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清少納言の恋の場の歌 2.

2022-07-23 10:43:54 | 清少納言の恋の歌
清少納言の恋の場の歌 2.
 馬場あき子氏著作「日本の恋の歌」~恋する黒髪~ からの抜粋簡略版

  たのめたる夜見えざりける男の後にまうできたりけるに
  出で逢わざりければいひわづらいて、つらきことを知ら
  せつるなど、いはせたりければよめる

  よしさらばつらさは我にならひけり頼めて来ぬは誰か教へし 「詞花集」雑上

 「清少納言集」「Ⅰ」の詞書を参考にすると、約束して待たせた夜をすっぽかした男が、その後久しい無沙汰の後やってきて「み心のつらさにならいにける」(あなたがいつも私につらくされるお心のまねをしたんですよ)などといった時の返事になっている。この場面の方がわかりやすいかもしれない。「詞花集」の方では、すっぽかしを味わった後の清少納言が、仕返しのように男に逢ってやらなかったので、「つらい目にあわせるのですね」などと男が欺いた時の歌になる。歌は、「つらい思いを味わうことは私に教えられたと仰しゃる。それなら約束して来ないというすっぽかしは、いったい誰が教えたのですか」というもので、「私は教えない」とすれば、「そんなことをして平気な女などとつき合っておいでなのですか」という皮肉とが二重の物言いになっている問いかけの妙味がある。

 続く(かもしれない)


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