みなさん、ご無沙汰しております。絶賛記事停滞中であります。
巷では、コロナも6回目の流行も落ち着きつつ?ある中で世界情勢も不穏だったりしております。
まだ3回目のコロナワクチンの通知がこない、はぴです。
Ryzen APUシリーズのcTDPが魅力的で弄るつもりだったんですが、メインPCやノートPCで事足りるようになっていました。
フルで時間を確保するのをサボっていたわけです。言い訳はいっぱい・・・
低消費電力でそれなりの高性能なCPUを探すにインテル製も強力なライバルがいるとは思います。
でも、グラフィックス性能の優秀さではAMDも負けていません。
今年にはグラフィックスにRDNAコアを搭載するRembrandtなRyzen 6000シリーズがモバイル向けにお目見えします。
可能であればデスクトップにも発売されてほしいものです。・・・それはRyzen 7000シリーズになるでしょうか?
で、Ryzen 5700GにてcTDPを変えてみて性能と消費電力がどうなるのかザックリと調べてみました。
ちなみタイトルで自分のブログを探してみたら「AMD環境でAC駆動を考える その9 A12-9800EでAC駆動を目指す!」
という5年前の2017年の記事からになるという更新さぼってました申し訳ありません。
それ以外の記事では、「低消費電力APU」で似たようなことをやっておりました。こちらは2年前。
Zenコアで低消費電力なRyzen EmbeddedというAPUでAC駆動なコンパクトPCが出来てしまいます。
それで主に音楽再生とラジコ再生を目的に亡Abee社のADIVA PCに組み込んだ自作PCは快適で現役です。
さて今回はRyzen 5700Gを使ってcTDPを変えてみた時の性能とシステム消費電力です。
測定環境
CPU: AMD Ryzen 5700G
MB: ASUS ROG STRIX B550-I GAMING BIOS 2603
MEMORY: TRIDENT Z RGB 3200GHz(16-18-18-38)
STORAGE: PLEXTOR PX-512M9PGN+
PSU: CORSAIR SF450
OS: Windows 10 Pro
この状態でCPUとメモリとSSDで電源と必要な配線をすればOS入れて完成します。
S-ATAケーブルでSSD接続しなくて良いだけでもすっきりですね。
cTDP設定をするにあたり、UEFI設定での項目がややこしいところにあります。
「Advanced」 - 「AMD CBS」 - 「NBIO Common Options」 - 「SMU Common Options」タブにある
「System Configuration AM4」という項目で設定するのですが、名称も少し変わっています。
1. 35W COMMERCIAL and CONSUMER - System Config 1
2. 45W COMMERCIAL and CONSUMER - System Config 2
3. 65W COMMERCIAL - System Config 3
4. 65W CONSUMER - System COnfig 6
5. AUTO
と5項目があり、65W設定については「COMMERCIAL」と「CONSUMER」の設定があります。
今回は消費者という意味のCONSUMERで65Wでの設定を行いました。
また、都合cTDPを3回変更することになるんですが3回目のUEFI設定画面で必ずハングアップしました。
その時はCMOSクリアを行い復帰して変更しています。
CINEBENCH R23の測定については、これ標準設定で約10分間ぶん回すようになっているんですね。
シングルとマルチそれぞれ10分間ほど、合計20分間かかります。cTDP設定があるので3セット^^;
無効にも出来たみたいですが、後になってわかりました。
cTDP35W CINEBENCH R23の結果
CPU SCORE(Multi) - 11185pts
CPU SCORE(Single) - 1498pts
cTDP45W CINEBENCH R23の結果
CPU SCORE(Multi) - 12184pts
CPU SCORE(Single) - 1510pts
cTDP65W CINEBENCH R23の結果
CPU SCORE(Multi) - 13594pts
CPU SCORE(Single) - 1492pts
cTDPの設定によりマルチコアの性能が良くなります。
シングルコアの性能は概ね同じ性能。
cTDP35W 3DMARKの結果
3DMARK Fire Strike SCORE - 3971
Graphics - 4377
Physics - 22133
ALL - 1358
3DMARK Time Spy SCORE - 1583
Graphics - 1389
CPU - 7654
cTDP45W 3DMARKの結果
3DMARK Fire Strike SCORE - 3974
Graphics - 4372
Physics - 23747
ALL - 1356
3DMARK Time Spy SCORE - 1585
Graphics - 1388
CPU - 8161
cTDP65W 3DMARKの結果
3DMARK Fire Strike SCORE - 4007
Graphics - 4420
Physics - 26518
ALL - 1348
3DMARK Time Spy SCORE - 1585
Graphics - 1385
CPU - 8777
3DMarkの結果はcTDPを変えても変化なく「あれ?設定変わってない?」とも思いました。
上記のcTDPそれぞれの3DMarkの内訳をみてみるとcTDPを35W,45W,65Wと設定するに従いCPUスコアが良くなっていきます。
しかしGPUスコアはcTDP設定では変わらないことから3DMARKスコアに影響を与えないものと推測されます。
cTDP 35W FFXIV暁月の終焉ベンチマーク
1280x720 高品質(デスクトップPC) 7121 やや快適
1280x720 標準品質(デスクトップPC) 10368 快適
1920x1080 高品質(デスクトップPC) 3813 設定変更を推奨
1920x1080 標準品質(デスクトップPC) 6196 やや快適
cTDP 45W FFXIV暁月の終焉ベンチマーク
1280x720 高品質(デスクトップPC) 7150 やや快適
1280x720 標準品質(デスクトップPC) 10496 快適
1920x1080 高品質(デスクトップPC) 3813 設定変更を推奨
1920x1080 標準品質(デスクトップPC) 6187 やや快適
cTDP 65W FFXIV暁月の終焉ベンチマーク
1280x720 高品質(デスクトップPC) 7059 やや快適
1280x720 標準品質(デスクトップPC) 10614 快適
1920x1080 高品質(デスクトップPC) 3782 設定変更を推奨
1920x1080 標準品質(デスクトップPC) 6160 やや快適
ファイナルファンタジー(FF XIV)暁月の終焉ベンチマークでも、3DMARKの傾向を引き継いでいます。
1280x720標準品質(デスクトップPC)での結果は、cTDP設定で35W,45W,65Wと変更するに伴いベンチマークの結果も良くなっています。
どの結果も10000台を越えて「快適」判定。
それ以外の解像度では、cTDP設定を変えてもGPU性能が変わらないことからベンチマークに大きな差がみられません。
1920x1080標準品質(デスクトップPC)が6000台の「やや快適」になり、フルHDで一定程度のゲーム性能を持つことがわかります。
cTDP設定で一番影響を受けるのがこの消費電力でしょう。
CPU性能を抑えることによって消費電力を下げるようにしており、GPU性能はそれほど変えていないように思われます。
概ね
cTDP 35W システム消費電力 80W以内。
cTDP 45W システム消費電力100W以内。
cTDP 65W システム消費電力130W以内。
ACアダプタ駆動は十分考えられる消費電力です。
cTDP 35Wの設定ともなると余裕をもって動かすことが出来ます(発熱は別ですが^^;)。
実際にケースに組み込んだRyzen Embedded V1605BはCPUファンがあっても温かくなっています(熱くはないです)。
もちろん熱暴走などの心配もなく動かしているので排熱を考えつつPCケースに組み込みましょう。
今回のベンチマークを基準にして他のAPUやGPUも測定していく予定(未定)です。
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