再読のための覚え書き
脂肪の塊
ギ・ド・モーパッサン(1850-1893)
緑川亨訳
普仏戦争下のフランス。
非戦闘地帯へと逃げる乗り合い馬車の乗客は、商人夫妻、伯爵夫妻、県会議員夫妻、民主党員、修道女たち、そして、〈脂肪の塊〉と揶揄される娼婦エリザベット。
大雪で立ち往生すると、用意のいいエリザベットは、空腹な他の乗客たちに、持ってきた食べ物を分け与えた。
ようやく着いたトートの町の宿屋には、敵側のプロイセンの士官がいて、彼らがこの先に行くのを拒む。嘆願する乗客たちに、士官は条件をつけるのだった……。
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乗り合い馬車の乗客たちは、当時のフランスの縮図。権力者と非権力者。それぞれのエゴを描いた中編小説。
2022.10.23読了
脂肪の塊
岩波文庫
1938年4月5日初版発行
1984年6月20日46刷
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