映画『最後の乗客』は、宮城県石巻市にある映画館で鑑賞しました。
鑑賞後、このまま帰るのもつまらないと思い、ちょっと足を延ばして塩竃市へ。
一森山に御鎮座される、鹽竈神社に参拝させていただきました。
ちなみに市の名前は塩竃、神社名は鹽竈と表記します。読みはどちらも「しおがま」です。
御祭神は主祭神・鹽土老翁神が別宮に祀られ、左宮に建御雷神、右宮に経津主神が祀られるという、ちょっと変則的な形式になっています。
別とは「特別」という意味だそうです。
鹽竈神社にはちょっとした謎があって、式内社ではないのに、なぜか朝廷から正税10000束を支給されていました。
式内社とは「延喜式」という平安時代初期に編纂された文献に記載された神社で、国から直接祭祀を受ける神社が記載されているのですが、
そこには、鹽竈神社の名がない。
しかも10000束というのは破格のもので、こんな高額の祭祀料が支給されているのは、鹽竈神社の他に存在しないんです。
これは何故なのか?
一つの説として、こんなのもあります。
鹽竈神社の主祭神、鹽土老翁神とは、実は
長脛彦であると。
神武東征の際、大和の地を治めていた長脛彦は神武軍との戦いに敗れ戦死。その縁者たちは遠き奥州に流された。
その流された者たちが、長脛彦を祀ったのが
一森山、現在の鹽竈神社であると。
朝廷側から見れば祟り神である長脛彦を恐れ、朝廷は御霊信仰の如くに、破格の祭祀料を納めたのではないか?
まっ、真偽のほどは私にはわかりません。ひとつの歴史ロマンとして
楽しく適当に、受け流すのが
いいんじゃないですか。
縄文の頃、一森山は海に浮かぶ島々の一つであったに違いなく、海の民にとっては航海の目印であり、また神の気を感じさせる「特別」な存在だったと想像します。
遠き古よりの聖なる地、一森山に鎮座される鹽竈神社。
秘密の答えがなんであれ、我々庶民はただただありがたく
参拝させていただくのみ。
ご参考までに。
毎朝の太陽さんの方向に向かっての挨拶時、
天照太御神と国常立大神、ナガスネヒコ様にも「生かして~云々」
を祈っています。
ナガスネヒコ様はお気の毒な感じで、安寧になって頂きたいです。