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Information-Aliti Buyoh Festival 2006-
-今日の独言- 長崎知事選に小久保女史
債務がすでに1兆円を超えるという長崎県の知事選挙が昨日19日告示されたが、ゆびとまの創立者小久保徳子女史が市民派候補として挑戦している。立候補者は三選を目指す金子原二郎氏と共産新人の山下満昭氏と、彼女。現職金子候補は自・公・社が推薦。民主党はどうやら西岡武夫参議院議員の擁立派と小久保擁立派と割れていたらしく、一本化できないまま自由投票となったようだ。市民型選挙をめざす女史は勝手連的集団の「虹の県民連合」が主な支援母体となっている。
昨年、㈱ゆびとまの社長職を若手に譲り、名誉顧問に退いていた女史には国政参画の意志が巣食っていたらしい。それが郷里長崎の知事選出馬となった背景には、同県選出の犬塚直史参議院議員が出馬打診をしてきたことが動機の発端となっている模様だが、どの党であれ国政を担う一兵卒となるより地方の首長獲りを狙うほうが、選択としては時宜に適っていると思われる。いずれにせよ女史が三選をめざす現職知事を脅かす台風の眼になっていることは間違いないが、どこまで肉薄できるか、あわよくば逆転の芽もまったくない訳ではないだろう。大阪からは遠い出来事だが選挙の行方を静観したい。
<歌詠みの世界-「清唱千首」塚本邦雄選より>
<冬-23>
明くる夜の雲に麓はうづもれて空にぞつもる嶺の白雪 堯孝
慕風愚吟集、応永二十八年十一月、前管領にて、遠山朝雪。明徳2年(1391)-享徳4年(1455)。藤原南家の末裔、頓阿(二階堂貞宗)の曾孫。二条派歌人として活躍、飛鳥井家の雅世と親しく、冷泉派の正徹らと対立、歌壇を二分した。
邦雄曰く、遠山白雪の景を、第四句「空にぞつもる」で冴え冴えと一筆に描ききった。15世紀の和歌には、こういう一句に懸けたような手法が顕著に見える。彼の秀句表現も曽祖父頓阿譲りか。さらに技巧を駆使すると、「訪ひやせむ待ちてや見むのあらましにさぞな世にふる今朝の白雪」のように、歌謡・語り物にも似た趣きとなる、と。
むばたまの夜のみ降れる白雪は照る月影のつもるなりけり
詠み人知らず
後撰集、冬、題知らず。後撰集は古今集の後の第2勅撰集で10世紀の成立。むばたまの-夜や黒、髪に掛かる枕詞、「ぬばたまの」に同じ。
邦雄曰く、天から降ってくる純白の冷やかなもの、あれは月光の結晶なのだ、名づけて雪と呼ばれているが、だからこそ、いつも夜の間に霏々と降り積もり、さて暁に見渡すと一面の銀世界が出現している。後撰集の冬には、題知らず・詠み人知らず歌が、巻末に25首連なっており、どの歌も透明で、心ゆかしくあはれな秀作揃いで、勅撰集中の偉観、と。
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