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DAZN観戦 2020年J2リーグ第9節(順延) 大宮アルディージャvsアビスパ福岡

2020-09-18 19:30:36 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の大宮の記事はこちら(16節・京都戦)
※前回の福岡の記事はこちら(17節・山口戦)

中止になった代替試合が組み込まれ、連戦が続く事となってしまった2クラブ。
共に今季の昇格を目指している(と思われる)大宮・福岡ですが、折しもこの中止(当初は8月2日予定)以降調子を崩し、上位戦線から後退していった共通点が生まれてしまいました。

しかし現状は、福岡は持ち直して目下3連勝中、再び上位を伺う体勢となりつつあります。
何と言っても、キャプテンでボランチの前が戦線復帰したのが大きく、連勝に入ったタイミングとピタリ合致。
移籍期間に広島から松本をレンタルで獲得したのもあり、中盤の底は再び強固なものに。
層も厚くなり、連戦が続く中で全試合スタメンの選手が皆無というデータも残しています。
まさに今が好調期で、今のうちに勝ち点を稼いで遅れを取り戻したい状況。

逆に大宮は、中止以後僅か1勝と建て直せていない現状です。
守備から入るのがチームのカラー(というより高木琢也監督のカラーか)ですが、要所で大量失点を起こして敗北し、一向に上昇機運はやって来ません。
福岡の前と同様に、中盤の底を固めて浮上を図らんとベテラン・三門がこの連戦の最中全試合スタメンに起用。
しかし結果はついて来ずと、迷いを生みやすい難しい状況となっていますが、前節からの入れ替えは1人のみ。(河本→西村)
動かない事を選択し、悪循環を断ち切りにかかりました。

ともにポストプレイヤーの助っ人を前線に擁したチーム同士の対戦。
福岡に控えるのは、前年まで大宮に在籍していたフアンマ・デルガドで、大宮の攻撃の橋頭堡を果たしていた選手。
今季は福岡へと働き場を代え、また2トップの一角と起用法も代わったものの、基本的な役割は変わらず。
衛星のように動き回る片割れ・遠野の活躍もあり、新天地でも無くてはならない選手になっています。

一方フアンマを失った大宮(と高木監督)、1トップの人選に苦労したものの、今夏になってイバを獲得してようやく穴埋め。
しかし彼の加入後も得点力はさして上がらずと、苦境なのは変わっていません。

試合が始まり、前半2分の大宮。
攻めの中心として期待されているイバがドリブルから左へ展開し、河面がそのままダイレクトで中央へ送るも繋がらず。
その後8分、中央センターバック・西村から縦パス、受けた小島がさらに裏にスルーパスを出し、それにイバが走り込んで受けるもシュートまでは行けず。

早々から得点を狙うイバですが、気になったのが、ポストプレイヤーとしてだけでは無く様々な役割をこなしていた事。
フアンマがほぼロングボールを収める役に徹していた(大宮時代からそうで、もっと言えば長崎時代からか)のと異なり、今の大宮はマイボールとなってからもすぐにはロングパスを出さない攻撃。
イバは既に大ベテランの域に差し掛かっている年齢で、こうした動きを連続でさせれば、それだけ消耗も早くなる事が予想されます。
あるいは逆に、収める能力自体が衰えてしまっておりこうした働きに徹しているのでしょうか。

そんな懸念とは裏腹に、福岡はシンプルにロングボールをFWへと供給する攻撃を織り交ぜていった序盤。
ただフアンマの古巣・大宮が相手という事で警戒も半端無く、フアンマに当てるロングボール攻勢はあまり好機に結び付かず。
相手の守備が固いのもあり、細かく繋ぐ攻撃も余儀なくされる事に。

時間が経つにつれて、大宮はほとんど攻撃が繋がらなくなり、福岡がゲームを支配。
復帰して4試合目(スタメン3試合)となる前ですが、この日はボランチのパートナーが松本に代わっていたのもあり、積極的に攻撃を作るパスを出していきます。(鈴木の際は彼がその役を担っていた)
15分は左⇔中央でのパスワークの後、右へとサイドチェンジのパスを送った前、そこから増山ダイレクト→フアンマと繋がるも撃てず。
19分には自らドリブルで前進の後にスルーパス、フアンマが受けて左へ展開し、菊池がグラウンダーでクロスを入れるもこれもシュートまで行けず。

こうした序盤の戦いを経て、終盤に差し掛かっても絵図はあまり変わらず。
27分に福岡のコーナーキックから、上島のヘディングシュートをGKフィリップ・クリャイッチがセーブしたのが惜しかった場面でしょうか。
飲水タイムの後は大宮の好機は僅か2度という少なさで、相変わらず福岡の攻撃ばかりが目立つものの、それが悉くシュートに結び付かず。
やや盛り上がりに欠ける展開とも感じつつ前半を終えます。

後半を迎え、最初の大宮の攻撃でイバが倒れ込み、その後の福岡の攻撃でフアンマが倒れ込むという風景が。
ポストプレイヤーを軸にしようとするも、流れを掴めない両チームの攻撃を象徴するかのような入りとなります。

その流れが続いたのか、後半4分にイバがロングパスを収めに掛かった所、福岡CBドウグラス・グローリに後ろからチャージされて反則。
そしてエリアから近い位置(右ハーフレーンぐらい)で直接フリーキックを得ると、これを蹴ったのはイバ。
まさに得点のためなら何でもやる、という意気込みが感じられたものの、この直接シュートは壁に当たって実らず。

前半とは違って一進一退の攻防となるも、守備重視のチーム同士の戦い故やはりシュート数は伸びない試合展開。
13分に福岡が、CKがクリアされたボールを松本が拾いミドルシュート。
15分も福岡、松本のロングパスを増山が落とし、受けた遠野がエリア内右を抉ってクロス。
フアンマがファーサイドで合わせたものの、ミートできず。

その後両サイドとも動きます。
16分に大宮、三門・菊地→大山・黒川へと交代。
18分に福岡、藤井・菊池→エミル・サロモンソンと木戸へ交代。

双方2枚替えを敢行しましたが、直前に攻撃をフィニッシュに繋げていた福岡がその流れを切らさず。
それが20分に実り、前が左へ展開すると、輪湖のスルーパスに走り込んでクロスを供給。
これが低いボールでGKとDFの間へ送られると、フアンマが走り込んで合わせゴール。
勝負所で変化を付けた前の動きが生き、先制点を手にした福岡。

一方攻めなければならなくなった大宮。
イバは22分に畑尾のクロスをヘディングシュートした(GKセランテスキャッチ)後にお役御免。(戸島と交代)
その後も攻めようとしますが、福岡の固い守備の前にペースを掴めません。
31分に福岡・増山が鼻血を出し(河面の腕が入る)て治療のためピッチに出、10人になった隙を突いて左サイドから攻める大宮。
増山復帰のタイミングと当時に、河面が左サイドを突破してグラウンダーでクロス。
ニアサイドで戸島ポストプレイ→黒川エリア内左からクロス→ファーサイドで渡部ヘディングシュートと繋がったものの、枠を捉えられず。

時計は35分を経過し、さらに攻勢を掛けようと大宮は2枚替え。
渡部・小野に代えてイッペイ・シノヅカと高田。(小島がボランチに下がる)
これで分厚い攻撃を掛けていきます。
37分小島が中央をドリブルして左へ展開、高田がダイレクトで低いクロスを上げるも、ファーサイドの黒川の手前でGKセランテスが抑えます。
44分には最終ラインも敵陣に入ってパスワークの後、黒川がエリア内に走り込む小島へ浮き球のスルーパスを供給するも、小島は収められず。
やはり今の大宮にとって先制点は重く、どうしても福岡ゴールをこじ開けられず。

その福岡は40分から、遠野→三國ケネディエブスへと交代(同時に松本→鈴木へと交代)して3-4-2-1のフォーメーションへシフト。
所謂5バックのシステムで、解り易い逃げ切り体制を採りました。
その意図をしっかりと結果に結び付け、大宮にシュートを撃たせず。
無事に0-1のまま勝利に辿り着きました。

休養日が潰れてしまった中(思えば前年も、このカードは悪天候で流れて水曜開催に)で、好不調の明暗がそのまま結果に表れる事となりました。
日程的に修正・切り替えももままならない大宮ですが、低迷打破の糸口は掴めるでしょうか。

コメント
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