが普及し始めて、
WEB中心に考える時代に移った。
電話の国際IP規格が決まったのが1997年、
国際電話のIP化から、国内電話のIP化へと進み、
完了するのが2010年ごろだろう。
携帯+iモードが、普及し、
次に電話とWEBが合体し、
メディア・パッケージのデジタル化が終わり、
放送のデジタル化が進む。
PC-WEBや、電話ー携帯、通信ー放送ーパッケージ・コンテンツなど、
既存のツールからの発想を超えられそうな時代だ。

そう、
音声とブラウザの本質的な意味、
コミュニケーションとメディアを、本質的に捉えなおす時期が来た。

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