Ｍさん以外の前にいるわたし

Ｍさん（苦手だった人）が苦手でなくなった事による変化。

Ｍさんのことだけでなく、

あの時、他のひとに対しての自分の心の在りようが変わった。


職場の長に対して「あれっ？　わたし　前と違う」

そんな自分を発見した。

微かだけども圧迫感のようなものを感じていたのが無くなった。


あまり親しくない人と事務所で昼休みに二人だけになったときなど、

何を話していいものやら、みたいな　ちぐはぐな

不自然な感覚になったときがあったけど、

そんなのが皆無になった。


こういう経験以前にもあるけど、

そのうち又元のように不自然感を感じてしまうようになってしまった。


いつもいつも自然な気持ちでいたい。


何となく緊張するとか、

こういうとき、どんなこと言おうかな、なんてこと

思うこと無しに時を過ごせる自分になりたい。


書いてみて思ったけど、

Ｍさんを「攻撃的な人」としていた自分が消えたのと同じように、

職場の長を無意識のうちに

「すぐに責め口調でものを言う人」としていた自分が

消えたということなんだろうか？！

あまり親しくない人、Ａさんのことも、

無意識のうちに、「付き合いにくい人・・」と決め付けていたのか！！

Ｍさんについて「攻撃的な人」としてたのが消えたら、

他の人についても無意識のうちに決め付けていたものが、外れたのか・・！？



！！！！！

寂しがり・・？

Ｍさんは寂しかったのかもしれない、と思ってから、

Ｍさんが違う人のように見えた。

Ｍさんはすぐに怒るし、物に当たる。

恐い顔して睨みつける。

自分が気にいらないと周りの人におかまいなく、大きな声を出す。

そして、自分がこんな身体だから、馬鹿にしてるんだと怒鳴る。

そんなＭさんを「攻撃的な人」と観ていたときは、

それしか浮かんでこなくて、

顔を見かけただけで「攻撃的なＭさん」が来た、という感じだった。

そのフィルターを通してのＭさんしか観えなかった。

攻撃的なＭさんが笑っている。

攻撃的なＭさんが泣いている。

攻撃的なＭさんが寝ている。

攻撃的なＭさんがトイレに行った。

攻撃的なＭさんが人に優しくしている。

・・・極端に言えばそんな感じの私だった。

一日２４時間、Ｍさんはどの瞬間も攻撃的ということはないだろう、

と初めてそんなふうに思った。


想像だけど、なんでも良く出来たＭさんが、

病気で身体が不自由になり、元々の性質もあるのだろうけど、

思うように身体が動かず、イライラし、

そうすると、人は遠ざかって行き、（触らぬ神にタタリなし・・みたいな）

自暴自棄になっているのかなと思った。

わからないけどね。

今思うとあの頃の私は、

「あんな態度だったら、人から敬遠されるのは当然、自業自得だよ」

・・みたいな冷たいまなざしのひとだった。


Ｍさんは攻撃的な態度は多かったけど、

あの攻撃は寂しさから来てたのかと思ってから、
（それはわからないことだけど・・）

自分のＭさんの対しての態度が変わった。

怒鳴られるのが嫌で、傍に行くのを避けていた私だったけど、

寂しがりの人を放っておいたのはひどかったなと思って、

自分から話しかけたりした。

そうしたら・・・金子みすずの詩みたい、と思った。

馬鹿と言うと馬鹿と言う。

ごめんねと言うとごめんねと言う。

こだまでしょうか。

いいえ　誰でも。

という奴。

嘘みたいだけど、私に対してＭさんの態度が変わってきた。