ボストン現地レポート 教育に関連した話題を現地から

アメリカのサマーキャンプ、サマースクールの短期留学専門のコーディネーターが、現地の情報を様々な角度からお届けします。

アメリカのサマーキャンプ参加後のご感想

2013年10月31日 | アメリカのサマーキャンプ
昨晩は、ボストンの野球ティームRed Soxがワールドシリーズで優勝し、アメリカで1番となりました。いつも7回以降、ピンチのときに登板してきた日本人投手の上原選手が優勝を決めたそのとき、マウンドからキャッチャーに走り寄って、体中で嬉しさを表現していました。私も嬉しかったです。応援してきたかいがありました。日本でも野球が盛り上がっていますね。

さて、今回も、この夏にアメリカのサマーキャンプに参加されたお子さん、そして保護者の方のご感想をご紹介します。この生徒さんは、日本の公立中学に通う中学1年生です。アメリカのサマーキャンプに興味を持ったお母さまが、ネット検索された際、弊社のwebsitをたまたまご覧になり、お問い合わせをいただいたのが、ご縁でした。保護者の方とはお会いすることなく、メールやお電話でのやり取りで、このお嬢さんのサマーキャンプ参加が実現しました。
参加プログラムを選択される際、候補のプログラムを2つご紹介しました。今年の夏は、ご家族でのアメリカ旅行もありましたので、2週間の短いセッションを希望されていらっしゃいました。参加されたキャンプを選んだ決め手は、これまでずっと続けていらっしゃるクラッシックバレエのレッスンを、キャンプでも選択できるところがあったようです。

質問:このサマーキャンプに参加して、一番印象的だったこと(楽しかったこと、困ったこと、なんでも)
答:ダンスパーティーが楽しかったです。日本にはないイベントで、みんなと一緒にさわいで、初めての経験でした。バレエのクラスを、中級か上級かわからなくて、中級をとってしまったので、次からは上級をとりたいです。

質問:サマーキャンプに参加する前後で、何か自分の中で変わったこと、気付いたこと、そして考えたこと。
答:毎日英語を聞いているうちに、だんだん意味がわかるようになってきたと思います。

質問:来年もアメリカでのサマープログラムに参加したいと思いますか?その理由は?
答:思います。来年も友達をたくさんつくって、英語を覚えたいからです。

保護者の方のご感想
質問:お子さんからお聞きになったサマーキャンプの話の中で、特に印象的であったことをお知らせ下さい。
答:キャンプの最後に、舞台でバレエの発表をしたこと。同じキャビンのキャンパー達から、音楽が聴こえないくらいの大声援をもらった!!と興奮気味に報告してくれたことが一番印象的です。写真でみると、ちょっぴり誇らしげな心から笑顔でダンスを披露できた様子が伝わってきました。親から離れて初めての外国での生活の中で、たくさんのお友達ができ、キャンプで自分の得意なことをみんなの前で発表する見せ場もいただくという、貴重な体験をして、ずっと成長して帰ってきたように思います。

質問:お子さんをサマーキャンプに参加させてみて、プラスになったこと。また、その他お気付きになったことがありましたら、お知らせ下さい。
答:今後も取り組んで行きたい課題をたくさん見つけられたことだと思います。(もっと英語を話せるようになりたい。日本のことを説明できるようになって、友達に教えてあげたい。もっと上手なダンスのパフォーマンスをしてみたい。。。など)

質問:何か、プログラムに対してご要望(改善できる点)がありましたら、お知らせ下さい。
答:開講されるクラスのリストを事前にいただけると良いと思います。(今回、英語力が足りなくてクラス名の意味がわからないものは選択肢からはずしてしまったようなので)

質問:コーディネーションを担当しました、American Summer Opportunitiesについて、ご意見をお寄せ下さい。
答:今回の御社のコーディネーションには大変満足しており、ご縁があってお引き受けいただいたことに心から感謝しております。こちらからのメールには、いつも翌日に返信してくださり、安心して出発の準備を進めることができました。キャンプに入ってからも、細かくご配慮いただきました。何か疑問がある際は、一般論ではなく娘の現状から対応を考えてくださったのが、親として非常に心強く感じました。今回こどもがキャンプで体験できたことは、私の期待よりもずっと素晴らしいものでした。それは、キャンプのプログラム以上に、Kimさんにサポートいただいたおかげだと思います。本当にありがとうございました!

このお嬢さんをボストン空港でお迎えしたときは、同じティーンの女の子たちの間でも、一番ナーバスな様子で、そのことを初対面の私に「本当に心配なんです!」と、打ち明けてくれました。そして、ほっぺたを指で押しながら、「にー!」と、一生懸命笑顔を作ろうとしていた様子に、ついつい微笑んでしまいました。キャンプに到着した後は、2週間の滞在ということをきちんと意識して、他の日本人参加者たちとは距離を置き、キャビンのお友達や、アクティビティのお友達たちと積極的に英語でコミュニケーションを取る努力をしました。ステンドグラスのクラスでは、素晴らしい作品を残し、担当の先生からもとても褒められていました。
ボストン空港からは、ご家族が待っていらした、ニューメキシコにひとり向かうことになり、航空会社のエスコートが付くとはいえ、アメリカの国内便に、しかも途中乗り換えもあるフライトに、戸惑うことなく搭乗していきました。フライトの出発を待つ間いっしょにランチをとりましたが、少し興奮気味にキャンプでのことを、生き生きとした表情で、たくさんお話してくれました。キャビンのお友達の寄せ書きには、みんなの前で踊ったバレエのことがたくさん書かれていました。宝物だそうです。
ダンスやアートのクラスのほかにも、内容がわかったら是非やってみたかったアクティビティがたくさんあったそうです。お母さまからもご意見をいただきましたように、翌年からは、前もってキャンプで提供されるクラスの内容をお知らせできるよう、弊社でアレンジしたいと思っております。この生徒さんも、来年度の参加を決めています。今度は4週間の参加です。今年時間がなくてできなった乗馬にもチャレンジしてみたいのだそうです。そして、バレエや他のスタイルのダンスを、またみんなの前で発表してくれることでしょう。今から、楽しみです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

当事者意識を持つということ

2013年10月29日 | アメリカの高校留学
こんにちは。今日は、朝の気温が氷点下ぎりぎりとなりました。今年は、冬の到来が早いのでは、と感じる朝でした。

今日、たまたま「リーダーシップなくして仕事は無い」というタイトルの記事を読みました。日本の大学の教授の方が、インタビュアーに答える形の記事でした。その中で、「大切なのは、当事者意識を持つことです。チームの目の前にある課題を自分の問題と考え、自分の責任で問題を解決する。独立採算的な考え方で現況を乗り超える覚悟を持つということです。」と、この教授はおっしゃっていました。

最近、私もある2つの体験を通して、”当事者意識を持つということ”について考えていました。

ひとつは、先日、日本のある国立大学の大学院生たちのボストン研修旅行の夕食会にお招きいただいたときの体験です。大学院生、そして既にマスターを取得してPhDの取得を目指している生徒さんたち、教授の方々、そして大学職員の方々の総勢30名ほどでしょうか、ボストンにありますハーバード大学、MITなどの大学との交流イベントやセミナーに参加されていたようです。同じテーブルに同席したのは、職員や教授の方々3名、女子生徒さん2名、男子生徒さん3名でした。生徒さんたちとお話しながら強く感じたことは、当事者意識がとても希薄な点でした。私がこの世代の生徒さんたちに意見や考えを訊いてみたかったこと。たとえば、移民問題についてーどんどん高齢化が進み、少子化問題もなかなか解決されない中、これから日本国内で必要となってくる労働力をどう補っていくのか?たまたま、前クリントン大統領が講演の中で、この日本の問題に触れ、日本はこれから移民を受け入れるのか、それとも女性をどんどん活用するのか、それとも両方の政策を早急に進めなくてはいけない状況にある、と話していました。この問題について生徒さんたちに意見や考えを訊いてみたところ、こんな問題があることをはじめて聞いたかのような反応でした。生徒さんの中に、代替エネルギーとして新しい電池の開発に興味をもっている生徒さんがいらしたので、原発について、これから日本はどうしたらよいのか、考えを訊いてみたところ、やはりまるで人事のような反応で、自分の意見や考えを何も聞くことができませんでした。
グローバルな人材を育てなければいけないという政策から、この国立大学の生徒さんたちの海外研修旅行も実現したようですが、これから社会に出ていくこの世代の人たちこそが直面していく問題に対して、当事者意識の希薄さに驚きました。

もうひとつは、この9月から高校留学をスタートした生徒さんとの体験です。この生徒さんの体験は、言葉だけでなく、根本的なシステムも異なるアメリカのボーディングスクールに日本から留学した生徒さんのほとんどが通る、通るべき道とも言えるでしょう。授業選択、単位、成績管理を学校や親任せでなく、生徒自身に求められることもありますが、日本人生徒さんたちが一番戸惑うことは、自分でアクションを起こすということです。学校によっては、留学生のために、入学1年目は理数系や歴史の授業を留学生用に用意する学校もありますが、そうでない学校もあります。この生徒さんは、いきなり理数系の授業を他の同学年の生徒たちといっしょに受けることになり、その日出された宿題の内容さえわからないことがありました。日本の学校では、内容はともかく、宿題や課題は決められた期日まで提出することが要としつけられていることもあり、とりあえず白紙のまま宿題を出すこともあったそうです。先生に失礼のないよう、「やってみたけれどわからなかった」というメモを添付することもあったそうです。しかし、先生からは何も反応がありませんでした。

そこで、手をこまねいてたたずんでしまったのです。自分の置かれている困った状況について、各教科の担当教師やアドバイザーと呼ばれる先生に自ら相談することができなかったのです。中間テストの結果から、私や保護者の方も、初めてこの生徒さんの状況を知ることになりました。保護者の方いわく、日本の学校では、とにかく先生とコンタクトを個人的に取らずに済むよう気をつけていることが大事だったそうです。先生と話すことは呼び出された結果であり、問題児とレッテルを貼られてしまうのだそうです。
この生徒さんに必要だったことは、まず、自分自身が置かれている状況について、当事者意識を持ち、状況を判断すること、でした。そして、非常に恵まれた環境であるボーディングスクールが提供しているツールを積極的に利用し、自分の抱えている問題を解決し、さらには自分のことを向上させていくアクションを自ら起こすことでした。この生徒さんは、これまでの既成概念の壁を越えて、まず自らアドバイザーの先生に相談に行きました。その後、各教科の教師との個人レッスンを週1回お願いできるようになり、上級生にも個人的に英語を見てもらえるようになったのです。ひとつひとつのステップには、大変な勇気とエネルギーが必要だったと思います。しかし、自らアクションを起こした結果、振るわなかった教科の成績も向上しています。この生徒さんとお話したときに、「ここでは、残念ながら、わかってちょーだい!ということは通用しないのよ。」と伝えました。面倒だけど、ひとつひとつ自分で動いてこそ、アクションを起こしてこそ、物事が展開していく社会なの、と。黙っていると、すべてAll setと理解されてしまうだけです。

保護者の方が常に数歩先に歩み、すべてお膳立てした上での子育てと、”当時者不在的なカルチャー”が、日本でどんどん加速しているように思うのは、私だけでしょうか。。。

高校留学、そしてサマーキャンプやサマースクール参加は、打たれても失敗しても無邪気に受け止め、へこたれずにチャレンジできる順応性をもったころに体験するからこそ、実り多き体験となるのでしょう。どんな些細な小さなことでも、困ったことがあれば自分でなんとか行動を起こし、自ら解決しなくてはいけない環境に、子供たちを放り込んであげる、という事に尽きるのでは、と考えています。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカのサマーキャンプ参加後のご感想

2013年10月28日 | アメリカのサマーキャンプ
こんにちは。今週の木曜日は、ハローウィンのお祭りです。ボストンでも、紅葉のピークを迎えています。

今日も、引き続き、今年の夏、アメリカのサマーキャンプに参加されたお子さん、そして保護者の方のご感想をご紹介します。このお嬢さんは、今年、同じサマーキャンプに4度目の参加を果たしました。最初に参加した夏は、現在高校留学中のお兄さまといっしょでしたが、翌年からは自分ひとりで参加しつつ、毎年顔を合わせるお友達にもたくさん恵まれて、1年ごとに大きく成長してくれました。今年のお写真を拝見しながら、改めて、最初のころから大きく成長した姿に目を見張る思いです。

質問:このサマーキャンプに参加して、一番印象的だったこと(楽しかったこと、困ったこと、なんでも)
答:Beadsというクラスを受けて、自分の好きな色で、アクセサリーを作ることができて、Beadsのクラスはいつも楽しみでした。今年は、初めてぺヨーテというのを作り、難しかったけれど、作っていてとても楽しかったです。キャビンの子と、最後の夜Sleep Overみたいなのを、床でして、たくさん話したのが、すごく印象に残っています。

質問:サマーキャンプに参加する前後で、何か自分の中で変わったこと、気付いたこと、そして考えたこと。
答:行く前は、楽しいかとか優しい子はいるかなど心配事があったけれど、帰るときは、行って良かった、もっといたいという気持でした。また、シャイだったけれど、去年よりもシャイじゃなくなって、楽しくすごすことができ、参加する前よりもさまざまなことに自信をもつことができたと思います。

質問:来年もアメリカでのサマープログラムに参加したいと思いますか?その理由は?
答:思います。なぜなら、とても良い思い出をたくさん作ることができるし、今年やその前に出会った友達に会うことができるからです。

質問:今年参加したプログラムに何かリクエストはありますか?
答:ないです。

保護者の方のご感想
質問:お子さんからお聞きになられたプログラムのお話の中で、特に印象的であったことをお知らせ下さい。
答:空中ブランコで、先生の手から離れて反対のバーまで飛んでいる絵が、FAXで送られてきた時は、「とうとう出来た!!」と、私も大喜びしました。サーカスは去年も参加しましたが、ここまでは出来なかったからです。DVDが届くのがとても楽しみです。このキャンプは、今年で4年目。小4、小5、小6、中1と参加しました。4回行っても毎回新鮮なワクワクがあるそうです。反面、ずっと同じプロの先生が何人もいて、毎年再会できるのがとても嬉しいそうです。リピーターの子も多く、このキャンプの良い所だと思います。今後も、このキャンプに参加したいそうですが、LIT(カウンセラーの助手)としても参加してみたいと、今年は言い出し感心しました。どれだけ、ステキな刺激を受けたんだろう、とありがたく思いました。

質問:お子さんをサマーキャンプに参加させてみて、プラスになったこと。また、その他お気付きになったことがありましたら、お知らせ下さい。
答:自分なりに沢山チャレンジができたそうです。子供がチャレンジしてみるという事は、自分にとって難しい事に向かっていくわけですが、成功もあれば失敗もあったようです。でも、キャンプスタッフの大きな包容力の中、特に失敗から学んで成長したな、と実感しました。自分に自信を持った娘の目はキラキラしていました。心が動くと体も動くようで、帰宅してから、自主的に掃除をしたり後片付けをする娘に、手を出しそうになる自分を必死に抑えました。「1ヶ月行きたい!」と4年間言い続けていたのに行かれず、中学生になったら部活、塾と更に忙しくなり。。もっと早い年に、1ヶ月のキャンプに行かせてあげたかったと後悔しています。

質問:何か、プログラムに対してご要望(改善できる点)がありましたら、お知らせ下さい。
答:注文した写真を、日本に送れるようにして欲しいです。

質問:コーディネーションを担当いたしました、American Summer Opportunitiesについて、ご意見をお寄せ下さい。
答:いつも誠実にきちんと対応してくださるので、親も子も安心してキャンプに参加することができました。ありがとうございます。キャンプ中もしっか見守っていてくださり、本当に安心してお任せできました。きっと私は「???」な質問もしているかと思いますが。。。「心配されるお気持は充分にわかります」と始まるTammyさんのメールに、安心と暖かさを感じ、感謝の気持でいっぱいになります。本当にありがとうございました。

このようなご感想をいただき、こちらが心から「ありがとうございます!」とお伝えしたい気持です。大事なお子さんを地球の反対側から送られる親御さんのお気持を忘れないよう、この仕事を始めて以来、務めてまいりました。
このお嬢さんは、2週間のサマーキャンプに4年間、毎年参加してきましたが、同じキャンプに継続して参加されることで、たった2週間のプログラム参加でも、キャンプでクラスの指導にあたる先生方、そしてお友達との絆もしっかりと築くことができました。短い滞在の間に完成できなかったアートの作品を、翌年キャンプへ持ち帰り、2年がかりで完成させたこともありました!今年は、ティーンならではの、お友達関係で悩むこともあったそうですが、結果的に、こんなことも良いお勉強になったそうです。4年前にお会いしたころは、聡明な目をしながら、華奢な体で声も小さかったお嬢さんですが、4年の間に背も伸び、そして顔つきもぐっと大人ぽくなりました。今年、ボストンの空港から、初めて参加する男の子といっしょにキャンプへ送り出したときは、ベテランキャンパーの貫禄さえありました。空中ブランコの成功もおめでとう!この様子を収録したDVDがキャンプから届くのが、私も楽しみです。将来は、高校留学もしたい!と、ご本人が決めているようです。これからの成長が、本当に楽しみです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする