リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

コロナ支援は必要だが、過大なバラマキは慎め

2022-02-23 | 一般
政府提出の新年度予算案の国会審議が進んでいる(朝日新聞2022-2-22夕刊)。
予算案は総額108兆円に近く過去最大。社会保障費や防衛費が過去最大規模になったほか、新型コロナウイルス対応の予備費で2021年度と同額の5兆円を計上したという。コロナ対応で財政が厳しいこの時期の防衛費増は理解に苦しむし、当初予算にないのに年度途中の補正予算で緊急でもない出費を追加する近年の悪弊も問題だが、今回はコロナ対応費が妥当かどうかを問いたい。

まず「予備費」というのは国会の目が届かない。安倍政権時でも予備費が問題になったが(過去ブログ)、事後にきちんと検証されたのだろうか。予備費ではなかったかもしれないが、計上した予算が未消化のまま終わった例もあったと思う。もちろん、消化すればいいという問題ではなく、本当に必要かどうかをきちんと吟味しなかった点が問題だ。

コロナ対策がばらまきすぎたと思えるふしも現にある。
コロナ対策による空床補償のおかげで、万年赤字だったのが黒字になった病院が続出したことを以前に書いた(万年赤字の病院が空床補償で大幅黒字 ― 適正な補償はどうあるべきか)。企業の倒産件数についても、2021年は57年ぶりの低水準だったという(朝日新聞2022-2-18)。いずれもコロナ対策の支援が過大だったことを示しているのではないか。コロナがなくても倒産したはずのゾンビ企業を生き永らえさせるとしたら、それは決して日本経済にプラスにはならない。

今回の予算案については、野党の国民民主党も賛成する。同党はガソリン価格高騰の際に1リットル当たり約25円を現在できる「トリガー条項」の発動を求めていて、政府が検討を明言したからだという。ガソリンについては1リットル当たり5円の補助金もあるが、本当に小売価格を下げる効果があるのか、なぜガソリンだけ支援するのか、値上げしにくい風潮になって小売りを苦しめないかなどいろいろ問題点が指摘されていたと思う。
支援すれば関係者から喜ばれて票につながることは確かだろう。個人の財布が痛むわけでもない。

だが、だからといって野放図な財政支出は許されない。

関連記事:
与党は借金を当たり前とせず、財政健全化目標を守れ
株高はアベノミクスの最大の罪ではないか
与党も野党も同じばらまきなら、国民に対する誠実さで投票先を選びたい


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「コロナ鎖国」緩和はいいが... | トップ | 野党はせめて候補一本化を »
最新の画像もっと見る

一般」カテゴリの最新記事