伊福部家は因幡国の豪族で、因幡国造を務めていたこともある由緒ある家柄。
代々、鳥取市内に鎮座される宇倍神社の神職を務めておりましたが、明治維新によって神職の世襲が廃止となったため、昭氏の祖父の代に北海道に移り住むことになります。
宇倍神社は因幡国一宮であり、御祭神は武内宿禰命。ただ元々は伊福部家の先祖を祀っていたとされ、伊福部家の先祖を遡っていくと、大国主命に繋がるらしいです。
出雲大社の御祭神であり、日本国土を拓いた神ともされる大国主命。
その血筋の末裔が、伊福部昭先生であるというわけです。
日本の大地の神の末裔が、やはり大地の荒ぶる神であるゴジラの音楽を書いた。
いや、ゴジラに限らず、実に多くの怪獣映画、特撮映画の音楽を手掛けておられる。
伊福部先生の音楽は「土俗的」であると、よく言われます。日本の怪獣映画における怪獣たちもまた、日本の土俗の神の一形態でもあるといえ、だから伊福部先生の音楽は
怪獣映画によくハマる。
伊福部先生は先述したように北海道の御出身ですが、ご本人の希望により鳥取市内に埋葬されています。御先祖にゆかりある土地に眠りたかったのでしょうね。
その伊福部先生ゆかりの地、鳥取市に
伊福部昭記念館が建てられるとか。
現在、着々と進行中だとか。
素晴らしいです。日本の偉大なる音楽家の名を、末永く後世まで伝えていって欲しいものです。
伊福部昭『SF交響ファンタジー第1番』
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