昨日、奈良市鳥見町にあるFlowerish「フラワリッシュ」という
レストランでマクロビオティック・ランチを賞味しました。
自然食で体に優しい料理でした。
肉や卵、乳製品などの動物性食材・食品添加物はもとより化学調味料
や白砂糖、そして、保存料・着色料・化学調味料等の食品添加物も一切
使用せず、無添加で手作りしておられます。玄米を中心に旬の野菜を
たっぷり取り入れた「マクロビオティックの考え方」をもとに
「食のチカラで美しく・健康に!」をコンセプトにランチを提供している
レストランです。
調理には電子レンジや電磁調理器も使っておられません。材料は、できる限り
オーガニックや無農薬栽培の玄米、野菜を用い、調味料は伝統的な製法のものを
吟味して使っておられます。
私は、おすすめランチと食後のティーをオーダーしました。
まず出されたのは、かぼちゃのスープ。
かぼちゃをじっくり蒸し煮して旨みを引出していました。
ポタージュのとろみは玄米です。
次は、前菜。
無農薬で栽培された野菜を地元農家から届けてもらって調理しておられます。
メイン料理は5種類の中から選べ、私はマクロビオティックシチュー
を選びました。
盛りだくさんの野菜のペーストやスープストックを惜し気もなく投入
しているシチューで、肉に見立てた車麩をトッピング。
家庭では作れないシチューでこのレストランの代表的な定番メニューです。
幸運にもこの日は、満月の日なので、その日には、お赤飯を提供されていて
頂く事が出来ました。
デザートは、10種類の中から5種類も選べました。
デザートのケーキや焼き菓子にも、バター・クリームなどの乳製品・卵や
ゼラチンなど動物性の原料、白砂糖、香料、色素や保存料など添加物も全く
使っておられません。コーヒーに入れるフレッシュも豆乳で作られています。
食後の飲み物を私は、オーガニックティー(ウバ)を選びました。
有機農茶の国際的活動機関『NASSA』に登録されている茶園の茶葉を使って
います。どれも優しい味で、とても美味しかったです。
花に囲まれた明るくて綺麗な店内でクラシックやシャンソンの穏やかで心地
よい音楽を聴きながら、日常では味わえない優雅なランチで至福の時を過ごす
ことが出来ました。
マクロビオティックについて、少し。
マクロは『長い・偉大な』、ビオは『生命』、ティックは『術・学』つまり
「長く健康で生きるための方法」という意味で、その料理は、玄米を主食として、
旬の野菜を副食とし、自分が生まれ生活している土地で出来た旬の食材を食べる
ことだそうです。
「身土不二」
私たちの体(身)と環境(土)は切り離せない(不二)という意味です。
「食べる」というのは体の中に環境を取り込むこと。自分が生きている
土地で採れる旬の食物を食べることにより、その土地と季節にあった健康な
体をつくります。
「一物全体」
食物は全体としてその生命を維持しています。
白米は水に浸けると腐りますが、玄米は発芽します。
まるごと食物の生命をいただくことで私たちの命も永らえる事が出来るのです。
野菜なら皮もアクも、穀物は精白せず、できる限り丸ごと食べます。
「穀物菜食」
人間の歯は、穀物をすりつぶす歯(臼歯)が32本中20本、野菜を噛む歯が8本。
動物性のものを食べる歯はわずか4本。
割合から言うと、穀物:野菜:動物性=5:2:1となり、穀物菜食が人間に
適した食べ方ということが解ります。
穀物(玄米)をしっかりと、そして旬の野菜を海藻・豆類などをバランスよく
いただくようにすると、自然と体が整ってきます。
「陰陽調和」
「陽」は収縮していく求心的なエネルギーで体を温める働き、「陰」は拡散して
ゆく遠心的なエネルギーで体を冷やす働きがあります。マクロビオティックでは、
この陰陽の原理をもとに調理します。
「身土不二」、「一物全体」、「穀物菜食」、「陰陽調和」で、食の秩序を整える
ことにより、自然と調和する生き方に繋げ、心と体、本来の健康を取り戻しましょう
と云うのが、マクロビオティック(Macrobiotic)の考え方です。
マクロビオティックって横文字なので、欧米が発祥かと思う人も多いのですが、
実は日本人の食文化研究家、桜沢如一(さくらざわ ゆきかず)氏が提唱した料理方法です。
動画を作りました。宜しければ、ご覧ください。
BGM : Tchaikovsky
Variations on a Rococo Theme in A major, Op. 33 - Variation 3