葵秋祭は、1.2年が対象の「起業体験プログラム」でもあるため、実行委員会を会社組織に見立てて活動します。今年度の会社名は、「葵FOODS」に決まりました
会社は、社長、専務、本部長、経理部長、広報部長、飲食部長、フリマ部長、ネイル部長を幹部として、各部門の下には、係長、係長補佐、そして社員という組織となります
24年 「葵FOODS」では、下記のサービスを提供することが決まりました
飲食ブースでは、オリジナルパンケーキ2種類の販売
フリマブースでは、古着、マンガコース作品集の販売
ネイルブースでは、ネイルの施術
さて、10月6日(土)いよいよ 葵秋祭当日
幹部は開店の2時間前に集合。その後、飲食部・販売部・広報部・フリマ部・マンガ部・ネイル部とも既にチームワークはバッチリで、全員が協力をして机を運んだり、洋服を並べるなど、自分の役割をこなしブースを設営しました。
「なんで私達ばかり?」などの不満がでることもなく、それぞれ協調し合いながら、自律的に動いている姿は本当に感心しました
□11時30分開店
社長役の実行委員長が全部門(ブース)の動きに指示。社長と本部長は、インカムを使い各ブースの情報を共有。スムーズにシフトの交代なども指示していました
広報部では、コスプレしてフライヤーを配布している生徒もいて、とても楽しそうな雰囲気でしたが、「誰ももらってくれないので心が折れた」など、実はかなり苦戦していました。それでもめげずに目標数を配布したことは、何らかの「自信」につながったのではないでしょうか
飲食ブースでは、調理と販売担当が協力しあい、販売目標200個を目指しました。15時閉店の予定でしたが、社長の判断で値下げ販売を実施し鶏肉がなくなった時点で終了。結果は、188個でした。しかし、昨年の150個という記録は更新しました
フリマブースでは、販売する洋服が集まるか不安でしたが、当日は沢山の洋服が集まり、ハンガーが足りないほどでした
マンガコース生の作品集は、「去年の作品が良かったから今年も!」と言って、作品を買ってくれたお客さんがいたのが印象的でした
ネイルブースでは、大人だけでなく、小学生の女の子も来てくれていました。ネイルコース生は、日ごろ勉強している施術を実践する場でもあるのですが、ネイルスキルだけではなくお客さんとのコミュニケーションがいかに重要なことかを理解するよい機会だったのではないでしょうか
□総括
最初はどのブースも声があまり出ていなかったり、フライヤー配布も練習したようには上手くいかなかったりで、スローペースでのスタートとなりました。それでも、一つ二つと商品が売れていくにつれモチベーションも俄然アップ。「いらっしゃいませ!」「ありがとうございました!」の声もどんどん大きくなって、それと同時にブースの周りが活気付いてきました。また、お客さんに「これはどうですか?」と、積極的に販売する子もいました。最後は、タイムセールということで、みんなで呼び込みをして大盛況でした。それぞれがそれぞれのポジションでの役わりを一生懸命果たし、それがチームのパワーになって一気に駆け抜けた3時間半。閉店の15時にはみんなヘトヘトだったはずですが、それに勝る達成感で良い笑顔がいっぱいでした
反省会では、幹部全員が前に立って売上げや今後の課題点の発表がありました。発表後は、全員からねぎらいの拍手で幹部も改めて達成感を感じたようでした
大変な局面になり、辞めたり逃げ出したくなったりすることもあったと思いますが、そんな気持ちを抑え、責任をもって最後まで成し遂げたことが何よりも素晴らしいと思います
各部門からの発表では、事前準備の時間が足りない、打ち合わせの回数がもっと必要、メニューは試食してから決めたほうが良い。調理要員がもっと必要、調理担当はもっと練習をしてレシピを覚えたほうが良い。ポスターやチラシの作成時間が短い、もっと声が出る工夫を、声のトーンを上げると良いなど具体的な意見が出ていました。葵秋祭の準備作業の時よりも、生徒たちがつながり、「こうしたら売れるんじゃないかな?」などと積極的に意見がでていて、それぞれの成長を感じました
ひとつのことをみんなでやり遂げたという経験は、これからの長い人生の中でとても大切な経験だったのではないでしょうか。実行委員を始め、頑張った生徒一人ひとり、お手伝い下さったボランティアの方々、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました
□協力してくれた方々より
●講師 大橋さん
1ヶ月前に話しをしたことも、この話しも忘れるかもしれないですが、飲食ブースで、パンケーキを188個も売ったことは、今後生きてくると思います。目標の200個にはいきませんでしたが、他の店舗でも188食も出てないところもあると思います。100食だったところもあると思います。これだけ売れたのは学長や先生、実行委員が一生懸命動いてくれたことだと思います。
今後、何人かは、飲食店に就く人もいるかもしれませんが、高校生の時に、これだけ売ったということが、どれだけ凄いことかわかると思います。
実行委員は、100%の力で頑張ってくれた人もいるし、遅い人もいる。ただ、もう更に10%売ろう思えば、まだ頑張れたと思う。実行委員はそういう意味で人を動かすということも勉強になったと思います。いうことを聞かなかった人もいると思いますが、最終的には皆本当によく頑張ってくれていました。
今後ずっと、このことを誇りに思っていて欲しい。大変だったこともふくめて全て良い経験になったはず、この成功を多いに自慢にして欲しいです。おつかれさまでした。
●新潟県立大学
Aさん
慣れてきてから大人しい子も明るい子もみんな含めて地域の皆さんにアピールできていて一人ひとりのスキルアップにつながったのだと思いました。それぞれの役割がある会社システムが私自身よい勉強になりました。
Kさん
生徒さんたちと2回3回と会ううちに仲良くなれた(話しやすくなった、笑顔をよく見せてくれた)のがとても嬉しかったです。
●新潟医療福祉カレッジ
Oさん
葵秋祭に参加して、組織の中での自分の役割や責任を、生徒たちだけでなく、私自身も学ぶことが出来たと思います。この機会を、これからの自分の進路や生活に活かせていけたらいいなと感じました。