のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

最初あり、最後あり

2007-12-30 | KA
 私にとっては、大きなデビューのある日でした。私の父役が今日からいないので、その大部分を私のキャラクターが補うことになります。大きく緊張する場面が、今日は3か所もあります。アーチャーズデン、フルートと踊る場面、スレイヴケイジ。全部を考えると、頭がいっぱいになるので、一つずつ考えてこなしていくようにしました。
 アーチャーズデンは、言われた通りにすると、どうも強すぎる気がします。あとから、他の人にもそのことを言われました。アーティスティックディレクターと話してみます。
 フルートと踊る場面は、このデビューがあることがわかっていたので、変更を控えています。いつものように良い緊張で、今年最後の演技を終えられました。
 スレイヴケイジでは、父が着けていたスカートが私のサイズには合わず、こんなことステージングをする前からわかりそうなものの、その準備はされておらず、大きなサイズのスカートを、ケープのように掛けなければなりませんでした。私の演技というよりは、このことに関してみんなに笑われました。
 そして、今年で契約を終えるアーティストたちにとっては、今日が最後の舞台。フルートと踊りながら、辞めていくアーティストたちの顔を思い浮かべ、幸せを願いました。自分のデビューを無事に終えると、気持にも余裕が出たのか、感慨深くなり、やはり最後には涙を流していました。
 よく一緒に遊んだアルビンは、私の肩をギュっと握って舞台に現れ、私の前に立ちました。照明が一瞬消えた時に、私は後ろから彼を抱き締めました。乳母役のガブリエラは、いつの間にか衣装を着替えて、お化粧はつけたままの私服で、最後の最後のおじぎに客席に現われました。最前列のお客様の前を、私達に向けて投げキスをしながら駆け抜けて行きました。2日前に指を骨折して、最後の舞台を一緒に踏めなかったミディも、客席から笑顔で拍手を送ってくれました。初めてショーを観たビーケンは、アーティストたちが舞台から戻る通路に立ち、声を掛けながら握手をしてくれました。同じ更衣室のリーアンは、女の子たちに裸にされていたようです。呼ばれて行くと、下着だけ着けた女の子たちにシャンペンを渡され、みなで乾杯をしました。ショーが終わってからのパーティーには、女の子たちはみな、いつも笑顔を絶やさないリーアンと同じ、サイドのポニーテールにして向かいました。

 最初あり、最後あり、6日目のショー、今年最後のショーが、無事に終わりました。