交通広告のおせっかい ２/２

交通広告のおせっかい　１/２　のつづき

しかし、ＴＶドラマの主人公達が
直接駅に露出すると、
”おせっかい”と感じるのは、なぜ？

１．ＴＶドラマの世界へと引きずり込まれる
２.　自分の生活の中に波紋が広がる
３．米倉涼子に魅惑される
４．映画の広告ではそんなに感じない？

１．は、社会生活の中で役割を演じ、足早に目的地へ向かっているときに
　　私的なＴＶドラマの気分が混じってくる？
２．違う生活、違う役割を想起するきっかけになる？
３．商品と対であったり、番組の中での、キャラを抜け出ている？
　　ドラマの中に巻き込まれる感じ？
　　米倉涼子のキャラとドラマの役のズレにハマル感じ？
４．映画ならこちらから入っていく感じ？ＴＶドラマは生活と同時進行？
　　通時と共時の違い？

理由はさておいて、ある気分で表参道駅を通ると、
パチンコ台、いやスマートボール盤面のように、
壁や柱の広告の面や柱の刺激にぶつかり、反射して、
気分が変わって出てくる。

もっと雑多な街では、それぞれのイメージの断片が、
雑音、ノイズになってしまって、
身がまえをしている意識までには上らない。

ＴＶでの１５秒で切り替わる広告も、関連ない話題を並列するニュースも、
心情的に語る解説も、当事者でなければ、ざらついたノイズであり、
録画してから飛ばしてゆけば、避けられる。

しかしこんな風に、生活行動中に、
地下にもぐり、隔離さてた通路、改札前、
ホームへ向かう回廊の柱や壁、階段周りなどにおいて、
同じ人からの眼差しに囲まれ、繰り返されると、
磁界に気分が揃えら得るように、
自身の意識がつながってしまう。

こんな情報装置が生活をおおい、
自分の意識に変化を起こし続けていることに気がつく。
とくに仕事や生活での役割がずれる、移動中では、
わずかな時間でも誘惑できることを、交通広告はよく知っている。

おせっかい！
それとも麻痺するか・・・
　　

メディアの森　表参道駅１－４