徘徊数1388回。徘徊時間1730時間。
最長徘徊時間15時間12㌔。交番にお世話になった回数31件。
認知症の母87歳。独身の娘55歳。
大阪北浜都会のど真ん中に、母娘と二匹の猫。
二人の同居生活6年間を追ったドキュメンタリー映画。
「徘徊ママリン87歳の夏」。
2015年公開のこの映画は思いがけないロングランに。
このところ立て続けに「認知症」のドキュメンタリーを見た。
「ぼけますから、よろしくお願いします」。
「毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル最後の死ぬ時」。
「老い」は誰もが避けては通れない道だ。
そして原因が解明されていないだけに恐い「認知症」。
この病の実情と、どう向き合い対処していくのか。
~この映画が教えてくれたようです。
どこで覚えたのか極道の妻かと思うようなひどい言葉を吐く母。
ドアーを蹴る叩く。怒る。昼夜を問わず徘徊する。
徘徊に距離をおいてついて行く娘。
散々徘徊して疲れたら、二人で馴染みの喫茶店やバーに行く。
出しゃばらず自然に受け入れてくれる店や町の人たち。
任せてくださいとお巡りさんとも馴染みに。
「あんた誰や」 「娘のあっこや」 「えらい年取ったなあ」 「もうおばはんや」
この関係になるまで1年かかったそうだ。
母は10年自分を忘れて子育てをしてくれた。
そのお返しに10年は向き合おう。そう思ったら気が楽になったと。
「ワタシ家が分からないんです」街行く人に聞く母。
通りすがりの人は、どの人も優しかったと娘。
そうなんやね。そうなんだ。
映画のHP
http://hai-kai.com/schedule.html