ボストン現地レポート 教育に関連した話題を現地から

アメリカのサマーキャンプ、サマースクールの短期留学専門のコーディネーターが、現地の情報を様々な角度からお届けします。

アメリカのサマーキャンプ参加後のご感想

2014年11月17日 | アメリカのサマーキャンプ
11月も半ばとなり、ボストンでは日ごとに寒くなってきました。サマータイムも終わり、日本との時差も14時間となりました。長い冬の到来を感じる季節です。

本日は、今年の夏、11才で初めてアメリカのサマーキャンプに参加された女子生徒さん、そして保護者の方のご感想をご紹介いたします。幼少の頃から英会話のレッスンを受けていらっしゃり、一昨年、昨年と継続してアメリカンスクールのデイキャンプに参加されたそうです。デイキャンプではとても楽しく過ごしたものの、参加者のほとんどは日本人だっそうで、今年はアメリカ現地のサマーキャンプへの参加を希望され、弊社にお問い合わせをいただきました。

質問:サマーキャンプに参加して、一番印象的だったこと(楽しかったこと、困ったこと、なんでも)
答:楽しかったことは、お友達を作ること、アクティビティ、ナイトプログラム、お友達と過ごす時間でした。なぜ楽しかったかというと、お友達をたくさん作ったら、その分色々な人と遊べて、色々な国のお友達と仲良くすることができたからです。アクティビティやナイトプログラムは、担当の先生や一緒に授業をするお友達が、優しくておもしろい方々ばかりだったので、楽しい時間を過ごすことができたからです。困ったことは、色々な授業で専門的な、チアの「展開」を「Walk over」ということや、「やすり」を「file」というような言葉が分からなかくて、辞書で調べなければいけなかったことです。

質問:サマーキャンプに参加する前後、何か自分の中で変わったこと、気付いたこと、そして考えたこと。
答:キャンプに参加して、自分の中で変わったことは、友達と協力したり、助け合ったりする心が持てたことと、友達を積極的に作ることができるようになったことです。気付いたことは、ちがう文化や言葉の人とでも、仲良くできるようになる、ということです。私はこのキャンプに来る前、外国のお友達ができるのかとても不安でした。でも、キャンプに来て、たくさんのお友達ができたので、うれしかったです。考えたことは、そのお友達の国の言葉のしゃべれたらもっと楽しかったなあということです。なので、英語の勉強をしっかして、他の国の言葉も勉強してみたいと考えました。

質問:来年もアメリカでのサマープログラムに参加したいと思いますか? その理由は?
答:参加したいです。お友達やカウンセラーの方がとても親切にしてくださるし、アクティビティもナイトプログラムも、何もかもが楽しく、時間が飛ぶように過ぎてしまうところだからです。また、自然がたくさんあって、気持の良いところで、楽しいことばかりだからです。

質問:今年参加したプログラムに何かリクエストはありますか?
答:特にありません。

(保護者)
質問:お子さんからお聞きになられたサマーキャンプの話の中で、特に印象的であったことをお知らせ下さい。
答:同じキャビンのお友達、カウンセラーに限らず、アクティビティでご指導下さった先生、スタッフの皆様全ての方々が、いつも笑顔で接して下さったことが嬉しかったようです。各アクティビティももちろん楽しかったようですが、アクティビティが終わった後のクールタイムでは、キャビンの中でメールボックスを作って、手紙を入れ合って皆で楽しんだこと。お友達と散歩したこと等も楽しそうに話してくれました。最後の夜には、キャンプが終わってしまうことと、お友達との別れが淋しくて皆で抱き合って号泣したそうです。別れを惜しむ気持も初めて経験したようですし、そんな気持になる友人が短期間でできたということも、親としては非常に嬉しく思いました。

質問:お子さんをサマーキャンプに参加させてみて、プラスになったこと。また、その他お気付きになったことがありましたら、お知らせ下さい。
答:忘れ物の数々でしたり、トランクから落ち葉が出てきたりと色々と思うところもありましたが、何より健康に、楽しく、4週間もの間、家族と離れ異国で生活できたということは、娘に沢山の成長をもたらしてくれたことと思います。言葉の壁があっても心通じ合う友人を作ることが出来るということや、今まで学んできた英語が多少なりとも通じたこと、肌で感じた文化の違いへの興味等、少しの自信と今後の英語勉強へのモチベーションを持つことが出来たのではないでしょうか。英語のみならず、スペイン語、ロシア語、中国語等、他のキャンパーの皆さんと学び合ってきたようで、世界の広さと語学の大切さにも何か感じたようです。また、生まれて初めて、大自然の中で4週間も過ごすことができ、普段、何かと忙しい毎日から解き放たれ、心からリフレッシュできたことも、今後のプラスになると思っております。

質問:何かプログラムに対してご要望(改善できる点)がありましたら、お知らせ下さい。
答:特にございませんが、アクティビティの詳細(内容の説明など)が、もう少し事前にわかると、初参加の皆様にはよいのかな、と思いました。

質問:コーディネーションを担当いたしました、American Summer Opportunitiesについて、ご意見をお寄せ下さい。
答:いつも丁寧に、かつ迅速にご対応、ご返信いただき、非常に信頼のおけるコーディネーターであり、コーディネーションでした。また、キャンプのオフィスとも良い信頼関係を築かれているようで、その点においても安心してお任せできることができました。今後とも、色々とアドバイスをいただきたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

ボストン空港に到着された際は、他の参加者の影に隠れていて恥ずかしそうしていた生徒さんでしたが、キャンプを訪問しました際は、懐の深い大自然の中、同じキャビンのお友達たちやカウンセラーたちと、笑顔で心から楽しんでいる様子を見ることができました。英語も積極的に使って、学校の夏休みの課題として、アメリカや他の国の小学校の時間割や勉強方法について、お友達たちにアンケートを取り、その結果をまとめて学校で発表したそうです。幼少の頃から学んできた英語を、コミュニケーションのツールとして使う楽しさ、そして英語以外の言語への興味も得、これからますます自分の世界を広げていってくれることでしょう! これからもコーディネーターとして、応援させていただけたら、と願っております。


サマーキャンプの卒業生たちとの再会

2014年11月12日 | アメリカのサマーキャンプ
こちらでは、例年よりも暖かい日が続いていたと思っていましたら、今晩は零下になるそうです。紅葉もピークを過ぎて、落葉で道路や庭が覆われています。

先週末、ボストンでボストンキャリアフォーラムという、留学生を対象としたリクルートフェアが開催されていました。アメリカだけなく、ヨーロッパ諸国やその他国々から日本の留学生たちが集まってきますが、今年は参加者数は1万人以上、参加企業は190社にのぼったそうです。

このキャリアフォーラムに、元サマーキャンパーの大学生が3名参加しました。1人は高校1年生でサマーキャンプに参加した女子生徒さん。現在、イギリスの大学に留学中です。1人は小学5年生でサマーキャンプに参加し、その後高校1年と2年のときに、アメリカの大学キャンパスで開催されたサマースクールに2年継続して参加。その後、日本の大学に進学し、1年休学した上で現在シアトルの大学で留学中です。もう1人は、中学1年生のときにサマーキャンプに参加し、その後アメリカのボーディングスクール(私立の全寮制の高校)に3年留学後、現在アメリカの大学に留学中です。

イギリスに留学中の女子生徒さんとは、なんと5年ぶりの再会でした。サマーキャンプ参加きっかけは、中学生のときに弊社のコーディネーションを利用し、サマーキャンプに参加されたお姉さま、そしてご両親のお勧めでした。この生徒さんが参加したサマーキャンプには、たまたまこの年は、日本人参加者が1人きりという環境で、キャンプインしてから1週間、言葉や文化も異なる中、たった一人、なかなか自分の居場所が見つけられず、泣いて電話をしてくる彼女と毎日電話でお話したことを覚えています。「毎日1日の終わりに、自分で自分を褒めることができること、周囲の人たちに優しくされたこと、とにかくポジティブなことを考えながら、眠るようにして!」「笑顔とThank you!と言うことを忘れずに!」と、日々励ましながらも、1日でも早く、キャンプでの生活に慣れて楽しんでくれることを祈っておりました。2週間目に入ったころから、だんだんと、彼女からのファックスのお手紙には前向きな報告が増えてくるようになり、”楽しい”という言葉を見つけたときは、心からホッとして、嬉しかったのでした。
でも、4週間のキャンプが終わり、ボストンに帰ってきたとき、私と会うなりに涙ぐんでしまうのです。またまた心配になったのですが、その涙は、「キャンプを離れたくない。優しくしてくれて、助けてくれた友達たちやカウンセラーたちと別れたくない。」という切ない涙でした。その後、高校留学を希望するものの、ご両親のお勧めでまずは日本の高校を卒業し、念願の留学を果たしたのがイギリスの大学だったそうです。来年の春に卒業だそうですが、大学に入るまで、そして入った後も苦労の連続だったそうです。そんなときに自分を支えてくれたのは、高校1年生で体験したキャンプであり、自信であり、どん底に落ちても這い上がるしかない、という根性だったそうです。そういえば、この生徒さん、私には思い切り泣いて電話してきたり、辛い思いをファックスで伝えてきましたが、キャンプ滞在中、日本のご家族へは一切ネガティブなこと、泣き言を言いませんでした。「家族を心配させなくない気持、姉ががんばったのだから私も!」という気持が、あの頃を振り返るとあったのだそうです。

この生徒さん、今回のキャリアフォーラムで最終面接まで通過し、結果的に第1志望のマイクロソフト社から内定をいただいたそうです!自分の好きな分野で仕事をできる!、泣きたいぐらい嬉しい!、と報告してくれました。
5年前一緒に歩いたハーバードスクエアでランチを一緒にしながら、思い出話で笑ったり、これまでの色々なお話、そしてこれからの夢や不安についてお話を聞きながら、私自身またステキな贈り物をいただいた!、という気持でした。

サマーキャンプ説明会でも、毎回お話することですが、「サマーキャンプ体験は決してひと夏の限られた体験ではなく、お子さんの将来に必ずつながっていく、持続していく貴重な体験である!」ということを、改めて確信する素敵な再会でした。