モノと心の独り言

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ライブ・コンサートは、人の繋がりとネットワークが

2006-10-01 10:46:03 | 基本的なコト
渋谷音楽祭のブログをNPO渋谷駅周辺地区まちづくり協議会の会員として手伝っていると、
10年まえの、三遠南信ライブ・コンサートを思い出します。

1994年、マルチメディア研究会が盛んだったころ、
浜松商工会議所でもNTT研究所から浜松ホトニクスに来られた水島先生が、
連続14回の研究会を開いて、この10年の展開を予測ささてもらった時期です。
活動企画応募に”情報タウン構想”が採用され、
”将来システム研究会”を主催させていただいて浜松市民の24時間生活調査を実施したのが1年目。
2年目は、将来のIP化を見てコールセンター研究を行うとともに、
三河・遠州・南信州を音楽イベントで繋ぎ地域交流の実体化を図る活動などに取り組みました。

当時は、まだWebは普及しはじめで、パソコン通信のPatioというMLサービスを個人的に使っていましたが、
静岡大学情報学部の研究室でMLを作ってもらい、SEN(三遠南信 熱意の ネットワーク)を立ち上げ
情報共有の基盤をつくりました。
研究会員は、企業社員ばかりでしたから、時間と場所のズレを越えて、負担少なく続けるのはこれしかなかった。
携帯電話の代理店もやっていましたが、ポケベルからPHS、そして携帯の普及を支えた留守電が普及する以前です。
それが、1996年、1997年ライブコンサートの準備・連絡基盤となり、60万人都市の数十名のネットワークができました。

1年目は、街のライブを支えていた楽器店・ライブスポットやバンドリーダーのつながりと、豊橋・飯田の商工会議所へ協力で実現し、
2年目は、事務局をアクトシティを管理する会社に引き受けていただき、予算の心配なく、サポートにまわりました。

浜松は音楽の街といっても楽器生産の街で、
東京の企画会社や、地元のイベント・印刷・看板会社などに任せてしまうパターンとは違う形が作れたのは、
この人の繋がりをメールで支えられたお陰でもありました。

ライブという地域現場のイベント運営も、
いつも会合を開き・打ち合わせを続けているわけにはいきません。
通常の業者は要領もよく、それなりに任せられるのですが、一緒に何かを創っている感じが少ないし、費用もかかります。
市民の日常イベントを、専門事業者に任せる費用はなく、
参加・協力してもらうひとは、何らかの仕事・予定がつまっていて、一同に会し・合意をとりながら進めることは不可能です。

そうすると、ライブ・地域活動も、携帯やPCでの、時差・場所の違いを超えたコミュニケーションが必要となる。
大掛かりな商業・行政イベントなら予算も人も付きますが、
市民・地域イベントは、主催者・出演者・参加者自身が協働でやらなければならない。
日常の地域生活・地域活動こそ、ネットワークを活用する努力が必要になります。

それが、トップダウンの活動ではなく、参加・協力者の協働によるものであるほどこそ、参加・協力者の観察・記録・整理・表現力が必要になる。
携帯で伝えられるのは、その場の簡単で、断片的な情報で、機動力として必要です。
他方、記録して・整理して・比較して・積み上げてゆくのはWebを大画面で見る必要がります。
現場の携帯と総合化するPCの両方が、主導する人たちには必要になるのでしょう。

直接の会合・話し合いだけでは、記録も残らないで、
当事者の忘却と、居合わせていない人の無理解が相乗し、
ごく一部の人の活動に終わりがちです。
節目の全員の参加と、個別役割にわかれたネットワークを活用の両方が必要となります。

1995年頃想像できたネットワーク社会の環境がやっと整いつつあります。
信頼性と決済システムが問題にされるときとは、技術や機器・ネットワーク基盤が整いつつあるからです。
デジタル化・IP化の移行期であるこの10年がIPへの統合化と普及の時期で、
これからは利用者が主導する時期です。
今回のソフトバンク携帯のYAHOOポータル導入で、やっと簡易携帯ブラウザの開放が始まります。13携帯を来月から投入ソフトバンクが2強追う
マスメディア・街中の騒音・広告化も、ネット上のスパム・ウィルスも、まだ情報環境に対する市民の意識に依存するこれからです。
印刷物・ラジオ・映画・TV・などの写真・音声・映像・実況放送などが、第2次大戦から9.11まで支えてきました。
ブロードバンド・ユビキタスによる画像・音・映像などによるコミュニケーション・メディアの可能性と危険性の結果が出るのがこの10年です。
ネットワーク社会とは、グローバルな市場社会を支える以上に、
地域社会の輻輳した日常生活を、楽しく組みあげてゆく社会かもしれません。

この9月22日、情報処理学会放送コンピューティンググループのシンポジウムで、
10年前お世話になった水野先生にお会いしました。今は、静岡大学創造科学技術大学院が創設され、大学院長になられていました。

日常のライブイベントは、まず人の出会いがあり、
その繋がりを支えてゆく道具とネットワークを使いこなすことで、
より多くの人の参加・協力と、より大きな共感・感動・満足と、
そして、明日への足がかりが残るのですね。

ライブ、音楽と生活のひろがり
渋谷音楽祭 リハーサル お疲れ様でした・・・




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