里の部屋

日々思ったことを綴っていこうと思います。

受験生のドラマ

2010年02月12日 | 日々のつぶやき
又、テレビで聞いた事柄ですみません。

いつものように、台所で、用事をしながら、頭の後ろや、背中でテレビの声だけを聞いていたという状態で、私の頭と心に入り、印象に残った出来事です。

じっと画面と声を同時に見聞きしていたわけではありませんので、間違っているかも知れません。あしからず。

何処からの受験生か、聞き逃しましたが、中学3年生の女生徒が、入試の試験場へ行くため、お母さんと、新潟のどこかの駅に降り立ちました。

そこから夜行列車に乗り換えて、金沢まで乗って行く予定になっていました。

ところが、雪のため、夜行列車は、運休になりました。

困り果て、お母さんが、「ヒッチハイクしよう」と子供に言いました。

その女生徒は、「ヒッチハイクなんていやや」と言ったそうですが、お母さんは、その言葉にはお構いなく、車の通る道へ出て、持っていたオレンジ色の傘を開いて、グルグル回し、通る車に、「止まって下さい」、「乗せて頂けませんか」と懇願された。

しかし、無情にも、車は一台も止まってはくれませんでした。 

次に、お母さんは、ガソリンスタンドまで走り、給油のために止まっていたトラックに頼み、乗せて行って貰う事になった。   

最初のうちは、車の中で、みんな無口で、気まずい雰囲気だったそうで、お母さんが、運転手の方に、「子供さんはいらっしゃるのですか?」と、聞かれました。

すると、中学3年生の子供さんがいらっしゃると言う事で、そこから、話が進み、「今、入試の試験会場に行くところです」と告げると、運転手さんは、出来る限りのスピードで走って下さった。

途中で夜が白み、もうすぐ金沢と言うところまで来ました。

この親子は、金沢で車を降りるはずでしたが、運転手さんが、「よし、輪島まで走ろう」と言って下さり、試験開始の10分前に会場に着く事が出来ました。

運転手の方は、名前を聞いても、苗字しか言われなかったそうです。

この受験生が、試験会場で、作文があり、偶然にも「一番感動した事は?」というタイトルだったそうです。

それで、この受験生は、お母さんの事を書いたと言う事でした。

そして、後日受け取った通知は、“合格”だったそうです。

良かった、良かった! おめでとう。

お母さんも偉い! 運転手さんも偉い! ありがとう。