再読のための覚え書き
白夫人の妖術
林房雄(1903-1975)
中国は西湖のほとり。
貧しい若者の許仙は、寺の参拝の帰りに、美しい白夫人とその女中に出会い、困っている彼女たちを助け、再会を約束して別れる。
いつしか許仙と白夫人は相愛の仲となり、結婚して平和に暮らすが、ある時、一人の道士が許仙に、白夫人の正体は妖怪であるかのように告げるのだった。
それに対し、白夫人が取った行動とは……。
「老師よ、すべての人間の中に、それぞれの畜類の性を観ずることも、仏の道でございましょう。でも、その畜類を憐れむことも仏の慈悲ではございませぬか?」
中国民話を題材にした、ミステリアスでスリリングなラブストーリー。
2022.10.11読了
白夫人の妖術
新潮文庫
昭和26年10月10日初版発行
昭和39年2月20日12刷
旧仮名遣い
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