リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

PTAの問題の半分は職場環境の問題

2018-01-04 | 一般
PTAについての投書5通(朝日新聞2018年1月3日)を読んだが,問題の半分はサラリーマンが休めないという働き方の問題だと思った.
PTA活動はやってみれば充実感があったというのはよく聞く感想で,おそらく本当だとは思うが,それにしても時間的・精神的に負担は大きい.自腹を切ってPTA活動を代行業者に任せる人がいることに関する投書だが,代行云々以前に問題を整理してみたい.
「PTA活動のため休暇を申請すると上司がよい顔をしませんでした」,「慢性的に人手不足になっている介護職で,休むことがためらわれました」という声と同じような経験をした人は多いと思う.有給休暇を取るのに上司の顔色をうかがわなければならないというのはおかしい.職場の理解を広めていくことが必要だ.だが,後者の場合のように,実際問題として一人でも欠けると仕事が回らなくなる現場も多いだろう.本来なら,有給休暇取得を前提として十分な人を企業が揃えるべきなのだが,繁忙期と閑散期の差を考えると難しいが,少なくとも慢性的な人手不足は解決すべきだ.特に介護のような国にとって重要な問題には国の支援も考えていい.
「貴重な有給休暇を病気で欠席する可能性の高い冬季に残しておきたい」ということなら工夫の余地はある.冬に子供が休むときのために有給休暇を取っておくのはわかるが,実際には未消化で残ることもあるだろう.前年の有給休暇は取っておけるから,前年分は有給休暇をPTAのために使う,という選択肢はあると思う.
「有給の他に子育て休暇を設ける」という声もあったが,産休・育休まではいいとして,これは難しいような気がする.だが,子育て上のやむをえない事情による無給の欠勤ならできると助かるかもしれない.
だが元教員からの投書にあるように,「自分の子どものPTA活動のために自習しますと言って,私が教えている生徒の保護者は納得するだろうか」と言われると難しい.有給だろうが無給だろうがそもそも休むのが難しいこともあるのだ.(ちなみに,検索エンジンで調べると,先生は夏・冬・春の長期休暇中に有給休暇を取っているようだ.(追記:この点については後日補足しました))
「なるべく夜に活動する委員を引き受けた」という声もあったが,PTAの「T」である先生の都合もあって,「平日昼間の活動が多」いというのも現実だ.
有給休暇を自由に取れる職場環境が整えばかなりPTA活動もしやすくなる.だがこれは問題の半分でしかない.現に専業主婦の人たちにとってもPTA活動の負担は大きい.
その理由としてはやはりPTA活動に無駄が多いというのも現実なのではないだろうか.
何をどうすればいいかというのは難しいが,「PTA活動の日時をフレキシブルに設定する,子どもが在籍していなくても参加できる」というのが現実的な解決策ではないか.特に後者は私も書いたことがある(下記参照).

関連記事:
「PTAの負担を減らすために」
「「PTAは任意加入」では解決にならない」

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