再読のための覚え書き
夏子の冒険
三島由紀夫(1925-1970)
三島由紀夫はこんなものも書くのか!と驚く軽妙でスリリングなコメディー。
子どもの頃から言い出したら聞かない性格の夏子は、今年20歳。周囲に群がる男たちに辟易し、「トラピスト修道院に入る」と家族に宣言した。
函館に向かう途中、夏子は、目に情熱をたたえる青年に心惹かれた。猟銃を持つ彼は、仇討ちのために熊を仕留めに行くのだと言う。
にわかに興味を抱いた夏子は彼に同行を迫るが……。
「ああ、誰のあとをついて行っても、愛のために命を賭けたり、死の危険を冒したりすることはないんだわ。男の人たちは二言目には時代がわるいの社会がわるいのとこぼしているけれど、自分の目のなかに情熱をもたないことが、いちばん悪いことだとは気づいていない・・・・・・」
2022.10.6読了
夏子の冒険
角川文庫
昭和35年4月10日初版発行
昭和43年5月20日13刷
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