韓国ドラマの「王になった男」が終わった。
久しぶりの時代劇を堪能。見ごたえのあるドラマだった。
多くのドラマに登場する暴君15代光海がモデルのようだ。
イ・ビョンホン主演の映画も見たけれど、ドラマに軍配。
旅芸人道化のハソンが王に瓜二つ。偶然知った王の側近都承旨。
薬の常習で精神を病んだ王の身代わりとして道化を連れてくる。
王と道化の二役はヨ・ジング。彼は子役から活躍。役者として立派に成長しました。
二役を見事にこなしたジングの演技が見もの。
物語は、お決まりのドロドロの宮廷の勢力争い。
道化の仮の王ハソンと王妃との恋も切ない。
二人のシーンになると流れるシューベルトのセレナーデは、
ユン・ソクホ監督の「夏の香り」を思い出す。
道化のハソンが朝鮮の民と国の為に成長していく姿を見守る都承旨。
次第にハソンの人間味に惹かれていく側近たち。
なんといっても脚本が面白い。
制作費たっぷり使った映画並みのセットにロケ。
王妃の衣裳も豪華で韓服の美しさを楽しませてくれた。ほんとうに綺麗。
王と都承旨の最後の海のシーンも胸を打つ。
ここまで時間と制作費をかけたドラマは日本ではNHKの大河しかない・・・。
韓国ではKーPOPに映画ドラマは国策として海外へ進出。意気込みが違う。
物語にぐいぐい引き込まれて、あっという間の16話だった。
このドラマで一押しは、都承旨役の キム・サンギョン。
この人を認識したのはドラマ「家族なのにどうして」。ここでは思い切り三枚目だった。
それがいきなり渋くて人間味のある都承旨。このカメレオンぶり。
同じ俳優とはしばらくわからなかった。素晴らしい演技力に恐れ入りました。
まだある。アカデミー賞受賞のポン・ジュノ監督の最高作と言われる「殺人の追憶」の若き刑事がこの人だった。
しばらくキム・サンギョンの追っかけします(笑)。
俳優陣の層の厚さも楽しみだ。
韓国ドラマの面白さは続く。