モノと心の独り言

コミュニケーション/メディア/コミュニティ ココロの建築家になりたいと・・・ 

『生きることは老いること』せんねん村の中澤明子さんを想い出して、個人情報主導のデジタル5G時代の生活介護を考える

2020-03-17 11:17:01 | コミュニケーション-メディア

 

医療の技術性と介護の生活性を教えていただいたのは、介護福祉の総合施設「せんねん村」を立ち上げた、中澤明子施設長でした。

 長距離通信・ケータイへと通信機器の代理店業務当時、通信のIP化の流れを教わり、電話とコンピューターを繋いでのデジタル音声とPCデータの複合システムで、介護保険制度に対応する、コミュニケーション・システムを提案したのが、愛知県西尾市の中澤明子さん。スマート・バレー・ジャパン(CA州のスマート・バレー公社が立ち上げたボランティア団体で、知り合って、厚生労働省の支援事業に応募して受託され、立ち上げの5年間、システムの導入/利用のコンサルティングから、働き方・組織変えまで、中枢の事務局長とPT理事のおかげで、進めることができました。

 それは、PC通信時代のNiftyForumマーケッティング部会の仲間から教わったOne to One Marketing=顧客を中心とした情報の活用を、措置からサービスに変わる介護保険制度と医療情報システムとイントラのグループウェアを、繋いだシステム導入でした。ただし、現場の介護職員・ヘルパーは、PCを使えず、データ入力できなかったし、病室・在宅を廻るために机に向かう時間もなかった。
 それを、普及してきたPHSやケータイと職場の電話を、音声メッセージで応答し、部署で纏めたり、PCグループウェアと介護システム・医療システムへとデータ化してゆくモノだった。

 従来では、分離される医療職と介護職、バイタルなどのデータ中心の医療情報と生活情報(介護保険制度では、外見・動作評価が中心だが)を繋いで、『生きることは老いること』利用者の生活を中心において働くことを伝え続けてきたのが、中澤明子さんでした。

 逝かれる前に、事務長から知らせをうけて、訪ねたときの面影が、この表紙からうかがえます。45ページの匿名の記述を足跡として、有難く思っています。当時でも整形外科から介護福祉施設群まで600余名の職員とヘルパーさんたちでした。当初、介護職員は6/8時間は、介護保険評価のある作業をしなければ、採算がとれませんでした。1時間以上かかっていた仕事はじめの申し受け・終わりが、30分に減り、伝達・記録のしかたも働き方も変わってゆきました。今は、地域の包括支援センターも引き受け、複合医療介護施設群をまとめて、発展しています。独自のキャリアパスを設けて、プロができること追及していると聞くと、嬉しく思います。

本題は、個人情報主導のデジタルネットワークのために。

 IPネットワークが5Gまで進み、IoTで一人当たり2000台のセンサーや機器に繋がる時代。
生活サービスは、生活現場でプロが家族や地域の人を仲介したり、ネットワークにつながったケアや医療の専門家と機器で、対応する時代へ移ります。人間がプロとして働けるのは、現場で相対する五感を、生活行為の対応に結びつけられるからです。一人一人の個人情報が、適切な時に適切な人だけに使われ、また社会的に有用な匿名データが、本人の了承のもとに使われて、報告される。

 他方、障害を補い・生活力を増す装具・道具は、汎用品や高価な特注品だけにたよらないで、セミオーダーのパターンを、生活現場に近いファブラボで作り出す。生活動作に詳しい人(need knower)と、CAD+3Dプリンター+適切な素材を組めば、モビリティに載せて、提供できる。

 そこへ至る、ステップとして、ICTリハビリテーション研究会や、ファブラボ品川に方々の活動に注目しています。

リハビリ領域におけるICT利活用をつなげてゆく ICTリハビリテーション研究会のメイカソン

ICTリハビリテーション研究会の一日版メイカソンで、視覚・行動・身体障害の生活課題にここまで応え合いました!




最新の画像もっと見る

コメントを投稿