のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

お茶会に始まり

2010-02-08 | 日記
 用事を済ませる時に、タイミングよく友人を病院に送ることができました。そのままお茶会に亜梨ちゃんのお宅へ。作法を教えて頂きながら、お茶とお菓子をおいしく頂きました。茶道を知らなくとも、お茶もお菓子もおいしく頂けるのでしょうが、決められた動作は動きが一番美しく見えるようになっているように思え、また、物だけでなく、そこから広がる世界を楽しむことは素敵なことだと思いました。
 その後の予定が遅れ、次の約束時間に出発する時間が遅くなってしまいました。でも、制限速度を超えて車を走らせるわけにはいきません。信号がタイミングよく変わることを願うのみでした。そして、幸いにも2,3分の遅れで済みました。温かく迎えて頂け、ほっとしました。夕食に誘って頂いた場所は、プライムリブのお店。久しぶりのプライムリブ。とても美味しかったです。いつものようにいろいろな話をたくさん伺え、楽しいひとときでした。
 お土産で頂いたもののひとつ、かわいらしい千代紙を開けると、木箱に入った鼈甲の耳かきが出てきました。なめらかな触り心地で、とてもきれいな耳かきです。眺めているだけでも嬉しくなります。
 そして、アパートに戻ると、パンプディングが届きました。お腹がいっぱいでしたが、とてもおいしそうで、つい頂いてしまいました。少しと思いつつ、もう一切れと…。おいしさ溢れる一日でした。

気付けば6年が過ぎ

2010-02-07 | 日記
 知り合いのお宅にスーパーボウルを観に行く予定でしたが、ご都合が悪くなり、アメリカの大部分の人がテレビに向かっているであろうこの日に、テレビに向かわないどころか、何もその情報を得ずに過ごしました。火曜日は、確実に話題に乗り遅れます。
 一週間のことを振り返っていて、ふと気付きました。シルクデュソレイユに勤めてから丸6年が過ぎていたことを。確か2月6日に日本をモントリオールに向けて旅立ったことと、2004年の手帳を開けて、笑ってしまいました。小さな字でぎっしりと書き込まれたスケジュール。
 モントリオールでは朝9時から毎日練習がありましたので、8時過ぎに出掛けて、夜の8時、時には10時まで練習やリハーサルをしていました。
 KAの舞台が出来上がらず、ラスベガスに到着しても練習が出来ないからと、急に頂いた5週間の休暇。2年間は帰れないと思っていた日本にたった2か月で帰国し、みんなを驚かせ、クビになったかと心配させました。4月と言えば大好きな桜の季節。桜を追いかけ、一目千本を見に行ったり、のんびりと過ごしたので、手帳は白の部分が多いのです。
 5月後半からまた手帳は黒くなってきます。そして、6月はまたぎっしり真っ黒になり、ソフトオープニングのあった11月までそれは続いていました。その2004年があり、今があり。7年目の今年は少しゆったりと過ごしていきたいと思います。

実りある一週間

2010-02-06 | KA
 今日の一回目のお客様は、全体的にとても喜んで下さっているようでした。
 二回目、私の身体は少々疲れているようでした。今週は身体の調子が良く、以前のように、疲れを感じてもすぐに回復できる頑張れる身体がありました。しかし、忙しい一週間ではありました。頑張れる身体を目一杯に使ってしまったのか、それとも、まだ九回までの頑張れる身体しかなかったのか、今週最後の一回に少々戸惑いました。戸惑いは緊張をもたらしました。そして、お客様を迎えていることで、さらに緊張がありました。しかしながら、時は私の状態など気にせずに過ぎていき、私は自分を見つめながら舞台に出ていくことになりました。
 終わってすぐは、もう三回目は出来ないと思いました。いつもは、もう一回ショーが出来ると思うのです。使い切ったと感じる身体で階段を上がりながら、自分はいつも精一杯のことをしていると思っていましたが、まだまだ出来るであろうことをしていない気がしてきました。ナタリーさんがいらした時は、いつもより注意を払って緊張をしてお化粧をしました。ギーさんがいらした時は、いつもより緊張をして舞台に立ちました。そして、毎日のようにお客様を迎え、そのたびに緊張をしました。きっとその緊張感は、エネルギーをいつもの何倍も使わせることになったと思います。だから、この戸惑いがあったのだと思います。まだ出来ることがあることに気付き、また、今週一週間注意を払ってきたことを、これから毎日行っても体力が余るような身体をつくっていかなければならないことに気付きました。実りある一週間になりました。
 また、左脚を上げる動きを、脚の付け根を痛めることなく、今週は十回全て出来ました。来週からはもう一つ動きを増やしていけそうです。
 終わってお客様にお会いすると、本当に喜んで下さいました。私がKAを観た時には、これだけのことを感じられるだろうか、これだけの表現でそれを伝えられるだろうか、と思いました。お食事をご一緒させて頂きながら、充実した一週間の締めくくりとなる、素敵な時を過ごさせて頂きました。

5周年記念パーティ

2010-02-05 | KA
 出勤時間の早い日でしたが、今日のうちにやりたいことがいくつかありました。部屋の中を走りながらいくつかの用事を並行しながら済ませていきました。
 今日は今にも雨が降り出しそうでした。そして、ラスベガスのシルクデュソレイユに関わる人達がKAの劇場に全員集まり、プレジデントツアーと呼ばれるミーティングが行われる日なので、友達と一緒に車で出勤が出来れば、と思っていました。しかし、私の場合、車で行くには少し余裕をみて出掛けなければなりません。ようやくめどが立ち、車でも行けることが分かった時には、連絡が間に合わず、私一人で車で行くこともないので、私も自転車で行くことにしました。
 明日が誕生日の友人に、今日はミーティングで会えます。そう思って作った生チョコは固まりませんでした。仕方なく、生チョコを容器に詰め、スプーンで召し上がって頂くようにしました。しかし劇場に入ると凄い人の数。目を凝らして探しましたが、全然見つかりません。ミーティングの始まる時間になり、諦めて進むと、そこに友人を発見しました。友人はとても喜んで下さって、私も嬉しくなりました。
 プレジデントツアーには、創設者であるギーさんがいらして、宇宙へ行った時の映像を見せて下さいました。ほんの少しでしたが、思いがけず感動しました。KAの演出家であるロベール・ルパージュさんは、今、新しいツアーショーを手掛けています。そのイメージも観ることが出来ました。テントでこのようなショーが繰り広げられるとは、本当に楽しみです。今までは、新しいツアーショーはモントリオール、ケベックで公演後は北アメリカツアーに出ていましたが、このショーはヨーロッパに行く予定になっているそうです。ヨーロッパには気軽に行けないので、6月の休暇中にまだモントリオールで公演をしているようでしたら、行ってみたいと思いました。最近オープンしたショーの評判は、良くないとのこと。おもな原因は、シルクデュソレイユのショーらしくないからのようで、ダニエル社長には、「シルクデュソレイユがどうしてこのようなショーを創るのか。」と度々質問されるそうです。その時の彼の答えは「創りたいから」。シルクデュソレイユは、ストリートパフォーマンスから始まった原点を決して忘れず大切にしながら、彼らが創り上げたアートサーカスからエンターテイメントの世界全般に創造の枠を広げていこうとしていることが、今日は良く分かりました。ミーティングも最後の方に、本日二回目のショーにギーさんとダニエルさんがいらして下さることをお聞きすると、緊張が走りました。予想はしていましたが、やはり緊張が走りました。 

 緊張はそれだけに終わりませんでした。トレーニングルームへ向かう途中、アーティスティックディレクターのジェイムスさんに呼び止められると、「白鳥はどう?」と訊かれました。もしかすると出来るかもしれないと思い、少しずつ練習はしていましたが、今日彼と話し、本当に出来ることが分かりました。ドキドキしました。そして、その自分をも落ち着かせるように心掛けました。

 フルートをそろそろ新しくしなければいけないことは分かっていました。しかし勇気がなく、表面加工の剥がれてきたフルートを使っていました。でも、もうそれを使うのは危険です。社長の話を聞いたからでしょうか、なぜか今日は思い切り良く、フルートを緊急デビューさせることに。新しいフルートは滑り難く、硬い感じです。滑り難さはベビーパウダーで調整をします。二回目のショーの頃には湿度が高くなっているのを感じ、外は雨だろうと思いました。湿度の高さもフルートを滑り難くさせます。硬さは、使い込むしかありません。物に愛着が生まれるというのは、物にも心が宿って人と心が通い合うからなのかしらなどと考えながら、まだ手に馴染んでいるとは言えないフルートを、今日はそのまま“物”として扱うことにし、それを楽しむことにしました。
 一回目のショーは、新しいフルートがライトに照らされるとキラキラと輝いて、フルートの回転をより早く見せ、握るタイミングを逃しそうでした。二回目のショーは、その新しいフルートを使う緊張のほかに、ギーさんとダニエルさんをお迎えする緊張もありました。私は緊張を和らげたかったのでしょう「ギーさんだけではなく、他のお客様のためにもね。」と言い聞かせていました。しかし、舞台に立つとやはりギーさんのことが思い出されました。ギーさんがいらっしゃらなかったら、私がここでこうして舞っていることもないのです。丸いケイジは宇宙船の窓を思い出させ、今日見せて頂いた宇宙空間が思い出されました。宇宙にいらした方の下に居るなんて。ショーが終わるとギーさんはバックステージにいらして下さり、私達は宇宙旅行成功を祝い、プレゼントを贈りました。私は、今日の気持ちを収めておきたかったのでしょうか、彼と写真が撮りたくなりました。5年間舞台に立たせて頂いていること、それは貴重な経験をさせて頂き、素敵な人生を送らせて頂けていることです。

 着替えると、ストリップ沿いのHard Rock Cafeへ向かい、5周年の記念パーティに参加をしました。会場へ入るとすぐの所に、ギーさんが宇宙服を着た等身大ほどの切り抜かれたパネルがあり、記念撮影ができるようになっていました。私はとにかくお腹がペコペコで、飲み物を手にすると、食べ物を探しました。しかし、食べ物はピザと小さなキッシュなど、少ししかありませんでした。明日もショーがありますし、元々すぐに帰るつもりでしたが、ダンスフロアーでダンスが始まると、いろいろと楽しいことがあり、帰れなくなりました。思いがけずパーティを楽しみました。パーティではギーさんご本人にお会いできなかったので、ギーさんのパネルと写真を撮って会場を後にしました。有難いことに雨は上がっていました。

ナタリーさん、思わずぽつりと

2010-02-04 | KA
 ゲイルと身体を動かす時間が持てました。お互いに忙しく、以前のように毎週この時間が持てませんが、今日は楽しく気持ち良い身体がつくれました。
 メークアップデザイナー、ナタリーさんのお化粧チェックがありました。ショーの最中に行われるので、タイミングを見計らうのに少し緊張をしました。一人しか並んでいない時を見付けたので急いで並ぶと、その一人は、いろいろとアドバイスをされていて、思ったよりも待つことになりました。そしてナタリーさんのアドバイスが済むと、彼女は「それだけですか。」と。ナタリーさんは思わず「それだけですかって…。」とぽつりと言っていました。
 私は、レビューで教えて頂いたことを特に注意しながらお化粧を完成させましたが、「うーん右は良いけれど、左がね…。」というところが二か所、頬紅は濃くしたのですが、まだ足りないということでした。今日は、誰もが注意をしてお化粧をしたことでしょうから、全体ではより見栄えがしたことでしょう。
 日本人の方だったのでしょうか、一番前の席で嬉しそうにしている姿が見られました。そして私はお客様を迎えていました。ラスベガスのマッスルミュージカルに出演されている方々です。みなさんの笑顔に、私は元気を頂きました。

5周年

2010-02-03 | KA
 節分の豆まきをすると、ネバダバレエとの企画、『A Choreographers' Showcase』のショウイングに向かいました。ご覧になる方がたくさんいらっしゃるのかと思っていましたが、シルクデュソレイユ側の担当者2,3人しかいらっしゃいませんでした。その方々の前で、私は覚えて間もない振付を踊ると、他のダンサーとは明らかに動きが違うことを感じました。振付は何とか間違わずに出来ましたが、それ以上のことをしなければならないことを切に感じました。
 今日はたくさん動かした身体を動かすことになったので、KAの中ではちょっと力強い演技になってしまったかもしれません。しかし、二回目のショーをご覧になったゲイルのお友達が声を掛けて下さり、「彼女は何をしているかということではなく、どのようにしているかということだよ。」とおっしゃって下さいました。
 ショウイングでの自分の動きが明らかに違っていたので練習をしようトレーニングルームに向かいながら、自分は他のダンサーより小さいことにも気付きました。みなさん、当然のことながら大きく動ける方々なので、脚の短さを補う方法も考えながら練習をしないといけないと思いました。
 今日はグランドオープニングから5周年。記念のパーカーを頂きました。

ナタリーさんとのレビュー

2010-02-02 | KA
 KAのメイクをデザインした、ナタリーさんとの時間が設けられていました。予定時間の少し前に行くと、前のアーティストとの時間がまだまだ終わりそうにないので、スケジュールを確認することにしました。すると、他のアーティストは“ステップ・バイ・ステップ”として設けられているのに、私だけ“レビュー”となっていました。“ステップ・バイ・ステップ”は、新しいアーティストなどに行われるもので、最初の“ステップ・バイ・ステップ”では、段階ごとの写真を撮りながらメークアップアーティストがお化粧をしていきます。スケジュールに書かれた名前を見ると、確かに、新しいアーティストや新しい役をすることになったアーティストの名前ばかりでした。それではなぜ、そこに私のレビューの時間がポツリとあるのでしょう。
 戻ると、ナタリーさんはまだお手隙になっておらず、自分の更衣室でファンデーションまで済ませてくるように言われました。予定時間の少し前に訪れた時、私は自分のメイク道具を全部持って行きました。その時、KAのメイク担当者がそれを見て、「あなたは何も持ってこなくていいのよ。」などと言っていましたから、私だけレビューであることを彼女も分かっていなかったようです。
 ファンデーションを塗って、ナタリーさんの所へ戻ると、何人もの“ステップ・バイ・ステップ”を済ませて、少しお疲れ気味の様子が伺えるナタリーさんがいらっしゃいました。そして、私を見て「オー、ノリコ!」と言うと、緊張気味の私とは反対に、彼女は疲れていることを隠すこともなく、リラックスして私のメイクを点検していって下さいました。もしかすると、彼女にとっての休憩時間のようなことだったのかもしれません。特に大きな注意点はありませんでしたが、細かいことを教えて頂けました。他のメイクアップアーティストとのレビューの時は、小さなことを大きく取り上げて言われることが多いのですが、彼女はさらっと教えて下さり、偉大な方であることを改めて感じました。なぜナタリーさんとのレビューの時間が私だけあったのかは疑問ですが、得をした気がしました。
 この時間が全体のミーティングの時間と重なっていて、ミーティングには出席しなくてよいと言われていましたが、早くお化粧を済ませることができたので、ミーティングに駆け込みました。一分ぐらい遅刻をしたので、入る時に目立ってしまいました。
 ショーが始まる前には、広報に頼まれての、お客様にお会いする時間がありました。予定されていた時間よりもいらして下さった時間が遅く、少し慌ただしい感じになってしまい申し訳なかったです。
 バタバタとした一日でしたが、頑張れると思える一日でした。
 ショーが終わると、友人から電話が入り、恵方巻きを頂けることになりました。それを励みに元気に帰宅をしました。
 さて、恵方巻きはどの時間に食べたらいいのでしょう。帰宅をすると十二時はとっくに過ぎ、もう節分になっていました。悩みながら、でも恵方巻きを見ているとどうしても食べたくなり、半分というわけにはいかないことは分かっておりましたが、大きなその恵方巻きを食べることにしました。おいしく頂いていると、そのうちにいろいろなことを考え始めました。大きな恵方巻きを無言で頂くと言うことは、そうやって自分のことを振り返ったり、先のことを考えたり、静かに思いを巡らす時間を設けるためにあるのかもしれないと思いました。友人のお蔭で静かに自分を見つめる時間も持てました。

この方が迷惑?

2010-02-01 | 日記
 銀行、歯医者、郵便局などは日曜日が休みの為、今日はそれらを回り、その間に、ネバダバレエでリハーサルも済ませました。
 今日のリハーサルは、第一日目以来久しぶりに全員が揃いました。振付家のメリーが先日、私が行けなかった四日分の振付を教えてくれたお蔭で、みなさんに大迷惑を掛けずに済みました。でも、移動をする時にぶつかってしまったり、リフトの時に男性を頭で打ってしまったり、小さな迷惑は掛けてしまいました。いや、この方が大迷惑だったかもしれません…。水曜日に、企画している方などに見せるショーイングがあるので、それまでに頭を整理して、みなさんに追いつくようにしたいと思います。