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53 中国・韓国と日本の違いの原点 「 5ル キリスト教圏とイスラム圏の距離 」

53 中国・韓国と日本の違いの原点 「 5ル キリスト教圏とイスラム圏の距離 」

 終章
 中華民族の正体 一部引用編集簡略版
本章は以下の内容を投稿予定です。
5イ 中国が覇権を握る日
5ロ 中国は国ではなく文明
5ハ 愛国教育は情報操作
5ニ 中華民族とは何か
5ホ 孔子を排斥した毛沢東
5ヘ 孔子学院プロジェクト
5 ト 中国崩壊の予言(割愛)
5チ アメリカ人と中国人
5リ 中国はアメリカのフレネミー
5ヌ 中韓の捏造が信じられるわけ
5ル キリスト教圏とイスラム圏の距離
5ヲ イスラム版中華思想
5ヨ 儒教と対立する老荘思想
5タ 中国は民主主義国になるか
5レ 中国を模倣しなかった日本
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5ル キリスト教圏とイスラム圏の距離

  日本文化と中国文化の違いは、同じように海を越えて向き合っている、ヨーロッパのキリスト教文化圏とイスラム文化圏の違い、アメリカとヨーロッパの人々とのあいだの違いよりも、大きい。というと、「そんなことは、はじめて聞いた」といって、驚く。西洋人はアジアについて無知だ。日中韓の三ヶ国が同じ儒教文化に属していると、思い込んでいるから、文化の違いを誇張した方がよい。

  日中関係を見ると、今のキリスト教徒と、イスラム教徒の間の、どうしようもならない不毛な対応と、まったく同じものだ。
  ヨーロッパのキリスト教圏と、中東のイスラム圏の歴史を遡ると、イスラム世界のほうが、長いあいだにわたって、キリスト教世界よりも、遥かに先を進んでいた。

  イスラム文明が黄金時代にあって、航海術をとっても、医学、数学、天文学、法学、文芸、哲学をとっても、すべてイスラム圏のほうが、上にあった。
  ギリシャ文化の遺産も、イスラム世界が保存していた。

  そのあいだ、ヨーロッパのキリスト教世界は、聖書に書かれたキリスト教の教えだけが、真実であって、それに反する学説は、すべて異端とされた。そのために、あらゆる面において、停滞した。
  ローマ法王が、絶大な権威を持ち、キリスト教の原理的な教義を押しつけて、ヨーロッパにおける、一切の学問の進歩が停まっていた。ヨーロッパは、「暗黒の時代」にあった。

  教義に外れる者は迫害され、投獄されるか、殺された。

  時とともに、イスラム世界の進んだ学問が、イスラム教徒が支配していたイベリア半島や、イタリア半島のわきの市シリア島から、徐々にヨーロッパへ浸透していって、ルネッサンス(文芸復興)をもたらした。

  ヨーロッパは、ルネッサンスによって、学問の自由が蘇った。
  1517年に、ルネッサンスにとって、中核的な出来事が起こった。この年に、ドイツの宗教学者だったマルチン・ルター(投稿者補足:旧東ドイツの人物)が、ドイツ中北部のウィッテンベルグ城の教会の厚い扉に、ローマ法王に反抗する宣言文を、打ちつけた。
  これが、プロテスタント——キリスト教新教のの出発点となった。ヨーロッパが暗黒の時代から、先明の時代に移っていった。

  今日でも、中東を訪れると、イスラム教徒たちは、かつてヨーロッパのキリスト教世界が、自分たちよりもはるかに遅れていて、自分たちが未開なキリスト教圏に、科学から文芸まですべて、教えてやったという時代を、覚えている。そこで、ヨーロッパの人々に対して、抜きがたい優越感を持っている。

  ところが、癒やしがたい劣等感を、あわせて持っている。
  トルコ帝国が、第一次世界大戦で、ドイツと同盟して敗れたために、帝制が崩壊して、北アフリカから、ペルシャ湾まで広がっていた領土を失った。

  すると、ヨーロッパの列強が、このトルコの広大な領土を奪って、分割した。トルコの支配と比べれば、非常に短い期間だったが、イギリスがイラク、フランスがシリア、イタリアがリビア、スペインがモロッコというように、中東を山分けして、統治した。

  中東のイスラム圏の人々は、自分たちが気がついて見ると、長いあいだにわたって、遅れていたとみなしてきた、キリスト教世界によって、取り返しのつかないような、どうしようもない大きな差を、つけられてしまった。

参考:加瀬英明著「中国人韓国人にはなぜ「心」がないのか」
 加藤英明氏は「ブリタニカ国際大百科事典」初代編集長
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