山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

4日ぶりの外出――

2019-01-07 22:49:21 | 文化・芸術
N夫妻から年始の挨拶を兼ねた昼食の誘いだった。

谷町9丁目から鶴橋へと向かう、小橋町交差点を越えてまもなくの処
焼肉と冷麺の店だった。

家族3人で出かけたのだが
JunkoもKaorukoもしっかりと食べたものだから
晩ご飯は抜きとなった――

「サピエンス全史<上>文明の構造と人類の幸福」を読了

著者の拠って立つところ、その史観には大いに共鳴・共振できるが
同心円を螺旋様に進むが如き論述は些かくどく、時に辟易とさせられるものあり。

2016.03―今月の購入本―2016年03月

◇小島英記「幕末維新を動かした8人の外国人」東洋経済新報社
◇スベトラーナ・アレクシエービッチ「チェルノブイリの祈り―未来の物語」 岩波現代文庫
◇上田正昭「渡来の古代史―国のかたちをつくったのは誰か」 角川選書
◇堀口大學「月下の一群」 講談社文芸文庫

今日も一日、家から出ず――茫々漠々…

2019-01-06 23:35:03 | 文化・芸術
<鏡の魔術>-2011.07.09記

「壁の間に影は重く沈む/そしてわたしはわたしの鏡のうちへと降りる
 /死者がその開かれた墓へと降り行くように」-ポール・エリュアール
「鏡の中に/わたしは見る/夢を鏡の中の夢を夢見る/やさしい男を」-E.E.カミングズ

表現主義・超現実主義芸術にあっては、
反映するものと反映されるもの、映像と歪曲―鏡映の類は枚挙にいとまがない。
鏡の隠喩-メタフオー-は、古代以来、文学にはしばしば見受けられる。
とりわけヘレニズムと中世期に愛好された。
盛期ルネツサンス以後、「マニエリスム」において、
この隠喩は、不安、死、時間のモテイーフと同様に、殆どひとつの幻覚とまでなる。
レオナルド・ダ・ヴィンチ は、ローマ滞在中、八角形の鏡の間を構築しようとした。
視覚の迷宮である。


パルミジャニーノ-Parmigianino-こと、フランチェスコ・マッツォーラというパルマ生まれの男が、
1523年、凸面鏡を前にして、一幅の奇怪な自画像を描いた。-Photo「凸面鏡の自画像」
仮面美を思わせる少年の貌は、なめらかで測り難く、謎めいている。
表面の分解を通じて、それはほとんど抽象的な印象をさえ喚起する。
凸面鏡による遠近法の歪曲の中で、画面の前景を、
一個の巨人症的な、解剖学的にはもとより不可解な手が占めている。
部屋は眩暈を起こさせるような痙攣的な動きの中に展開する。
窓はそのごく一部分だけが、わずかに、やはり歪んだ形で見えていて、
それが弧状の長辺三角形を形づくっており、光と影がそこに異様な徴を、
驚異を喚び起こす象形文様-ヒェログリフを生みなしているように見える。
このメダル状の形をした画面は、機略縦横の才智を生む定式の解説図の用をなしている。
それは、当時の概念を援用していうなら、
才気煥発の綺想体-Concetto、すなわち視覚的形態における鋭敏な先端絵画である。

時あたかも、マニエリスムの名をかちえた、新しい、一世を風靡する様式、その初頭にあたっていた。
以来150年間、この先端芸術は、ローマからアムステルダムに到るまで、
マドリードからブラハに到るまで、時代の精神的社会的生活を決定することになったのである。

「マニエリスムはヨーロッパ文学のひとつの常数」
また「あらゆる時期の古典主義への相補現象である」-E.R.クルティウス

古代より<五つのマニエリスム的時代>があった。
・アレクサンドレイア期/BC350―BC150頃
・ローマの白銀ラテン時代/AD14―138頃
・中世初期、とりわけ中世末期/1520―1650に及ぶ「意識的な」マニエリスム時代
・ロマン派運動期-1800―1830
・そして現代直近の1880―1950の時代
これらの時代、そのマニエリスム形式は、いずれもはじめは「擬古典主義」に捕らわれているが、
やがてその表現衝動を強化していく。
それは「表現的」になり、ついには「歪曲的」「超現実的」「抽象的」になっていく。
   ―G.R.ホッケ「迷宮としての世界-上」岩波文庫より

―今月の購入本-2016年01 & 02月

◇磯田道史「無私の日本人」文春文庫
◇磯田道史「武士の家計簿―<加賀藩御算用者>の幕末維新」新潮新書
◇雑誌「使える! 数学」週刊ダイヤモンド 2016年1/23号
◇楊 海英「日本陸軍とモンゴル―興安軍官学校の知られざる戦い」 中公新書

なんだか、倦怠気味の、長い一日

2019-01-06 00:03:16 | 文化・芸術


一日中、家から一歩も出ず
レーヴィの「アウシュヴィッツは終わらない-これが人間か」朝日選書を
やっと読み了えたが
読書三昧かといえば、それほどのこともなく
なんだか、倦怠気味の、長い一日だ……

―今月の購入本-2015年10 & 11月

◇宮本常一「忘れられた日本人」ワイド版 岩波文庫
◇「日本残酷物語」 旧版 全5部+現代篇2部 計7冊 平凡社
◇杉山 春「ルポ 虐待:―大阪二児置き去り死事件」 ちくま新書
◇桐山 襲「パルチザン伝説・コペンハーゲン天尿組始末」電子本ピコ第三書館販売

完成Openがいつのことに?

2019-01-04 22:53:01 | 文化・芸術


未だ改装の工期定まらず
拠って、
完成Openがいつのことになるやら――

10時半頃、携帯が鳴った
岸本康宏宅からだ、九条に来るという
新年早々だが、二週間ぶりだし
話したいことはいろいろとあるにちがいない……

新年早々の四日-岸本康弘はいつものように九条へ
いつものように林田鉄と会い、共に時間を過ごす
そしていつものように鰻重に舌鼓――



身体の不自由な彼は、発話もままならぬから
こうして、伝えたいことをワープロで書面にしてくる

林田様
いつも有難うございます。
いよいよ手の指も動きづらくなって来ました。
つらいことですが仕方がありません。
わが人生の最後の事業に挑んで行こうと思います。
十代からの短歌を選んで歌集を発刊します。
散乱していますので探すのに大変です。
詩集はあと一回、新しいものを出したいと思っています。
今までの中であまり気に入ったものがないので、是非そうしたいです。
それを終えて死にたい。あと一年ほどです。
いずれにしても資金がないのが悲痛です。
屋敷を抵当にしたいです。
とにかく踏ん張って努力するのみです。
ご支援、お願い致します。
  十二月二十八日             岸本康弘

―今月の購入本-2015年08 & 09月

◇鶴屋南北「東海道四谷怪談」 岩波文庫
◇田中貢太郎「南北の東海道四谷怪談」 Kindle版
◇野呂邦暢「失われた兵士たち―戦争文学試論」文春学藝ライブラリー 文藝春秋
◇宇野邦一「ドゥルーズ 流動の哲学」 講談社選書メチエ
◇宇野邦一「ドゥルーズ―群れと結晶」 河出ブックス 河出書房新社
◇「自由自在-中学-」数学.国語.理科.社会.英語―受験研究社

幸運のカギ=趣味、にありと云われても…

2019-01-03 19:16:14 | 文化・芸術


正月も3日、ようやく例年のごとく近くの住吉大社へ
元日は約148万人が初詣に訪れたという住吉さん
さすがに3日目となると混雑ぶりもかなり緩和していたのではなかったか
いつものことだが、列に並んで引いたおみくじは、第十番-小吉
「住吉の松吹く風の音絶えて 
うらさびしくもすめる月かな」 平経盛
このみくじにあう人、心安らかに平穏な日々を得ます。
○諸 事 
  あえて争うことなく、心豊かに過ごせば至福の時が得られましょう。
  短気は禁物です。
○幸運のカギ = 趣味  と、あり――
昨日は、連合い殿の実家へと、夕刻から出向いたのみだし
今日も住吉さん詣でだけの、ゆるゆるノンビリばかりの正月三ヶ日だ。

―今月の購入本-2015年07月

◇吉本隆明「際限のない詩魂―わが出会いの詩人たち」詩の森文庫 思潮社
◇鮎川信夫.他「戦後代表詩選―鮎川信夫から飯島耕一」詩の森文庫 思潮社
◇鮎川信夫.他「戦後代表詩選続―谷川俊太郎から伊藤比呂美」詩の森文庫 思潮社
◇文芸春秋.編「教科書でおぼえた名詩」 文春文庫